同行援護に関する要望書を提出

2016年8月5日
 平成28年8月4日、日盲連は同行援護事業に関する要望書を厚生労働省に提出した。
当日は日本盲人会連合同行援護等事業所等連絡会・松永秀夫会長等が厚生労働省に訪問し、障害保健福祉部障害福祉課及び自立支援振興室の担当者と懇談を行った。
厚生労働省の担当者からは、頂いた要望事項は省内で検討し、障害者総合支援法の改正法施行(平成30年)を見据えて、問題となる点は更に検討を進めていきたいとコメントがあった。
 
厚生労働省へ要望書をお渡ししている様子

厚生労働省へ要望書をお渡ししている様子

 
 

日盲連発第59号
平成28年8月4日

厚生労働大臣 塩崎 恭久 殿

社会福祉法人日本盲人会連合
会長 竹 下 義 樹

要望書

 平素は、視覚障害者の福祉の増進に対し、弛まざるご努力を頂き、心より感謝申し上げます。
 さて、この度は視覚障害者の同行援護事業・移動支援事業に関する要望を次のとおり取りまとめました。何卒、ご理解いただき実現に向けお取り組みくださいますようお願い申し上げます。

1 同行援護事業における報酬単価の「身体介護を伴う」と「身体介護を伴わない」の区別を無くして一本化した上で、「視覚的情報の提供にとどまらない支援」を行う場合は加算をつけることを要望する。

2 同行援護事業を利用する不慣れな視覚障害者に対して、誘導のされ方や白杖の使い方などを助言したり、重複障害者等の利用者への支援方法について同行援護従業者に指導することを目的として、歩行訓練士をサービス提供責任者として配置している同行援護事業所には報酬を加算する制度の創設を要望する。

3 同行援護従業者養成研修一般課程と同行援護従業者養成研修応用課程とを統合し、32時間の養成研修とされることを要望する。

4 同行援護従業者養成研修では通信による研修(養成)は認めないものとするとともに、実際の公共交通機関を利用した実技演習を必須とすることを要望する。

5 介護保険制度におけるケアマネージャーには、同行援護事業の制度や仕組みを十分に理解していない者が多いので、ケアマネージャーを対象とした同行援護事業を含む障害者福祉施策を十分に理解してもらうための研修を実施することを要望する。

6 ガイドヘルパー資格の経過措置が再度延長措置が講じられないことを前提に、同行援護従業者養成研修の開催が不足している都道府県に対して厚生労働省として十分な支援がなされることを要望する。

7 資質向上研修の修了者については、都道府県が実施する同行援護従業者養成研修において、講師資格を有する者として明確に位置づけられるよう、厚生労働省から周知を行うことを要望する。

以上