サイトワールド2015が開催

2015年11月6日

 第10回視覚障害者向け総合イベント「サイトワールド2015」が11月1日~3日まで、東京都墨田区のすみだ産業会館サンライズホールで開催された。
 開会式では9月30日に逝去したサイトワールド実行委員会の近藤義親事務局長へ黙祷が捧げられ、関係者は故人に思いを馳せた。開会と共に多くの来場者が訪れ、8階の展示会場はまたたく間に盛況となり、9階イベント会場でも来場者が列をなした。

 3日間にわたり開催されたイベントは、点字や歩行に読書、そしてIHクッキングヒーターや炊飯器を使った調理体験、東日本大震災における被災地の現状を訴えるものなど多岐にわたった。その他、日本点字図書館の創立者本間一夫生誕百年記念講演、同じく生誕125年を迎えたロシアの全盲の詩人エロシェンコとエスペラントにまつわる企画、杉山和一や塙保己一の2人の盲偉人の人材育成に着目した講演など、先人の偉業を讃える企画が特徴的であった。また、初日には日本盲人会連合が主催するシンポジウム「視覚障害者向けに配慮された広報等の現状と課題」も開催された。

 10周年という節目の年となったサイトワールドは、3日間で延べ4950人という多くの来場者を迎え、盛会のうちにその幕を下ろした。