関東ブロックが点字ブロックに関する研修会開催

2019年4月16日

 4月10日、東京都盲人福祉センター2階研修室において、日本盲人会連合関東ブロック協議会(鈴木孝幸会長)主催による「視覚障害者誘導用ブロックの基準に関する研修会」が開かれ、全国から80名余りの参加がありました。

 現在使用されている「視覚障害者誘導用ブロック」については、JIS T 9251規格により一定の内容が確保されており、2020年に実施されるオリンピック・パラリンピックに向けて各種の整備が行われています。

 平成26年度から27年度にかけて「視覚障害者誘導用屋内ブロック」の検討会を日盲連が行い、一定の申し合わせができた中「原則黄色」とされていた点字ブロックの色が、バリアフリー新法では「周囲の路面と容易に識別できる色」と定め、規制をなくしてしまいました。そのためグレーや黒、ステンレスの突起だけを埋めたりしたブロックも増え、誘導ブロックの色を頼りに歩行している弱視者から戸惑いの声も上がっています。更に現行JIS規格が、屋内外を区別せず統一規格として適用されるはずであるにもかかわらず、施工業者が現行JIS規格を無視して設置している問題もあります。

 そこでこの研修会では、その確認を行うことを目的として開催されました。開会のあいさつに続き、中央大学秋山哲男先生の講演が行われました。その後、誘導用屋内ブロック検討会議報告を委員であった東京都の大竹博氏が行い、さらには誘導ブロック・誘導マットの製作業者からも現状などについて発表がありました。最後に参加者による意見交換が行われました。意見では、輝度比に関する問題や、色あせた黄色を元通りにする方法、いろいろなブロックの現状に加え、これまで検討してきた屋内用ブロック(2.5mm)のJIS規格化についても検討されました。参加者からは、次回の開催を望む声も多くありました。