愛盲時報 第234号(テキストデータ・全文)

2012年4月16日

愛盲時報 平成24年4月16日(月) 第234号

≪1.日盲連 新執行部で新たなスタート 新会長に竹下氏・笹川氏は名誉会長に≫
 社会福祉法人日本盲人会連合は3月31日に東京・西早稲田の日本盲人福祉センターで開いた定期評議員会で、平成24年度運動方針、事業計画、同予算についての意見聴取に続いて、会長並びに副会長候補者の選挙を実施した。笹川吉彦前会長は、かねてからの意志表示通り勇退を表明。役員改選は、これを受けて投票で行われた。
 会長候補竹下義樹氏の信任投票は、信任が55票(全58票)。副会長候補者選の得票数は、鈴木孝幸氏41票、前川昭夫氏40票、時任基清氏36票、次点の衛藤良憲氏は34票だった。
 選挙後、竹下新会長から笹川前会長の名誉会長推戴が提案され、満場一致、万雷の拍手で承認された。続いて行われた理事会では、評議員会で審議された平成23年度補正予算、平成24年度運動方針並びに事業計画、同予算を承認した。新年度予算は、一般会計1億7969万6000円、特別会計2億7218万6000円、総計4億5188万2000円。
 今年度は、障害者自立支援法にかわる障害者総合支援法が国会に提出されるなど、制度改革が重要な局面を迎えることを踏まえ、視覚障害者の意見が十分反映されるよう取り組むことをはじめ、事業計画で示された同行援護110番の実施、あはき業の職域確保と無免許・無資格者取り締まり対策、移動の安全を確保するための取り組みなど、運動のさらなる強化を図る。
 翌4月1日の平成24年度第1回理事会では、前日の評議員会での候補者推薦を受け、新会長には竹下義樹氏(前副会長)を、副会長には前川昭夫・広島県視覚障害者団体連合会会長と時任基清理事を再選、新たに鈴木孝幸・神奈川県視覚障害者福祉協会理事長を選任した。そして6期12年にわたって会長を務めた笹川前会長を名誉会長・相談役に、10年以上理事を務めた渡辺哲宏氏を相談役に推戴し、承認された。
 《竹下新会長プロフィール》
 新会長に選ばれた竹下義樹氏は1951年生まれ。石川県立盲学校、京都府立盲学校を経て龍谷大学法学部卒業。司法試験の点字受験を実現させ、1981年に最初の合格者となった。京都弁護士会所属。1994年に独立して事務所を開き、障害者など弱者救済の視点から人権擁護活動に取り組む。つくし法律事務所所長、京都府視覚障害者協会副会長、京都市身体障害者団体連合会副会長、京都ライトハウス副理事長。2006年4月から日盲連副会長として、笹川吉彦前会長と共に視覚障害者福祉推進のための運動の先頭に立ってきた。岩橋武夫、鳥居篤治郎、金成甚五郎、高尾正徳、村谷昌弘、笹川吉彦の歴代会長に続く7代目会長。任期は平成26年3月31日までの2年間。
 【新役員の顔ぶれ】
 会長:竹下義樹(京都・新)
 副会長:鈴木孝幸(神奈川・新)
 前川昭夫(広島・再)
 時任基清(東京・再)
 理事:(北から)澤田勝昭(札幌市・再)及川清隆(岩手・新)本多操(茨城・再)新谷孝全(東京・再)岡田正平(千葉市・再)小山尊(福井・再)橋井正喜(名古屋市・新)内田順朗(三重、再)田澤勝男(滋賀・再)井上誠一(大阪・新)糸数三男(京都・新)小川幹雄(島根・再)久米清美(徳島・新)染井圭弘(福岡市・再)衛藤良憲(大分・再)
 監事:片石修三(埼玉・再)新子義則(京都・再)井上孝昭(岡山・再)

 *あはき協議会委員会
 日本盲人会連合あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師協議会(小川幹雄協議会長)の平成23年度委員会が3月30日、東京・西早稲田の日本盲人福祉センターで開かれた。議事では平成23年度事業・会計中間報告、平成24年度事業計画(案)並びに予算(案)、役員選出方法、あはきプロジェクトの協議成果、日盲連加盟団体会員中のあはき業者の療養費申請・損害賠償保険取扱者等の管理プログラムについて、などを協議した。

 *女性協議会全国委員会
 日本盲人会連合女性協議会の常任委員会、全国委員会、研修会が3月21日、全国代表者会議が22日、いずれも東京・芝の東京グランドホテルで開かれた。議事では、平成23年度事業報告並びに収支決算報告(中間)を承認、平成24年度運動方針案、事業計画案、予算案についても審議の上、原案通り承認された。そのほか、第65回全国盲人福祉大会提出議題、第58回全国盲女性研修大会の研修テーマなどについても審議を行った。
 任期満了に伴う役員改選では、現協議会長の新城育子氏(熊本県)、副協議会長の煙山秋子(秋田県)、前田美智子(神奈川県)、加賀谷睦子(東京都)の3氏がいずれも再選された。

≪2.平成24年度事業計画の主な項目≫
 A 組織・団体活動の推進
 1.組織・団体活動について
 関係省庁への陳情活動を引き続き行うとともに、政策委員会等に委員を派遣し、積極的に役割を果たす。また、文化面でも関係協議会と連携し、社会参加を促進する事業を展開する。
 2.バリアフリー化への対応
 (1)災害時の視覚障害者支援
 (2)金融機関110番の設置
 (3)移動時における視覚障害者の安全確保のための条件整備に関する調査
 3.第65回全国盲人福祉大会(千葉大会)の開催
 4.会議の開催(理事会、評議員会、総合企画審議会)
 5.各協議会の運営
 (1)あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師協議会
 (2)青年協議会
 (3)女性協議会
 (4)音楽家協議会
 (5)スポーツ協議会
 6.各種研修大会、スポーツ大会等の開催(次項「平成24年度の主な行事予定」を参照)
 B 日本盲人福祉センター事業の実施
 1.第2種社会福祉事業
 (1)全国視覚障害者団体に対する連絡及び助成事業の実施
 (2)更生相談所の経営
 (3)点字図書館の経営
 (4)点字出版所の経営
 2.公益事業
 (1)福祉一般に関する調査、研究、改善普及、情報宣伝活動及び文化向上に関する事業
 (2)あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう等の生業の安定及び、職域拡大のための調査研究、改善普及並びに医療保険取扱い等経営改善指導普及
 (3)国内及び海外の関係団体との相互交流、協力に関する事業
 (4)日本盲人福祉センターにおける事業
 (点字ニュース即時提供事業、情報提供・情報収集・放送関連事業、同行援護・移動支援の充実、移動支援事業所等連絡会、録音製作事業、補装具・日常生活用具等の研究開発及び販売斡旋、広域ガイドヘルパーネットワーク事業、点訳・音訳奉仕員指導者養成、英語・触図・情報処理等の専門点訳者養成)

≪3.平成24年度の主な行事予定≫
 ・第65回全国盲人福祉大会:6月7日~9日/千葉県千葉市のアパホテル&リゾート
 ・第51回全国盲人音楽家福祉大会並びに第50回全国三曲演奏会:8月5日~6日/大阪府大阪市のメルパルクホール大阪
 ・第58回全国盲女性研修大会:8月29日~31日/大阪府大阪市
 ・第9回全国視覚障害者卓球大会:9月16日~17日/埼玉県さいたま市
 ・第58回全国盲青年研修大会:9月21日~23日/兵庫県神戸市
 ・第13回全日本グランドソフトボール選手権大会(後援):9月15日~17日/愛知県一宮市(いちのみやし)
 ・第12回全国障害者スポーツ大会「ぎふ清流大会」(後援):10月13日~15日/岐阜県
 ・第36回全国盲人将棋大会:11月10日~11日/広島県広島市
 ・第27回全日本視覚障害者柔道大会(後援):11月25日/東京都文京区・講道館
 ・第37回全国盲人文芸大会:11月下旬入選作品発表

≪4.ご協力ありがとうございました!! 東日本大震災義援金 募金・配布のご報告≫
 平成24年3月20日までに日本盲人会連合に寄せられた東日本大震災義援金は総計445件、5016万8462円に達し、この中から7団体と324人の方々に、3968万8781円を贈らせていただきました。
 ご協力いただいた全国の会員・関係者の皆様に心より篤く御礼申し上げます。
 送付方法は下記のいずれかで。
【郵便振替】口座名:社会福祉法人日本盲人会連合
 口座番号:00170-9-48326
※通信欄には「震災義援金」と必ずご記入下さい。
【銀行振込】銀行名:みずほ銀行
 支店名:高田馬場支店
 預金種類:普通預金
 名義人:(フク)ニホンモウジンカイレンゴウ
 口座番号:2691058
お問合せは日盲連事務局へ(電話03-3200-0011)

≪5.同行援護事業Q&A利用者編 ~移動支援事業所等連絡会から改訂版~≫
 Q1:移動支援事業と同行援護は制度の考え方が違うのですか?
 A1:これまでの移動支援事業は視覚障害者のための外出時の支援も「介護」ととらえられていましたが、同行援護では、「視覚情報の提供」と位置付けられました。これによって、ガイドヘルパーは、利用者の外出時の情報提供を主なサービス内容として活動するものという考え方となりました。
 Q2:同行援護では、「介護」ではなく「視覚情報の提供」と位置付けられたと説明されていますが、「身体介護を伴う・伴わない」の表現があるのは何故ですか?
 A2:同行援護は情報提供が基本ですが、身体介護の必要な人はそのサービス内容も加味されます。そのため、情報提供のみの方は「身体介護を伴わない」、身体介護も併せて必要な方は「身体介護を伴う」と表現されます。
 Q3:同行援護になれば全国統一基準になると聞いていましたが、各地で基準がばらついているようです。今後はどのようになるのでしょうか?
 A3:同行援護は同法の自立支援給付に位置付けられ国が定めた基準で全国的に実施される事業です。しかし、個々の利用者についての
支給量や利用用務の可否については市町村の裁量がありますので、一律の基準にはなりません。また、市町村の担当職員の理解不足や指定同行援護事業所数の不足などによって、現実にはかなり地域格差が生じています。中には制度の主旨から逸脱する判断がされていることもあるようです。自治体の判断に誤りがある事例があれば、しっかりと改善を求めるとともに、聞き入れられない場合には、不服申し立てをすることも検討しなければなりません。
 Q4:同行援護を利用できる対象者はどのようになっているのでしょうか?
 A4:満18歳以上の方は身体障害者手帳の取得は必要です。(障害児の場合は必要としないが、手帳交付に相当する視覚障害があることが前提)その上で、視力、視野、夜盲などに関して国が定める一定以上の障害程度(アセスメント票)に該当する方で、移動に困難をかかえている人は身体障害者手帳の等級にかかわらず対象となります。また、障害者自立支援法で必要とされる障害程度区分認定が利用の条件ではありません。移動支援事業では、手帳の等級などが基準になっていたと思われますが、同行援護ではその点は大きく変わりました。利用者の対象は広がったと言えるでしょう。
 Q5:同行援護の利用で障害程度区分調査を受けることはないのですか?
 A5:「身体介護を伴う」と認定される可能性がある場合には、
その判断のために、障害程度区分調査を受けることはあります。例えば、肢体不自由の重複障害や高齢による身体機能の低下を伴う場合などは、身体介護を「伴う」か「伴わない」かの認定を受けることになります。「身体介護を伴う」と認定をされると、報酬単価が高くなります。
 Q6:どのような場合に「身体介護を伴う」と判断されるのですか?
 A6:障害程度区分が2以上で、かつ、同調査項目における「歩行」「移乗」「移動」「食事」「排泄」の5項目のいずれかが「できる」以外となると「身体介護を伴う」と判定されます。
 Q7:知的や精神に障害がある場合は、「身体介護を伴う」にはならないのですか?
 A7:視覚障害に加えて、知的障害や精神障害あるいは難聴や認知症など、理解やコミュニケーションにハンディのある方については、ガイドヘルパーには質の高いサービス提供が求められますので、この点についても考慮された制度であるべきと考えます。すなわち、前記5項目のみではなく、理解力やコミュニケーション力を問う項目についても、「できる」以外があれば報酬単価に反映されるべきと考えます。
 Q8:どのような利用が同行援護では認められるのでしょう?
 A8:「通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除き、原則として1日の範囲内で用務を終えるもの」とされています。すなわち、仕事以外の日常的な外出については、社会参加や余暇活動についても基本的に認められます。
 Q9:日常的な買い物が「通年かつ長期」とされて利用できないことはないのですか?
 A9:日常生活をするために必要な買い物に制限があってはなりませんし、国も利用可能と説明しています。また、社会参加や余暇活動についても、毎週などの定期的な利用も認められます。
 Q10:日曜礼拝や選挙投票に利用できないという話を聞いたのですが、認められないのですか?
 A10:特定の宗教を普及する活動や特定の政党を支持する政治活動等については対象外と考えられます。しかし、一市民としてのお墓参りや日曜礼拝、選挙演説の傍聴などは利用可能です。中には、選挙投票のための利用を認めないところもあったようですが、このような制約は適切ではありません。
 Q11:介護保険のサービスを受けているのですが同行援護も利用できるのでしょうか?
 A11:同行援護は、介護保険のサービスにはない事業です。視覚情報提供がサービスの主目的であり、ヘルパーの支援内容が質的に
異なりますから、たとえ介護保険の利用者であっても利用可能であり、優先関係の対象となりません。
 Q12:同行援護を利用して通院しようとしたら、通院等介助を使うように言われました。同行援護で通院はできないのでしょうか?
 A12:通院であっても同行援護の利用は可能です。各地において通院については通院等介助を使うように指導する市町村がかなり多いようです。国は、「同じサービス」がある場合は、優先関係が生じるとしています。このことを根拠に、通院については通院等介助が「同じサービス」としてそちらを使うように解釈・指導していると思われます。国のいう「同じサービス」とは、医療機関という行先が同じかどうかではなく、ヘルパーから受けるサービスが同じかどうかという意味です。視覚障害の特性を理解した上でガイドに適した情報提供ができるのは同行援護のヘルパーです。この点を踏まえた上で、市町村に利用を認めてもらえるように働きかけましょう。
 Q13:同行援護で通院する場合、院内は付き添ってもらえないことがあるのでしょうか?
 A13:院内も利用できます。ホームヘルパーと通院する場合に院内は利用できないことがあるようです。視覚障害者には院内であっても情報提供が必要ですし、医療機関のスタッフが横について下さるのも無理なことです。このことから、情報提供を主たる目的とする同行援護は院内でも利用可能とされています。
 Q14:散歩も同行援護で利用可能でしょうか?
 A14:介護保険でも散歩が可能な場合もありますが、これについてもヘルパーから受ける援助の内容が異なることから利用可能です。
 Q15:外出先での代筆代読は、ガイドヘルパーにお願い出来ますか?
 A15:これまでヘルパー業務として明確になっていなかった代筆代読ですが、同行援護の内容に含まれることが明確となりました。また、「視覚情報の提供」が業務とされたことから、会議出席中の時間や通院などでの待ち時間でも、視覚障害者にとっては資料を読んでもらう、周囲の状況を伝えてもらうなどは必要なことですから対象となります。
 Q16:どのような内容でも、代筆は可能ですか?
 A16:基本的には可能ですが、不動産売買や株式投資などの財産に関することや、手術の同意書など命に関わるような内容は対象となりません。
 Q17:自宅内での代筆代読も支援の内容に含まれるのでしょうか?
 A17:同行援護は移動時及び外出先が対象ですので、自宅内では出来ません。ただし、自宅での代筆代読は、通常業務を圧迫しない常識的な範囲であれば居宅介護サービス(ホームヘルパー)で可能とされています。
 Q18:宿泊を伴う外出であってもガイドヘルパーは利用できますか?
 A18:1日単位のガイドヘルパーの稼働時間を明確に終了させることによって可能です。
 Q19:ガイドヘルパーは自宅発着でないと利用できないのでしょうか?
 A19:移動支援事業では自宅発着でないと利用を認めないという自治体があったようですが、同行援護については、開始及び終了ともに自宅以外であっても、利用計画等に記載の上、事業者と利用者の合意があれば、サービスの提供は可能です。
 Q20:利用時間(支給量)の制限はどうなりますか?
 A20:国は「利用者のニーズに基づいた時間」としており、利用時間の上限は設けていません。基本的には利用者のニーズに基づいた時間が決定されます。10月以降、一部の市町村では個々の利用者のニーズを聞き取らずに、一律に利用時間を決定しているところがあるようです。一律の時間決定は制度の趣旨に反していますので、必要性に応じた時間が受けられるように伝えていきましょう。また、国が市町村に支払う予算の目安額から算出した時間数(50時間)を根拠に、利用時間数の上限を定めているところがありますが、個々の利用者の支給時間の上限目安となるものではありませんので、必要な時間数は認められなければなりません。
 Q21:利用時間(支給量)は月単位だけなのですか?半年単位などでまとめて支給されることはできますか?
 A21:自立支援給付の位置づけになるため、月単位となります。
 Q22:利用時間(支給量)は同行援護アセスメント票の結果と関係はありますか?
 A22:アセスメント票は、利用できるかどうかを判断するだけで、支給量には影響を与えません。
 Q23:同行援護では1日の利用時間が決められているのですか?
 A23:同行援護については、1ヶ月の支給量が市町村により支給決定されます。その範囲内であれば1日の利用時間に特段の制限を設けていません。
 Q24:1日に複数回利用はできるのですか?
 A24:1日に複数回利用できます。
 Q25:利用できる時間帯や利用エリアは、どのようになるのでしょうか?
 A25:時間帯やエリアは事業所が都道府県等に届け出た内容によって決まりますので、事業所ごとに異なります。
 Q26:家族がいるなど家庭の事情によっては、利用できないことがありますか?
 A26:本人の必要性によって決定されます。
 Q27:利用料はどのようになりますか?
 A27:生活保護及び市町村民税非課税世帯は無料、課税世帯については、市町村民税所得割額によって定められた負担上限月額か、利用料の一割相当額のいずれか低い方の額が利用者負担となりますので、お住まいの福祉課にお尋ね下さい。なお、課税状況の判断となる範囲は、本人及び配偶者です(障害児の場合は住民基本台帳上の世帯)。一部の市町村においては、利用者の課税状況に関わらず利用料を無料としているところもあります。
 Q28:同行援護のサービスを利用できるようにするにはどのような手続きが必要なのでしょうか?
 A28:まずは、お住まいの福祉課に申請して下さい。簡単な認定の聴き取り(アセスメント票)を受ける必要があります。
 Q29:同行援護が実施されると、これまでの移動支援事業はなくなるのでしょうか?
 A29:基本的にはこれまで移動支援事業として実施されてきた重度視覚障害者に対する一対一の移動支援サービスは、すべて同行援護に移行されます。ただし、各市町村の独自判断で通勤・通学などが認められていた場合やグループ支援などは同行援護の対象とはなりませんので、引き続き移動支援事業として利用することとなります。同行援護の開始を理由に移動支援事業を廃止し、結果としてこれまで認められていたこれらの外出が出来なくなることがあってはなりません。
 Q30:ガイドヘルパーの自家用車に乗せてもらうことは可能でしょうか?
 A30:同行援護は原則として交通機関の利用が前提となります。なお、ガイドヘルパーが運転している時間帯については、報酬請求の対象にはなりません。
 Q31:契約している事業所の営業エリアを超えた遠方に行く場合に同行援護は利用できるのでしょうか?
 A31:同行援護は国の制度になりましたので、旅行先の事業所と契約をすることができれば利用は可能となります。その場合、利用者と事業所の間に立って連絡・調整を行うガイドセンターが必要と考えます。今後はこの点について国に要望していく予定です。
 Q32:利用料の負担増や支給量の制限を理由に、移動支援事業の継続の方がよかったのではないかという声がありますが?
 A32:一部の地域では移動支援事業の時と比較して、利用料の増加や時間の制限がなされたところがあるために、そのような声も聞かれます。全国的には移動支援事業を利用できない地域にお住まいの視覚障害者は多かったと思われます。全国どこに住んでいてもガイドヘルパーを利用できるようにするためには、まず、国の事業に位置づけることが重要との考えで同行援護事業は実施の運びとなりました。今後は、全国このことを踏まえた上で、全国的実施と内容の向上を求めて、さらによい制度となるよう皆さんと力を合わせていきましょう。

≪6.第65回全国盲人福祉大会 菜の花の里千葉で開催≫
 主催:社会福祉法人日本盲人会連合
 公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会
 千葉市視覚障害者協会
 会期:平成24年6月7日~9日
 会場:アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉
 《主な日程》
 【第1日目】6月7日(木)
 ・理事会
 ・評議員会
 ・あはき協議会代議員会
 ・スポーツ協議会代表者会議
 【第2日目】6月8日(金)
 ・第49回全国盲人代表者会議(全体会議、分科会)
 ・交流会
 【第3日目】6月9日(土)
 ・第65回全国盲人福祉大会(式典、議事)
 《イベント》
 ・バリアフリー観光(7日午前)
 ・バリアフリー映画(7日午後)
 ・福祉機器展(ホール脇ロビー)
 主管団体事務局
 公益社団法人千葉県視覚障害者福祉協会
 〒284-0003千葉県四街道市鹿渡968-9
 電話:043-421-5199/FAX:043-421-5179
 Eメール:tisikyo@syd.odn.ne.jp