2015年8月31日 「白杖SOSシグナル」普及推進シンボルマークに関する陳情

2015年9月30日

 2015年8月31日、日本盲人会連合は岐阜市が作成した「白杖SOSシグナル」普及推進シンボルマークの周知を要望して岐阜市と共に内閣府に対して陳情を行った。当日は、岐阜市・松原福祉部長、日盲連・竹下会長をはじめ岐阜県視覚障害者福祉協会・清水会長、福岡県盲人協会・小西会長が参加しました。
 「白杖シグナル運動」は、福岡県が発祥の運動で、視覚障害者が外出の際、周囲の助力を求める必要がある場合に、白杖を頭上50cm程度に掲げることで助けを求める意思表示を行い、周りの人から手助けをしてもらうための手段として提唱されているものです。
 本年5月に開催された第68回全国盲人福祉大会(岐阜大会)では、シンポジウム「視覚障害者の安全な外出と白杖」でも紹介され、大会の一環として開催された「全国盲人代表者会議」において推進することが確認されました。
 当日、各参加者から視覚障害者が安全に外を歩くことが出来る環境整備の一環として全国に向け「白杖SOSシグナル」普及推進シンボルマークの周知を行って欲しい旨を要望し、内閣府担当者からは内容を検討した上でしかるべき対応を行いたいと回答を頂きました。

要望している様子

要望の様子

 

 

 

岐阜市福障第869号 
平成27年8月31日 

 内閣府政策統括官(共生社会政策担当) 様

岐阜市長 細江 茂光   

「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマークの取り扱い等について(要望)

 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、岐阜市においては、岐阜県や視覚障がい者団体などと連携し、白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚障がい者を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発に取り組んでいるところであります。
 その一環として、本年3月に、下記のとおり、「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークを制定し、ポスターやリーフレット、また、インターネットなどの広報媒体を通じて当該シンボルマークを活用した普及啓発に取り組んでまいりました。
 こうした中、「白杖SOSシグナル」運動の推進とともに、当該シンボルマークについて、本年5月、全国の視覚障がい者団体の代表者などが一堂に会して開催されました第68回全国盲人福祉大会(岐阜大会)を通じて全国に発信されたところであります。
 「白杖SOSシグナル」運動の発祥地である福岡県の視覚障がい者団体、さらに、社会福祉法人日本盲人会連合などとも連携し、一層の普及啓発に向けて取り組んでいるところでありますが、引き続き、視覚障がい者への理解や支援の輪を広げることにより、視覚障がい者が安心して日常生活や社会生活を送ることのできる環境づくりを推進してまいりますので、貴職におかれましては、「白杖SOSシグナル」運動にご理解を賜りますとともに、当該シンボルマークについて「障がい者に関するマーク」の1つとしてお取り扱いいただくなど、特段のご配慮を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク

「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク

 

 

 

 

日盲連発第78号
平成27年8月31日

内閣府政策統括官(共生社会政策担当) 様

社会福祉法人日本盲人会連合
会長 竹 下 義 樹

「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク周知のお願い

 平素は、視覚障害者の福祉の増進に対し、弛まざるご努力をいただき、心より感謝申し上げます。
 さて、当連合では、視覚障害者の移動保障の一環として、白杖の意義の啓発と併せ「白杖シグナル運動」を推進しております。
 視覚障害者は、外出時に多くの困難を抱えています。特に、予期せぬ出来事に遭遇しその場から移動できなくなるなど困惑する場面もあります。そうした場合、周りの人の支援(情報支援など)に頼らざるを得ません。そうした場面では近くにいる市民に声をかけ助力を求めることが必要です。また、周囲の市民の方々も声をかけられない場面もよくあります。
 このような場面で視覚障害者が助力を求めていることを伝えるため、日常的に使用している白杖を意志表示の手段として用いることが提案され「白杖SOSシグナル」運動を推進することとなりました。
 この白杖シグナル運動については、かねてより運動の発祥地である福岡県盲人協会の尽力もあり、視覚障害者の中で一定の理解が進んでまいりました。
 また、本年5月に開催した「第68回全国盲人福祉大会(岐阜大会)」において、開催県である岐阜県視覚障害者福祉協会の協力を得て、シンポジウム「視覚障害者の安全な外出と白杖」を開催し、白杖SOSシグナルを含む視覚障害者の移動に関する議論を行いました。
 これを受け、同大会の中で開催した第52回全国盲人代表者会議において、白杖シグナル運動の更なる推進が可決され、加盟団体全体で取り組むことが確認されました。
 なお、本年3月に岐阜市が制定された「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマークは、この運動を後押しするマークとして有効であるところから岐阜市と関係団体と共にシンボルマークの普及を推し進め、白杖SOSシグナルが更に周知されるよう取り組んでいるところです。
 つきましては、視覚障害者が安全に外出できる社会実現に向け、「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマークを内閣府ホームページの「障害者に関するマークについて」に掲載いただき、当該シンボルマークが国民全体に幅広く周知されるとともに、白杖シグナル運動の推進を積極的に後押ししていただくことを要望いたします。

以上