平成29年9月号

平成29年9月号

すべて通して聞く(90分53秒)

タイトル別

はじめに~内容紹介&雨に泣かされた夏によせて~(4分17秒)

1.【特集】映画「もうろうをいきる」~指で奏でる人と人のつながりの記録~(20分44秒)

 出演:映画「もうろうをいきる」監督 西原孝至さん&東京大学先端科学技術センター教授 福島智さん

ぼくが光と音を失ったとき そこには言葉がなかった そして世界がなかった
ぼくは闇と静寂の中でただ一人 言葉をなくして座っていた

「もうろうをいきる」メインビジュアル

ぼくの指にきみの指が触れたとき そこに言葉が生まれた
 言葉は光を放ちメロディーを呼び戻した

※引用:福島智著『ぼくの命は言葉とともにある』(致知出版社)

映画「もうろうをいきる」、盲ろう者の日常をスクリーンに切り取る

「ポレポレ東中野」外観

【写真の説明】ポレポレ東中野は中野区で唯一の映画館で、ドキュメンタリー作品などをメインに上映しています。

 8月26日、ポレポレ東中野(東京都中野区)での上映を皮切りに、映画「もうろうをいきる」が5都府県で順次公開されています。

「光と音のない世界を生きる人たちがいます」

 映画は監督 西原孝至さんのナレーションから始まります。
 本作は7人の盲ろう者の日常生活を撮影したドキュメンタリー映画で、全盲ろうの東京大学先端科学技術研究センター教授 福島智さんも出演します。また、全国盲ろう者協会や東京盲ろう者友の会などが制作に協力しています。
 初日には多くの来場者があり、アプリ「UDCast」を利用して音声ガイドを聞きながら映画を楽しむ当事者の姿も見られました(※音声ガイドも監督の西原さん自らが担当しています)。映画「もうろうをいきる」、ポレポレ東中野では15日まで上映されています。

西原孝至監督&福島智教授、”人のつながり”に幸福の原点を見る

公開初日に行われたトークショー

 プロフィール(※写真は公開初日のトークショーから。手前が西原監督、奥が福島教授)

 西原孝至さん:1983年、富山県生まれ。早稲田大学卒業。
 14年の『Starting Over』は東京国際映画祭をはじめ、国内外10箇所以上の映画祭に正式招待され高い評価を得る。最新作『わたしの自由について~SEALDs 2015~』は北米最大の国際ドキュメンタリー映画祭 Hot Docsに正式出品。

 福島智さん:東京大学教授。専門は障害学・バリアフリー分野。1962年、兵庫県生まれ。
 9歳で失明、18歳で失聴し全盲ろうとなる。1983年東京都立大学(現・首都大学東京)に合格し、盲ろう者として初の大学進学。東京都立大学助手や金沢大学助教授、東京大学准教授などを経て、2008年より現職。

【映画本編から】遠目塚さんと川口さん、それぞれの思い

写真:遠目塚秀子さん

 生後間もなく全ろうに、さらに38歳で失明した遠目塚秀子さん。
 障害に絶望し自傷行為などを行いますが、家族の愛情や支援者との出会いを経て生きる意志を取り戻します。
 福島さんは試写会で、「生と死を分かつものは、人とのつながりなのだろう」と述べています(本コーナーには未収録です)。

写真:川口智子さん

 「”ろう”の方は、”ろう”として生まれてよかったって言うけど、私は聞こえる人に生まれたかった」と手話で伝えるのは、弱視ろうの川口智子さんです。
 福島さんにとって、彼女の言葉は印象的であったようです。「見えなくて聞こえないことがハッピーだということは、まずありえない。大事なことは、辛い経験をする中でどう生きるかだ」と障害を受け入れた上で幸せを探す、そんな生き方が大切だと話します。

-津久井やまゆり園の事件から一年-

津久井やまゆり園の門前に設けられた献花台

-映画の撮影がはじまった昨年の夏、神奈川県相模原市にある障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害され27人が負傷した事件が発生しました。どのようなことを感じましたか?
 西原監督「衝撃を受けましたし、容疑者の考えには納得できませんでした。映画を通して生命の尊さだったり、生きているだけでいいんだ、生きていることを祝福するような映画にしたいと思いました」

(※インタビューから抜粋)

劇場情報など詳しくは公式WEBサイトでご確認下さい!

映画「もうろうをいきる」WEBサイトURL:http://mourouwoikiru.com/(※外部サイトに移動します)

 本作品は、スマートフォンなどからイヤホンを通して音声ガイドを聞くことができる無料アプリ「UDCast」に対応しています。UDCastについて、詳しくはhttp://udcast.net/(※外部サイトに移動します)をご覧ください。

≪話題最前線≫2.視覚障害者向けリコール情報広報委員会について&3.サイトワールド2017最新情報!おすすめ情報ピックアップ!!(38分29秒)

 出演:公益財団法人共用品推進機構 星川安之さん・社会福祉法人日本点字図書館 川島早苗さん&サイトワールド実行委員会委員長 荒川明宏さん

※トピック別に音源をご用意しています。目的に応じてご利用下さい。

2.視覚障害者向けリコール情報広報委員会について(18分50秒)

 家電製品・食品・家具・生活用品などなど、現代社会は多くのものが溢れます。それに比例するように、多くのリコール製品の情報が飛び交い、関連する事故などが報じられています。
 消費者庁のリコール情報サイトなどでも、頻繁に対象製品が追加されていますが、型番の確認方法などは写真や画像によるものが多数です。しかしながら、これでは視覚障害者に確認するすべがありません。
 そんな現状を改善すべく、日本点字図書館・日本盲人会連合・日本ライトハウスなどが協力し「視覚障害者向けリコール情報広報委員会」を組織しました。

 このコーナーでは共用品推進機構 星川安之さんと日本点字図書館 川島早苗さんをスタジオにお迎えし、委員会の活動について詳しくご紹介頂きます。

写真:共用品推進機構 星川安之さんと日本点字図書館 川島早苗さん

【お問い合わせ】視覚障害者向けリコール情報広報委員会(日本点字図書館内)
 電話:03-3209-0241(代表) E-mail:nitten@nittento.or.jp

3.サイトワールド2017最新情報!おすすめ情報ピックアップ!!&目が見えない・見えにくい私だから考えついた”とっておきのアイディア”コンテスト表彰式のご案内(19分38秒)

 《お詫びと訂正》インタビューの中で、新規出展企業のHOYA株式会社様を「ホヤ」と読んでいますが、正しくは「ホーヤ」です。お詫びして訂正いたします。

写真:サイトワールド実行委員会委員長 荒川明宏さん

【写真の説明】サイトワールド実行委員会委員長の荒川明宏さんです。
 そして荒川さんが手にしているのが、サイトワールド2017のチラシです。今年のデザインは、ホワイトをベースにグリーンでアクセントをつけたシンプルなものとなっています。
 収録時にはデータしかありませんでしたが、現在は印刷されたものが各施設の窓口などで配布されています。

【ガイドブックのお申し込み先】
 サイトワールド実行委員会事務局(株式会社ラビット内)
 電話:03-5292-5644
 E-mail:sightworld.bj@gmail.com
 URL:http://www.sight-world.com/

写真:昨年の表彰式の模様

【写真の説明】第2回「目が見えない・見えにくい私だから考えついた”とっておきのアイディア”コンテスト」のチラシと、昨年の表彰式の模様です。今年はどんなアイディア商品が登場し、そして最優秀賞に輝くのでしょうか?とても楽しみです!!

4.日盲連用具ステーション~プレクストーク PTN3出荷開始、その機能をおさらい!~(15分18秒)

操作方法を説明する白木さんと確認する小川職員

 出演:日盲連用具購買所 小川敏一職員&シナノケンシ株式会社 白木拓郎さん

【写真の説明】PTN3は録音機能などを省き、再生に特化させた商品です。
 写真は、操作方法を説明する白木さんと確認する小川職員です。

【お問い合わせ】日盲連用具購買所
 電話:03-3200-6422
 E-mail:yogu-toi@jfb.jp

5.言葉の船出~竹田寿和さん~(7分34秒)

 出演:日盲連相談役 竹田寿和さん

おわりに~月とI love you~(4分30秒)

 声のひろばへのご感想は、日盲連情報部までお寄せ下さい。
【お問い合わせ】日盲連情報部 電話:03-3200-6169 E-mail:jouhou@jfb.jp

奥付

日盲連 声のひろば奥付&著作権について(1分48秒)

 本コンテンツの著作権は、日本盲人会連合に帰属します。また貸し、複製などによる第三者への提供はできません。予めご了承ください。

 編集:社会福祉法人日本盲人会連合 情報部
 電話:03-3200-6169 E-mail:jouhou@jfb.jp

 発行:社会福祉法人日本盲人会連合
 〒169-8664東京都新宿区西早稲田2-18-2
 電話:03-3200-0011(代表) FAX:03-3200-7755 WEB:http://nichimou.org/