第3回視覚障害者雇用の未来を考えるフォーラム

2021年11月30日

 社会福祉法人日本視覚障害者団体連合(日視連)、公益社団法人NEXT VISION、社会福祉法人兵庫県視覚障害者福祉協会、視覚障害者就労相談人材バンク(就労相談人材バンク)の4団体の共催による「第3回視覚障害者雇用の未来を考えるフォーラム」が11月14日、神戸市内からオンラインにて開催され、全国から200名を超える参加がありました。

 冒頭、日視連竹下義樹会長とネクストビジョン?橋政代理事から主催者を代表して挨拶がありました。特に竹下会長からは、「本日のフォーラムが障害者の雇用に今後どう広がりをもっていくのか、これを是非大事にしたい」と前置きし、就労を巡る中央情勢に触れ、今、雇用と福祉の連携の議論が進められていることを紹介しました。
 その中で、「雇用と福祉の双方に精通した専門的な支援者の育成、ジョブコーチをどのような形でグレードアップしていくのかといった議論が進められようとしている。その上で、1.国の審議会の場では公務員の支援の問題はなかなか議論されないだけに、日視連としては視覚障害公務員の働く場の環境をどう整えていくかということにも力を入れていきたい、2.視覚障害者が一般企業等で働いているということを、事業主はもちろんのこと、社会全体に我々がいかにアピールしていくかが重要であり、本日のフォーラムではたくさんの方の成功例や困難例を共有し、今後の発展に期待したい」と述べました。

 引き続き、今年のテーマ「就労継続」に基づいて、第一部では就労を継続している5名の視覚障害者が自らの就労体験を発表しました。

 第二部では当事者、企業、行政、支援団体職員、ネクストビジョン理事2名を含めた6名のパネリストが、視覚障害者の就労の現状と課題、未来への可能性について、参加者を交えて活発な意見交換を行いました。

 また、第三部では、就労相談人材バンクの活動紹介がありました。フォーラムは日視連のネクストビジョン就労相談員 赤堀浩敬 氏、同 岡田太丞 氏、就労相談人材バンク事務局の出原恵美子 氏の3名による司会進行の下進められました。

 今回のフォーラムでは、視覚障害者が職を得ることと同様に、就労継続がいかに重要であるかを再認識すると共に、当事者のコミュニケーション力の重要性や、企業をはじめとした雇用主による理解、また行政による支援の重要性等々、継続的な意見交換の必要性、参加者の多くから本フォーラムの継続的な開催を望む声が挙がりました。