【最終報】映画『ちょき』、ついに東京で上映開始!!初日には舞台挨拶、そして音声ガイド付き上映会&トークショーも15日と開催迫る!!

2016年12月12日

映画『ちょき』って?

『ちょきさん、ごめんね、ありがとう。』

【物語】

自然豊かな和歌山市の商店街にある美容室“HATANO”。
レコードとコーヒーが好きな波多野直人は美容師を、
妻・京子は美容室の二階で書道教室をしていた。
7歳の瀬戸サキは、その書道教室に通っていた問題児だが、
京子はサキを自分の娘のように可愛がっていた。
直人と京子の間に子供はいなかった。
時は経ち十年後、一本の電話がかかってくる。
それは十年前のある事件以来会っていなかったサキだった。
彼女は視力を完全に失っていた。
直人も最愛の妻・京子を五年前に亡くしていた。
空白の十年間に何があったのか。
サキの想いを知り、直人はある大きな決意をする・・・。

※映画『ちょき』公式サイト:http://choki-movie.com/から引用。

【出演・スタッフ】

監督・監督:金井純一
メイン写真:小島小鳥

音楽・主題歌:おおはた雄一
 「風の声を聴いた日に」

出演:増田璃子・吉沢悠・藤井武美・和泉ちぬ・広澤草・芳本美代子・小松政夫

【予告編・YouTubeから】

映画『ちょき』12月3日には東京で上映開始、初日は舞台挨拶で大盛り上がり!!

 視覚障害者の少女と美容師のおじさんが、和歌山県を舞台に繰り広げる小さくて優しい恋の物語、映画『ちょき』。

 和歌山県で先行して11月19日(土)から上映開始されていましたが、12月3日はついに東京でも上映開始!!劇場は渋谷HUMAXシネマで、公開初日には舞台挨拶として、主演の増田璃子さん・吉沢悠さんとそして監督の金井純一さんが登壇し、役を演じる上で気をつけた点や撮影の裏話などを、ときに笑いを交えながらお話しました。

 ここでは、その一部を抜粋してお届けします。

役を演じる上で難しかった点・苦労した点について

「目線とかまばたきとか、そういうところに苦労しました」 瀬戸サキ役:増田璃子さん

-盲目の少女を演じる上で難しかった点・苦労した点はありますか?
 増田さん「目線とかまばたきとかそういうところに一番苦労したのですけど、もしも全盲の方が近くにいらっしゃる方は分かると思うのですけど、実際にお話をすると目が合っているように感じるというのか、雰囲気で感じ取る・・・そういうところがあって。
 でも、もしかしたら映像で観たら分かりにくいかなぁと思って、私なりに考えて目線を少し外すようにして、そんなところでちょっと苦戦しました」

「ハサミのかえし方などを相当練習しました」 波多野直人役:吉沢悠さん

-美容師役で苦労した点はありますか?
 吉沢さん「監督が全まかせというのか、美容師の講習もクランクインの3日前だったので、ちょっと心配になって2週間前くらいから個人的に美容師さんと理容師さんに教わりました。その間に何度か指を切ったりしまして・・・。撮影に入ってからも毛先だけですが、女優さん3人くらい髪の毛切ったので、やっていて本当に良かったな思います(笑)。
 映画の中で、美容師のおじさんというくだりがあるので、美容師に見えなかったら困るなと思って、そこら辺は苦労しましたね」

盲目の少女と美容師のおじさんという組み合わせで映画を作ろうと思った理由は?

「髪を切ってもらうのは、すごい信頼関係があると思います」金井純一監督

-盲目の少女と美容師のおじさんという組み合わせで映画を作りたいと思った理由は何でしょうか?
 金井監督「髪を、目の見えない方が切るときにどうしているのかなって、思ったのが一番最初です。目が見えていても美容師さんに髪を切ってもらうのは信頼関係があると思うので、さらに目が見えないとなるとかなり美容師さん任せになる面があるのではないかなと思って、過去に映画で使われていないかなと思ってGoogleで検索して、なかったので絶対映画化しようと思いました」

-実際に撮影をしてみて何かエピソードはありましたか?
 金井監督「和歌山で撮るとなったときに、和歌山に盲学校がありまして、増田さんと一緒に行って盲学校の生徒さんと直接話をしたり、学校をお借りしてロケもできました。(増田さんも)役作りで研究していたと思うのですが、本物の学校に行って生徒さんと話して、その役のきっかけを掴むというのは一番大きかったかなと思います」

「ちょきさん(波多野直人)は、50代という設定だったんです」 波多野直人役:吉沢悠さん

-金井監督は吉沢さんと初タッグでしたが、実際に撮影してみていかがでしたか?
 金井監督「雰囲気が優しい方で、任せちゃいけない方もたまにいらっしゃるのですが(笑)、吉沢さんは本当にお任せしたいなって思いました。
 撮影中は完全にちょきさんとサキと思って見ていたのですけど、変な話なんですけど、1年経って舞台挨拶で和歌山に行ったときに吉沢さんとして会うわけじゃないですか・・・すごい格好いいなと思ってしまって、ビックリしたんですよね(笑)。ふと初めて、吉沢さんと会った気がして」

 吉沢さん「ありがとうございます(笑)。それで思い出したのですけど、最初監督とお会いしたときは、このちょきさんの設定50代だったんです。僕でいいんですか、この役みたいな?
 監督はこう柔らかい方なので、たまに現場に入ると豹変される監督もいらっしゃるので、滅茶苦茶怖い人だったらどうしようと思ったのですけど、ずっとこういう感じの柔らかい人で現場でやりやすかったですね」

最後に一言

 金井監督「何度観てもいい発見がある映画だと思います。ぜひ周りの方にも声をかけて頂いて、皆様と一緒に盛り上がっていけたらと思っています」

 吉沢さん「映画はいろんな作品がありますけど、こういう人間を描いた温かい映画も一つあってもいいんじゃないかなと思っています。僕も今年であった映画の中で、一番心温まる映画だと思っています」

 増田さん「この映画が私の代表作になって欲しいという思いもあって、いろんな人に観て欲しいのですけど、それ以上にこの映画の素晴らしさをいろんな人に知ってもらいたい気持ちが大きいです。これからも、ちょきをよろしくお願いします」

12月15日迫る!!音声ガイド付き上映会&トークショーで、『ちょき』を楽しもう!!

 一夜限定で『ちょき』と日盲連がコラボ!! 【金井純一監督×大胡田誠・上田喬子トークショー~視覚障がい者と楽しむ『ちょき』の世界~】と題した、トークショーを企画しました。全盲の弁護士・大胡田誠さんと視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)理事を務められている上田喬子さんが出演、金井監督と作品や視覚障害のことなどをクロストークします。

日時・料金など

日時:12月15日(木) 20:30~22:30(上映時間98分・トークショー20分)
料金:一般(前売り)\1,300・(当日)\1,800/ハンディキャップ割引¥1,100

 ※ハンディキャップ割引の適用を受けるには、障害者手帳などの提示が必要です。対象は付き添いを含めて2名です。前売りは、公開日前日(14日)の19:00までとなります。ご注意下さい。

劇場(渋谷HUMAXシネマ 電話:03-3462-2539)までのアクセス

 JR山手線「渋谷駅」ハチ公口より徒歩5分。公園通り丸井CITY向かいになります。スクランブル交差点を避ける場合は、東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線・東京メトロ副都心線「渋谷駅」6出口をご利用下さい。
 TUTAYAと109MEN’Sの間を通る大通り(井ノ頭通り)を、渋谷駅を背にして、そしてTUTAYAを左手に歩道を直進します。西武A館、横断歩道を渡り西武B館の前を通ります。この先から大通りが分かれますが、そのまま道なりに11時の方角にお進み下さい。西武B館通過後すぐのところに、ディズニーストアがあります。このビルの4Fが会場の「渋谷HUMAXシネマ」です。
 当日は会場までの経路数ヶ所に、案内係を配置する予定です。

※渋谷HUMAXシネマ公式サイト:http://www.humax-cinema.co.jp/cinema/shibuya/index.html

【お問い合わせ】

 15日の音声ガイド付き上映会&トークショーにつきまして、詳しくは日盲連情報部までお問い合わせ下さい。
 日盲連情報部 担当:橋口 電話:03-3200-6169(直通) E-mail:jouhou@jfb.jp