「盲人」と「視覚障害者」
2014年7月15日
わが国においては、視覚障害者を示す言葉としては、古くは「めくら」(現在では差別用語とされ使われなくなっています)から始まり、戦後は「盲人」が一般的となりました。その後、「視力障害者」が用いられるようになり、現在は「視覚障害者」が一般的となっています。
それぞれに名称が示す内容や範囲は微妙に違うようですが、今後どの名称が妥当かとなるといろいろな意見があります。とりわけ、「弱視者」あるいは「ロービジョン」を意識した場合、「盲人」という呼称は妥当ではないというのが多数意見です。そのため、日盲連傘下の61団体のうち、「盲人協会」の名称を使っているのは4団体になってしまいました。そのため、日盲連に対しても、名称変更を求める声が毎年のように上がってきます。
伝統を守るという点では、「日本盲人会連合」(日盲連)の名称は捨てがたいものがありますが、弱視問題を考えたり、中途視覚障害者の意識を慮ると、「盲人」という呼称は変える時期に来ているのかも知れません。
時間をかけてみなさんの認識を共通にし、全体のコンセンサスが得られることを条件に、会の名称変更に踏み切ることも視野に入れて考えて行きたいと思います。