第116回社会保障審議会障害者部会開かれる
令和3年8月30日、厚生労働省の「第116回社会保障審議会障害者部会」がベルサール飯田橋駅前(1階)においてオンライン参加も交えて開催され、日本視覚障害者団体連合の竹下義樹会長が構成員として出席しました。
今回は、1.居住地特例について、および2.高齢の障害者に対する支援等について社会・援護局障害保健福祉部から説明があり、それらを踏まえて議論が行われました。
竹下会長は、居住地特例について、高齢障害者が特別養護老人ホーム等の介護保険施設に入所する場合、障害者の元の居住地と施設の所在地の間で財政負担上の不公平が生じないよう調整するとのことだが、どのような不都合があって調整が必要なのかが分かりにくいと指摘しました。
これに対し事務局からは、介護保険で対象としていない障害者福祉サービスを障害者が利用する場合、介護保険で完結しないことから施設所在地の負担が大きくなるため入所前の元の居住地に負担してもらいたいとの要望が出ているとの説明がありました。
高齢の障害者に対する支援等については、65歳以上になると原則として介護保険が適用されるとされているが、本人の希望に沿わない形で強制的に適用されトラブルになるケースがあることを述べた上で、「原則」をどこまで弾力的に判断するかを示す必要があると指摘しました。
具体的事例として、同行援護とりわけ通院時の院内ガイドが実質的に使えなくなること、代筆・代読支援が契約書作成等重要な場面で必要になるにもかかわらず事業として実施できない実態があり、結果的に視覚障害者が利用できないことを指摘し、それら問題の解決に向けて包括的な取り組みがなされるべきであると述べました。