第49回全国視覚障害者文芸大会入選者決まる
日本視覚障害者団体連合主催による「第49回全国視覚障害者文芸大会」の入選者が決まりました。今回は全国から短歌52人(154首)、俳句58人(173句)、川柳65人(191句)、随想・随筆11人(11編)の応募がありました。
審査員は、短歌は池田はるみ、黒岩剛仁、佐佐木頼綱、俳句は高野ムツオ、山本敏倖、川柳は西出楓楽、山本進、随想・随筆は堀越喜晴、斎藤恵子の諸先生方。
厳正な審査の結果選ばれた入賞作品には、日視連会長賞のほか、短歌の第1位に厚生労働大臣賞、俳句の第1位に文部科学大臣賞、川柳の第1位にNHK会長賞、随想・随筆の第1位に東京都知事賞がそれぞれ贈られます。
各部門の第1位から第3位までの入賞者は次の通りです(敬称略)。
【短歌の部】
第1位
大すいか丸ごと買って断ち割って溺れるほど食う家族6人
(おおすいかまるごとかってたちわっておぼれるほどくうかぞく6にん)
岡山県 竹内 昌彦
第2位
ぶつかってどこ見てるんだと言われても見えないものは見えないのです
(ぶつかってどこみてるんだといわれてもみえないものはみえないのです)
千葉県 小林 修
第3位
体育座りの子らの真顔を想像しゆっくり語るわれの来し方
(たいいくずわりのこらのまがおをそうぞうしゆっくりかたるわれのこしかた)
山梨県 埜村 和美
【俳句の部】
第1位
杖を持ち手に一房のぶどう狩り
(つえをもちてにひとふさのぶどうがり)
山口県 丸山 朱美
第2位
夏祭り白杖探り石段を
(なつまつりはくじょうさぐりいしだんを)
広島県 森下 照彦
第3位
大安の日取りを指に新暦
(たいあんのひどりをゆびにしんごよみ)
島根県 小川 幹雄
【川柳の部】
第1位
荒波に乳母日傘が溺れそう
(あらなみにおんばひがさがおぼれそう)
埼玉県 五十嵐 静子
第2位
破れそう家族を守る母の傘
(やぶれそうかぞくをまもるははのかさ)
岩手県 千田 米子
第3位
雨傘に日傘になって君守る
(あまがさにひがさになってきみまもる)
愛媛県 藤岡 健次
【随想・随筆の部】
第1位
「タンデムが空を飛ぶ」
新潟県 藤田 芳雄
第2位
「白い世界」
神奈川県 石井 史子
第3位
「友達」
福井県 横山 博一
※随想・随筆部門は、作品名をクリックすると作品の全文をお読みいただけます。