第50回記念全国視覚障害者文芸大会入選者決まる

2024年11月5日

 日本視覚障害者団体連合主催による「第50回記念全国視覚障害者文芸大会」の入選者が決まりました。今回は全国から短歌44人(130首)、俳句38人(112句)、川柳44人(132句)、随想・随筆19人(19編)の応募がありました。

 審査員は、短歌は池田はるみ、黒岩剛仁、佐佐木頼綱、俳句は山本敏倖、堀田季何、川柳は西出楓楽、山本進、安藤紀楽、随想・随筆は堀越喜晴、斎藤恵子の諸先生方。
 厳正な審査の結果選ばれた入賞作品には、日視連会長賞のほか、短歌の第1位に厚生労働大臣賞、俳句の第1位に文部科学大臣賞、川柳の第1位にNHK会長賞、随想・随筆の第1位に東京都知事賞がそれぞれ贈られます。

各部門の第1位から第3位までの入賞者は次の通りです(敬称略)。

【短歌の部】

  第1位
  わが家にはかくれんぼ好きのもの多くわたしはいつも鬼役ばかり
  (わがやにはかくれんぼずきのものおおくわたしはいつもおにやくばかり)
                      兵庫県  松本 隆子

  第2位
  卒寿過ぎ残りし視野を集中しひ孫の顔を引き寄せて見る
  (そつじゅすぎのこりししやをしゅうちゅうしひまごのかおをひきよせてみる)
                      埼玉県  島村 正

  第3位
  菜箸に野菜のかたさ教えられいよいよ味つけ失敗するな
  (さいばしにやさいのかたさおしえられいよいよあじつけしっぱいするな)
                      福島県  矢島 秀子

 

【俳句の部】

  第1位
  雷一つ大東京を一喝す
  (らいひとつだいとうきょうをいっかつす)
                      北海道  佐々木 陽子

  第2位
  手を伝ふ大地の鼓動蕗の薹
  (てをつたふだいちのこどうふきのとう)
                      長野県  広沢 里枝子

  第3位
  食う前に触って鮎の姿ずし
  (くうまえにさわってあゆのすがたずし)
                      福井県  西田 健二

 

【川柳の部】

  第1位
  民の声天の声とは思わぬか
  (たみのこえてんのこえとはおもわぬか)
                      京都府  仁木 俊平

  第2位
  歳とらぬ声に重ねる妻の顔
  (としとらぬこえにかさねるつまのかお)
                      福岡県  小森 弘

  第3位
  命より地球が軽いはずだった
  (いのちよりちきゅうがかるいはずだった)
                      福井県  西田 健二

 

【随想・随筆の部】

  第1位
  「ブラインドマジシャン」
                      新潟県  藤田 芳雄

  第2位
  「ささやかな語りを夢みて」
                      山梨県 榊原 佳美子

  第3位
  「Grateful(グレイトフル)」
                      群馬県  小暮 愛子

 ※随想・随筆部門は、作品名をクリックすると作品の全文をお読みいただけます。

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