点字ブロックについて

1.点字ブロックとは

 点字ブロックは、正式名称を「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。視覚障害者が足裏の触感覚で認識できるよう、突起を表面につけたもので、視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されているブロック(プレート)のことです。

 点字ブロックは、視覚障害者の安全かつ快適な移動を支援するための設備として、1965年(昭和40年)に三宅精一氏によって考案され、1967年(昭和42年)3月18日、岡山県立岡山盲学校に近い国道250号原尾島交差点周辺(現:岡山県岡山市中区)に世界で初めて敷設されました。2010年(平成22年)には、点字ブロック発祥の地として同交差点に記念の石碑が建てられてもいます。
 現在では、歩道・鉄道駅・公共施設だけでなく、民間の商店の出入り口近くなど、広く設置が進んでいます。また、「エスコートゾーン」という、形状は異なりますが、車道の横断歩道部分にもブロックの設置が進んでいます。

 しかし、さまざまなブロックが製造されて普及し、視覚障害者から統一してほしいとの要望が出されたため、日本工業規格(JIS)は、2001年(平成13年)にJIS T9251(視覚障害者誘導用ブロック等の突起の形状・寸法及びその配列に関する規定)を定め、点字ブロックの形を規定しました。
 現在、日本では、「視覚障害者誘導用ブロック設置指針・同解説」や「道路の移動円滑化整備ガイドライン」に基づき、各自治体の条例等にしたがって点字ブロックが設置されています
 そして2012年(平成24年)、点字ブロックの国際規格は、日本のJISを基に定められ、現在では多くの国に広がっています。

2.点字ブロックの種類と特徴

 点字ブロックには、2種類あります。誘導ブロックと警告ブロックです。

(1)誘導ブロック(線状ブロック)

点字ブロック(誘導ブロック)の写真

 「誘導ブロック」は、進行方向を示すブロックです。線が並んだ形状をしているため、「線状ブロック」とも呼ばれています。これは、視覚障害者がブロックの突起を足裏、あるいは白杖で確認しながら突起の方向にしたがって進むことができるように設置されています。

 JIS規格によれば、視覚障害者誘導用ブロック等の突起は、「視覚障害者に対して、前方の危険の可能性もしくは歩行方向の変更の必要性を予告すること又は歩行方向を案内することを目的とし、靴底や白杖で触れることにより認知させる点状又は棒状の突起(突起断面形状はハーフドーム型のもの)」、ということになります。

(2)警告ブロック(点状ブロック)

点字ブロック(警告ブロック)の写真

 「警告ブロック」は、危険箇所や誘導対象施設等の位置を示すブロックです。点が並んでいる形状をしているため、「点状ブロック」とも呼ばれています。これは、文字通り注意すべき位置を示すブロックです。階段前、横断歩道前、誘導ブロックが交差する分岐点、案内板の前、障害物の前、駅のホームの端等に設置されています。

 これもJIS規格によれば、

「点状突起 注意を喚起する位置を示すための突起」
「配列は並列配列とし、点状突起を配列するブロック等の大きさは30cm(目地込み)四方以上で、点状突起の数は25(5×5)点を下限として、ブロックの大きさに応じて増やすことになっています。さらに、ブロック等を並べる場合、継ぎ目部分の点状突起の中心間距離はb寸法より10mmを超えない範囲で大きくしてよい」

という決まりになっています。

3.日盲連の取り組み

 このように、私たち視覚障害者にとって有用な点字ブロックも、問題点や課題が少なくありません。

(1)他の人の障害になる

 たとえば、高齢者など足腰の弱い人がつまずいてしまったり、車椅子やバギーの利用者の障害になったり、雨天時や氷結時に滑りやすくなったりするなどの問題点も指摘されており、改善などが望まれています。

(2)種類のばらつきによる識別の困難

 近年の景観意識の高まりに伴って、1980年代以降は、周囲の環境と調和する色合いを「デザイン優先」で採用するため、歩道に溶け込むような同系の色や材質の点字ブロックが増えました。
 歩道と同系色・同材質のブロックでは、弱視や色弱者の人たちには識別が困難です。
 また、同じ駅においてもJIS化以前の名残から、ブロックの種類が複数混在して、視覚障害者の誤認を招く事例も見られます。
 JIS規格の見直しなどが望まれます。

(3)点字ブロックの上の障害物

 残念ながら、一般の人の中には未だに無理解な人もいます。
 点字ブロックの上に、駐車・駐輪されているようなケースなども少なくありません。
 その他、視覚障害者がぶつかったり、自転車を倒したり、のみならず白杖を折ったりするトラブルも日常茶飯事です。

 

 日盲連では、国土交通省の各種バリアフリー推進会議などに、当事者代表委員として参加して、視覚障害者の意見・要望を伝えています。
 歩行・移動時の安全性を確保するため、今後、誘導ブロックをはじめとしたさまざまな課題に対しても、積極的に発言していきます。また、広く社会への啓発活動にも取り組んでいく所存です。

 点字ブロック上には物を置かないよう、ご理解・ご配慮をよろしくお願いします。