第55回愛知県視覚障害者福祉大会開催

2022年11月22日

 社会福祉法人愛知県盲人福祉連合会(金子芳博会長)主催による「第55回愛知県視覚障害者福祉大会(安城大会)」が、11月15日安城市の安城市文化センター(へきしんギャラクシープラザ)を会場に関係者約200名が参集しました。
 
 式典では、金子会長の式辞、安城市長・安城市議会議長による歓迎の言葉に続き、愛知県社会福祉協議会会長表彰状、同連合会より組織功労、福祉功労の会員に対する表彰状、点訳・音声訳奉仕活動・移動支援等のボランティアに対する感謝状の贈呈、地元国会議員・県議会議員の祝辞や祝電披露などが行われました。

 議事では、5項目の決議と宣言が採択されました。
 決議された要望事項の概要は次の通りです。
 
1.安全な移動の確保のために
(1)鉄道駅において:ホームドアの設置、改札口への音声案内、弱視者にもわかりやすい駅構内の案内表示などのハード対策を進めるとともに、駅員による誘導、声掛け、見守りといったソフト対策を充実するよう要望する。 
(2)踏切において:6月に改定された「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」に基づき、踏切の安全対策を強力に進めるよう要望する。また、踏切に遮断機を必ず設置するよう要望する。
(3)一般道路において:24時間作動の音響式信号機の整備、弱視を含めた視覚障害者や高齢者が使いやすく安全性の高い「押しボタン式信号」の設置、エスコートゾーンの整備を要望する。また、点字ブロックや階段の段鼻の色は原則黄色にするよう要望する。
 
2.災害対策と情報保障のために:災害時に障害者が安全に避難できるよう、障害者の特性に応じた連絡体制と福祉避難所を確実に設置できる体制の整備を要望する。また、テレビ放送のニュース速報やニュース番組の字幕・テロップの音声化、字幕表示の拡大を関係業界に働きかけるよう要望する。 

3.情報通信技術のバリアフリー化のために:情報通信技術の恩恵を視覚障害者が十分に受けられるよう要望する。具体的には、国や自治体のウェブサイトをウェブアクセシビリティに関するJISに準拠させ、視覚障害者のアクセス・利用を容易にするよう要望する。また、タッチ式パネルの画面を視覚障害者にも利用しやすいものになるよう関係業界に働きかけるよう要望する。
 
4.安心できる生活のために 
 ア.日常生活用具の取扱いについて、県内で統一するとともに、用具の進歩に速やかに対応するよう要望する 
 イ.鉄道利用における視覚障害者の割引制度を拡充するよう要望する 
 ウ.視覚障害者用のデイサービスや老人ホームの整備を促進する制度の創設を要望する 
 エ.カード型障害者手帳を、希望者に交付できるよう要望する 

5.職業確保のために:視覚障害のあはき師が、公的機関や民間企業で優先的に就労できる制度の創設を要望する。また、無免許・無資格で行っているマッサージ等の取り締まりを強化するよう要望する。