愛盲時報 第207号(テキスト形式・全文)

2005年9月15日

   愛盲時報 第207号(平成17年9月15日)

 《1.平成18年度厚生労働省概算要求 ~障害福祉関係8237億円 障害者自立支援法案再提出へ》
 厚生労働省は8月25日、平成18年度予算の概算要求をまとめた。総額は21兆5415億円と今年度予算に比べて3.5%増加。省庁の判断で増減できる裁量的経費は6562億円、施設整備等の公共投資関係費は2917億円。個別の要求項目では少子化対策に重点を置いた。
 年金、医療、介護の給付等にかかわる社会保障関係費は、高齢者の増加を背景に8000億円の自然増が見込まれていたが、増加幅を5800億円に抑制、19兆9737億円を盛り込んだ。障害保健福祉関係の概算要求は8237億円(対前年比9.5%増)。障害者関係の主な項目は次の通り。
 Ⅰ 障害保健福祉関係
 障害保健福祉関係概算要求:8237億円(前年度7525億円)
 障害者の地域における自立した生活を支援するため、早期に「障害者自立支援法案」を再提出し、市町村を中心に、障害の種別にかかわらず一元的にサービスを提供する体制を整備するとともに、サービスの提供に必要となる費用を皆で支え合うという考え方に立って、在宅サービスに関する国及び都道府県の負担を義務的なものとすると同時に、利用者負担を見直すなど、障害者保健福祉施策を抜本的に改革する。
 1. 障害者の自立した地域生活を支援するための施策の推進
 (1)障害福祉サービスの推進:4143億円
 障害者保健福祉施策を抜本的に改革し、障害者が身近な地域で自立した生活を送れるよう、新たな障害福祉サービス体系として、ホームヘルプサービスや生活介護等の介護給付、自立訓練や就労移行支援等の訓練等給付を提供するなど、必要なサービスを確保する。
 (2)障害者に対する良質かつ適切な医療の提供:795億円
 障害者の心身の障害の状態の軽減を図るための自立支援医療(公費負担医療)等を提供する。
 (3)障害者の地域生活支援の推進:200億円
 市町村等が主体となり、移動支援や地域活動支援センターなど障害者の自立支援のための事業(地域生活支援事業)を実施する。
 (4) 発達障害者に対する支援
 発達障害に関する各般の問題について、在宅の自閉症等の特有な発達障害を有する障害者とその家族に対し、相談、助言、情報提供、就労等にかかる支援を総合的に行う「発達障害者支援センター」の充実を図る。
 (5)「障害者自立支援法案」の施行関係費:150億円
 低所得の利用者への対策として社会福祉法人が行う定率負担の減免に対する公費助成、また、自治体による制度を円滑に施行するための事業を実施する。
 2.障害者サービス提供体制の整備
 新たな障害福祉サービス体系である生活介護、自立訓練、就労移行支援等の日中活動に係る事業の場等の整備を計画的に促進するため、社会福祉施設等施設整備費において、必要な経費を確保する。(社会・援護局一括計上)
 3.その他の福祉関係給付費等
 (1)障害者に係る手当等の給付:1271億円
 特別児童扶養手当、特別障害者手当等に必要な経費を確保する。
 (2)障害児施設に係る給付費等:663億円
 知的障害児施設等の障害児施設において、障害のある児童に対する保護・訓練を行うために必要な経費を確保する。
 4.自殺予防対策を含む地域精神保健福祉施策の推進:12億円(他局計上分含む)
 (1)自殺予防総合センター(仮称)の設置をはじめとする自殺予防対策の推進
 (2)こころの健康づくり対策の推進
 思春期児童の心のケアの専門家やPTSD(心的外傷性ストレス障害)専門家の養成研修を行い、精神保健福祉センター、病院、保健所等で専門相談等を取り入れ、各機関での精神保健活動の充実を図る。
 5.心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に関する医療体制の整備:148億円(他局計上分含む)
 心神喪失者等医療観察法を適切に施行するため、引き続き、指定入院医療機関の確保を図るとともに、医療従事者等の研修を行うなど医療の提供体制の整備を推進する。
 Ⅱ 雇用・就労支援関係
 障害者に対する雇用・就労支援と職業能力開発の推進:155億円(前年度141億円)
 雇用と福祉の連携による障害者施策の推進や障害者の多様な就業機会の拡大を図るとともに、障害者に対する職業能力開発を推進する。さらに、生活保護受給者の自立・就労を支援するため、福祉事務所等における自立支援プログラムの導入を一層推進するほか、引き続き生活保護基準の見直しを図る。
 1.雇用と福祉の連携による障害者施策の推進:16億円
 (1)地域障害者就労支援事業の拡充:1億9000万円
 ハローワークが中心となり福祉等の関係者による連携体制を確立し、就職の準備段階から職場定着までの一連の支援を行う事業を拡充し、障害者の福祉的就労から雇用への移行の一層の促進を図る。
 (2)企業ノウハウを活用した福祉施設における就労支援の促進:5300万円
 障害者雇用に実績のある企業関係者の知識・経験等を活用して、福祉施設に対し、企業で働くことについての理解の促進、就労に向けての支援のノウハウの向上を図る事業を、都道府県労働局において実施する。
 (3) 障害者就業・生活支援センター事業の拡充:13億円
 障害者に対する就業及び日常生活に係る相談、助言等を実施する「障害者就業・生活支援センター」の設置箇所数を拡充する(90箇所を140箇所に)。
 2.ハローワークによる相談・支援体制の充実・強化:11億円
 障害者一人ひとりの障害の態様や適性に応じた就労支援を実施するため、専門的な知識・経験を有する者をハローワークに配置するなど、障害者に対する相談支援体制の充実・強化を図る。
 3.多様な形態による障害者の就業機会の拡大:18億円
 (1)ITを活用した在宅就業支援団体の育成支援:1億1000万円
 先駆的に在宅就業支援に取り組んできた団体のノウハウを活用し、新たに支援に取り組む団体へのノウハウの提供・普及、事業主が、障害者の在宅業務を創出するための支援を行い、障害者の在宅就業のさらなる普及を図る。
 (2)障害者試行雇用事業の拡充:12億円
 事業主に障害者雇用のきっかけを提供するとともに、障害者に実践的な能力を取得させ、常用雇用へ移行するため短期間の試行雇用を実施して、障害者雇用を推進する(対象者数を6000人から8000人に)。
 4.障害者に対する職業能力開発の推進:68億円
 (1)公共職業能力開発施設における障害者職業訓練の推進:52億円
 障害者職業能力開発校が未設置の地域において、職業能力開発校に知的障害者等を対象とした訓練コースを設定し、障害者の職業訓練を推進する。
 (2)事業主や社会福祉法人等による実践的な職業訓練の推進:15億円
 企業、社会福祉法人等の多様な委託訓練先を開拓し、知的障害者、精神障害者等の障害の態様に応じた職業訓練を推進する(委託訓練対象者数を6000人から6500人に)。
 (3)障害者職業能力開発プロモート事業(仮称)の実施(新規):4200万円
 福祉施設、養護学校等の関係機関の連携体制を確立することにより、障害者の職業能力開発を促進する事業を政令指定都市において試行的に実施する。

 《2.日盲福祉センター建設2億円募金寄付者名》
 日盲連では「日本盲人福祉センター」移転・新築に向け「2億円募金」を行っています。1口5000円で何口でも可、5000円以下でも結構です。
 送金は郵便振替で口座名「社会福祉法人日本盲人会連合」、口座番号「00160-5-536104」。問合せ先は日盲連事務局(電話03-3200-3439)。
 なお一口以上ご寄付頂いた方のお名前は点字・テープ機関誌等でもご紹介させて頂 きますので必ずふりがなをお書き添え下さい。
 8月末現在 総額1559万9002円 (敬称略)
 【150万円】影山二郎(奈良県)
 【100万円】茂木幹央(埼玉県)、高柳周子(東京都)
 【30万円】加瀬三郎(東京都)、岡山県視覚障害者協会(岡山県)
 【15万円】高橋一居、巌一郎(以上東京都)
 【10万円】小島伸公(岩手県)、加藤則夫、渡辺敏蔵(以上山形県)、池田高信、巌節子、榎本和代、小山誠、鹿濱秋信、高橋次子、野田守、細居勲・まさ子、柳下登志夫、龍光寺、渡辺哲宏(以上東京都)、玉中修二、竹下義樹(京都府)、北山豊(和歌山県)、井上孝昭、藤原作夫(岡山県)、大田弘(福岡県)、森永速雄(鹿児島県)
 【6万円】多磨盲人会(東京都)
 【5万円】會澤重忠、虻川陽子、榎本雅章、川合ミツ、黒木ヒサ子、島田正男、東京都盲人福祉協会青梅支部、西山春子、野本矩通(以上東京都)、石田弘三・琴江(新潟県)、長島盲人会、森基(以上岡山県)
 【4万5000円】東村山市視覚障害者友の会(東京都)
 【4万円】田辺光弘(富山県)
 【3万円】石塚三雄(秋田県)、田所登(茨城県)、多田収(埼玉県)、加藤眞三夫、長野一郎、南雲貞雄、星野晴雄(以上東京都)、岡元満(千葉県)
 【2万5000円】杉林道公、杉林クニ子(以上北九州市)
 【2万円】高野博(秋田県)、小島トモエ、小島宗夫(仙台市)、青山宣昭、網代智等、荒井孝男、大高修・きみ、大西栄一、金澤茂雄、金田徳暎、川島ミエ子、田中久子、長谷川貞夫・秀子、東山文夫、溝口正次(以上東京都)、井口徳次(長野県)、松本保男(富山県)、村井昭子、(静岡県)、北地悟、森本岩雄(以上和歌山県)、藤原四郎(神戸市)、近藤宏一(岡山県)
 【1万5202円】レストランホーマー(東京都)
 【1万5000円】岡田多喜男(東京都)
 【1万3000円】草彅片吉(仙台市)
 【1万円】池田和子(北海道)、大内孝子(宮城県)、久米川ヤエ、高橋耕三、田村春雄、永井喬司(以上秋田県)、阿部徳子、岩佐トヨ、木村馨、小関二十子、佐久間武、佐々木源之佐、笹谷知幸(以上仙台市)、川俣光明、山口正一、菅慶夫(以上山形県)、手口正男(茨城県)、萩原文子(群馬県)、久田美代子(埼玉県)、相沢義浩、愛宕洋志、浅岡鈴夫、浅岡ミサ子、浅川勇一、浅見トキ、安宅川卓、新井キヨ子、新井達三、安楽寿子、伊倉喜美、市川とし子、岩崎嵩、岩松丈彦、浮島松男、牛久和子、内納錦哉、内納真、遠藤君子、大石たま子、大熊重雄、大杉伸一、太田礼作、大塚郁代、大室チエ子、岡田弘、鹿島ニットサークル、柏崎利孝、金居文子、金城知雄、金城富美子、金正寿美子、川島秀吉、川原井信吾、上林政吉、岸田博、金信周、工藤喜代治、熊田實、倉持二三男、黒坂精一、小池セツ子、小林幸、近藤ヤエ、斉藤邦子、鮭川マサ、笹原稔、佐藤孝子、佐野昭典、篠崎栄吉、篠田茂樹、渋谷寿子、清水エイ子、清水寿、城崎愈、須賀孝子、菅原静夫、鈴木節子、鈴木健夫、鈴木登喜雄、須田アヤ子、関野ヨネ、高井章博、高島亮樹、高野美代子、田中宗斎、田中陽子、田中好男、ダンスサークルチャレンジ、筒井常雄、堤清次郎、堤恒雄、立川市視覚障害者福祉協会、東和針灸院、戸田陽、永井宏、永井征恵、中塩幸祐、長島玉明、中野美代、中村カツエ、中森澄子、長葭金枝、生田誠二・律子、西崎正治、野口喬、野坂仁作、橋本和頼、長谷川清、服部照子、船津静子、前田敏子、牧野清、増永幸男、松本松扇、丸山徳蔵、村上三千男、望月敏彦、森忠範、山崎直子、山下満蔵、山中芳江、山野隆志、山村幸子、吉野清一郎、吉原妙子、朗読奉仕グループQの会、渡辺昭一、渡辺とみ子、渡井康吉、蓜島三郎(以上東京都)、大川淳子、金沢英昭、工藤正光、高橋仁平、森なつ、湯浅寛(以上千葉市)、五十嵐光雄、猪狩五郎、小林アサ子、高橋富美子(以上神奈川県)、上杉惇、蔵本志鹿子、秦野萬吉郎、竹生時代(以上横浜市)、数藤壮一、小林新二、佐藤泰吾・みつ子、西山セツ、藤田芳雄、涌井定夫(以上新潟県)、五島園雄、粟澤章、竹鼻美智緒(以上長野県)、西田繁保、日吾典子、蓑島幹雄(以上富山県)、前田祐朋(福井県)、森和夫(三重県)、中澤眞佐、石田寿喜栄、奥田八重子、北村弘(以上京都府)、田村悠子、坂和枝(以上大阪府)、馬越郁栄、金城豊秀(以上大阪市)、門脇秀和、渋田年男、浜崎与一、宮本英明(以上和歌山県)、前川茂彦(神戸市)、片岡美佐子、金谷喜八郎、上居昭紀、近藤宏一、鈴木宗平(以上岡山県)、須澤周三・信子(広島県)、林敏夫(香川県)、拝木克幸(宮崎県)、井上常治(鹿児島県)
 【7860円】川村和利(東京都)
 【7000円】武井悦子(東京都)
 【6000円】平田鋼(長野県)
 【5000円】酒井延泰、中井光雄(以上札幌市)、荒川恵久子、伊藤コト、稲垣渉、木村俊雄、熊谷幸二郎、佐々木達夫、笹森美知子、佐藤満夫、山王丸智子、戸沢営子、中嶋テルエ、松橋毅、三浦知男(以上秋田県)、遠藤和子、大川節子、柏早喜子(以上宮城県)、板橋孝、今井謙治、遠田みよ子、大滝マリ、大場敬、鴨原真一、唐木浩子、狩野和哉、小林憲司、斉藤美津子、佐々タケ子、佐々木幸子、佐藤英子、佐藤淳子、菅原慶吾、菅原忠雄、鈴木静子、須藤三枝、名取喜江子、名取武雄、二戸幸道、平井多美子、渡辺洋二、渡辺芳夫(以上仙台市)、浅野武、小浦光男、小関憲二、佐藤弘、鈴木昇、田名部八千代、峯田宏、森谷誠二(以上山形県)、NPO日本福祉環境協議会、青木鐵治、安喰敏起、飛鳥馬武男、阿部真純、荒井悦子、新井金夫、有吉久、池とし子、池田操、伊澤正雄、石川美津子、石倉章弘、石田聿子、石橋サダ、板倉康二、井出政美、今井菊夫、今市屋勝子、入江成子、岩崎春美、岩本春江、浮島ツネ、氏家政雄、内田義晴、宇都宮繁雄、内海秀紀、浦田知子、榎本留男、榎本ハルイ、遠藤フミ、及川清志、大島千恵子、太田政治、大沼功、岡田芳美、岡本綾子、治武昌彰、小瀬安子、小野田澄子、小俣隆三、加藤行市、加藤征子、金川勝夫、金子昭子、金子禎男、金原弘、株式会社日本環境福祉総合研究所、鎌野豊吉、神長トミ子、上山智吉、柄澤正吉、川崎ヒサ子、川西大子、川副和子、川村泰司、北久保良子、北田光夫、木船文、木村一男、木村瀬妙、行田なをみ、清田節子、金原一、楠永京子、楠裕彦、熊谷喜美子、熊倉毅、栗見昌恵、小嶋啓修、小島泰子、小杉克子、小林ぎん、小林ぶん、小林佳子、小山幸佑、小渡久美子、近藤雅勇、斉藤和加子、坂口五郎、坂本芳雄、坂本良一、佐川日出機、佐久間よし子、札野朝義、佐藤昭光、佐藤士郎、佐藤徳治、佐藤峰子、佐藤ミヨ、佐藤ヨシ子、澤口八重子、山野時子、椎谷友太郎、塩入八重子、篠崎万寿穂子、島田公子、清水政直、白井公子、城所紀子、杉原千津子、鈴木旭、鈴木硝子店、鈴木健、鈴木節子、鈴木丈晴、鈴木留吉、鈴木房江、鈴木峯子、鈴木芳宏、須田一彦、須藤陽子、砂山宏、関根和子、芹沢絹子、高島昭、高橋一雄、高橋初江、高橋秀治、高松一雄、武昌子、竪場道子、田中孝、田畑悦子、田村英二、田村礼雄、但野君乃、千葉洋子、塚田治栄、常見好明、出田敦子、東条八重子、戸部明男、富田秀夫、戸谷勝治、豊田悠子、中沢正三、中村カツエ、中山八重子、並木ヒロ子、成沢茂一、成川米吉、野口和夫、野口美津江、野沢文雄、野島民子、野中至子、野中英子、羽形教子、長谷川英一、馬場ソヨ、浜中達久、早見尚三、原川彰、平戸猛、深澤義男、福岡繁、福田拓、藤井亮輔、藤田嘉明、藤根輝男、藤森テル子、舟山嘉勝、星野勇、細渕賀世子、堀澤昌男、前薗繁樹、槇野基雄、増井満、町田克夫、松村幸江、松本玲子、松山貴久、真鍋静子、真船智子、峰岸幸子、三浦秀子、三生陽子、森川正広、森川祐子、門馬信男、矢野耕一、矢作彦太郎、山口欣子、山口智永子、山崎淑恵、山田みのる、山田康三、湯田貴芳、横山かず子、横山義之介、横山福寿、吉井米子、吉澤年晃、吉田初江、吉村絹子、吉村茂利、吉村文枝、和歌幸代、若井トミ子、渡辺勇喜三、渡辺孝雄、渡辺光男、栢木貞雄(以上東京都)、尾上圭太郎、小倉洋子、粕谷寿子、木村市郎、木本妙子、楠本保代、積田行雄、中村正三、中山道正、稗田四郎、広田健次、矢野淑子、山室由美子(以上千葉市)、新井修身、大西恭次、勝呂エミ、加藤文子、木村淑恵、柴田喜、高森恵美子、鳥原信一、鳥原泰子、平野昭代、船越正夫、吉住宏(以上神奈川県)、瀬谷区視覚障害者福祉協会、福永照子、廣田勝巳、竹田久子(以上横浜市)、本間眞一(川崎市)、和泉与志喜、伊藤富作、伊藤とし、大西真知子、大橋ちあき、貝川千広、貝川安雄、笠井マサ、笠原ひろみ、加藤千恵子、栗川石之助、栗林由紀、小竹敏雄、小林フサ、小森馨、白石弘平、新保明子、高津薫、高橋勇、徳田茂、徳田タツエ、鍋谷ヒロ子、本間条一、安澤龍男(以上新潟県)、伊藤弘敏、岩井秋基、大滝修二、岡田松太郎、金川守男、笹川文子、塚田克彦、東原茂太、前田剛、増田正人、松井逸雄、松井芙紗子、宮崎勇、森下浩子、横田美代子(以上長野県)、河西外行、小池敏子、酒井千代子(以上富山県)、天野泰重、唐木理、倉田富子、坂朋志、達喜美雄、松ケ谷国夫、道下清治(以上石川県)、菊地いう子、鳥沢とき恵(以上静岡県)、鈴木敬子、彦坂忠明、福井章夫、芳賀比佐代、松村友美、村上康博(以上愛知県)、一谷孝、菊地貴美枝、古賀豊、櫻田朋子、塚本文啓、供田和之、西崎美栄子、船本裕巳子、堀順次、山内彰子(以上京都府)、小間富蔵(大阪府)、井澤みゆき、新屋富治男(以上奈良県)、伊藤千代子、岡本恵美子、奥平邦利、奥平春子、陰地イサミ、川口緑、楠本益美、西よしの、原照代、藤井重幸、藤井幸子、松本昭(以上和歌山県)、月元三重子(兵庫県)、中谷好晴(神戸市)、上岡吉夫、大賀淳、納田学、竹内昌彦、野代一男、長谷川律夫、原田力子、森節子、和田克己(以上岡山県)、田中忠好、寺本秀吉(以上島根県)、松本昇(広島県)、浦上由美子、前田満晴(以上広島市)、田中清美(香川県)、伊藤淳二、大崎一弘(以上高知県)、田中ツグミ(福岡市)、古賀久雄(北九州市)、米元勝雄(鹿児島県)
 【五千円未満】計11万8590円/48名

 《3.障害者自立支援法案廃案に 厚労相「特別国会で成立へ努力」》
 小泉純一郎首相は郵政民営化法案が、8月8日の参院本会議で与党である自民党からの大量造反で否決されたことを踏まえ、衆院解散・総選挙を決断。9月11日に投開票された第44回衆院総選挙は自民党の圧勝に終わった。
 衆院解散により、国会で審議中だった内閣提出法案15本と議員提出法案46本の合計61法案が廃案となったが、参院で継続審議を決めていた障害者自立支援法案もこの中に含まれている。尾辻秀久厚生労働相は同法案について、「特別国会で成立させるべく努力したい」として、再提出する意向を示している。
 来年1月以降の福祉サービス費用は同法案成立を前提に予算を組んでいるため、170億円超の財源不足に陥る。厚生労働省は補正予算の編成を財務省に求める考えだが、「状況が流動的」(幹部)で綱渡りの制度運営を迫られる。

 《4.福祉大会・研修会等各地で開催》
 *埼玉県視力障害者福祉協会平成17年度総会
 埼玉県視力障害者福祉協会(高野宗吉会長)は6月9日、さいたま市視覚障害者協会が独立して初めての平成17年度総会を、熊谷市勤労福祉会館で開催した。
 県下各地から160余名の会員が参加、午前の総会では永年貢献のあった会員に会長賞、感謝状を贈呈、7項目の決議を採択した。
 決議された要望事項は次の通り。
 (1)障害者自立支援法制定にあたっては、福祉を後退させることなく、障害者の地域生活を確保(2)郵政民営化にあたっては第3種、第4種郵便物への特別配慮、無料扱いを(3)音声誘導システム導入、音響信号機及び駅ホームの可動柵設置、階段段鼻の色付けなどの促進(4)パソコンを補装具に加えると共に使い易い機器の開発(5)県内公共施設、特養老人ホーム、企業等への鍼灸マッサージ師雇用拡大(6)県内市町村等の情報を点字またはテープに(7)補助犬法施行に伴い盲導犬への理解を高めるよう県当局の指導を。
 *平成17年度島根県視覚障害者福祉大会等
 島根県視覚障害者福祉協会(小川幹雄会長)は6月12日、江津市視力障害者協会(小川義夫会長)との共催により、江津市地場産業振興センターで平成17年度島根県視覚障害者福祉大会並びに定期総会を開催した。
 大会は120名余りが参加して盛大に行われ、国も地方も財政難の中、地域での自立生活確保を目指し、国や県・市町村等への要望事項をまとめた決議を採択した。
 採択された決議事項は次の通り。
 (1)福祉医療費制度の見直しは、障害者がおかれている状況からみて断固反対する(2)地域で自立した生活を保障するために、就労対策の促進と、障害基礎年金の大幅な増額を求める(3)視覚障害者の雇用促進と、参加と平等の観点から地方公務員等の点字受験を認めるよう関係機関に働きかける(4)市町村合併に伴う福祉サービスの格差が生じないように各自治体に働きかける(5)在宅視覚障害者の支援センターであるライトハウスライブラリーの改築を促進する。
 *第56回愛媛県視覚障害者福祉大会
 愛媛県視覚障害者協会(楠本光男会長)主催の第56回愛媛県視覚障害者福祉大会が6月12日、愛媛県視聴覚福祉センターで「障害保健福祉改革のグランドデザインと視覚障害者」をテーマに、約200名が参加して開かれた。
 開会式では、功労のあった方々など5名に会長表彰、3名に感謝状が贈られた。引き続き「障害者自立支援法について」の講演と、パネルディスカッション「障害福祉サービスの利用者負担についてあなたはどう思うか?」が行われ、大会宣言と6項目の決議を採択し、閉幕した。
 決議された主な要望事項は次の通り。
 (1)グランドデザインの審議・具体化にあたり、視覚障害者が憲法25条の生存権に基づいた自立と社会参加が保証されるよう要望(2)障害者自立支援法における応益負担に反対するとともに、これまでのサービスが低下しないよう、運用面にも特段の配慮(3)視覚障害あはき師の雇用・就業の場を確保するとともに、無資格者の徹底取締り(4)あはき師免許を取得できない重複視覚障害者の各地域授産施設への入所推進と、民間作業所に対する支援強化(5)移動のバリアフリー実現のため、誘導装置等整備とシステムの基準統一化(6)各市・町においては、視覚障害者の生活を支援する各種事業実施にあたり、利用者ニーズに即した弾力的運用。
 *第6回神奈川県視覚障害者福祉大会
 神奈川県視覚障害者福祉協会(鈴木孝幸会長)主催の第6回神奈川県視覚障害者福祉大会が7月3日、厚木市視覚障害者協会との共催で厚木市総合福祉センターなどを会場に、約150名が参加して開かれた。
 大会式典では組織貢献など各賞表彰、感謝状贈呈などを行ない、障害者自立支援法をテーマとする講演の後、3分科会(福祉全般、バリアフリー、職業・経済)での討議に移った。
 続いて開かれた全体会議で大会宣言と次の九項目の決議を採択した。
 (1)障害者自立支援法の施行にあたっては、これまでの障害者福祉、特に移動介護事業を後退させない(2)障害者自立支援法の施行にあたっては、市町村格差がでないようにすると共に、自立した地域生活を確保(3)各種福祉制度の申請については、障害者本人の所得で算定(4)鍼師・灸師養成施設の新増設を規制(5)無資格類似行為者の徹底取り締まりと、タイ式マッサージの導入阻止(6)音声誘導システム導入と、音響式信号機設置促進(7)駅ホームへの可動柵設置、エスカレーターへの誘導ブロック敷設、階段段鼻の色づけなど整備促進(8)民間鉄道会社とJRとの乗車カード共通化と、障害者割引導入(9)看護学校や公共施設・病院等での誘導法普及と、総合的学習に障害者が直接関わるような制度を創設。
 *平成17年度東海地区夏期研究集会
 平成17年度の日盲連東海地区夏期研究集会が日盲連東海地区連絡協議会(横井由夫ブロック長)と愛知県盲人福祉連合会(水野博司会長)の主催により7月10日~11日、蒲郡市のホテル竹島で開かれ、加盟5団体から120人余りが参加した。
 研修の課題は「どう護る、視覚障害者のあはき業!」。10日は開会式の後、笹川吉彦日盲連会長が「障害者自立支援法と今後の取り組み」を講演、4分科会(福祉全般、青年、体育、婦人)での討議に続いて代表者会議が開かれた。11日は笹川会長が「日盲連活動の現状と今後の課題」を講演、全体会議では前日の会議の報告が行われた。

 《5.厚生労働省人事異動》
 厚生労働省の8月26日付人事異動で次の方々が就任された(敬称略)。
 社会・援護局長:中村秀一、同障害保健福祉部長:中谷比呂樹、同総務課長:石塚栄、同保護課長:福本浩樹、同地域福祉課長:篠原一正、同精神保健福祉課長:新村和哉。老健局振興課長:古都賢一。雇用均等・児童家庭・生活保護担当審議官:白石順一。職業安定局高齢・障害者雇用対策部長:鳥生隆、同高齢・障害者雇用対策部企画課長:八田雅弘。
 なお、前障害保健福祉部長の塩田幸雄氏は社会保障担当政策統括官に就任した。

 《6.全国盲女性大会を広島県で “災害と私”テーマに研修》
 第51回全国盲女性研修大会が日本盲人会連合女性協議会(名取陸子協議会長)、広島県視覚障害者福祉協会(前川昭夫会長)などの主催で8月25~27の3日間、広島県福山市の福山ニューキャッスルホテル他を会場に、全国から視覚障害女性及び関係者約500人が参加して開かれた。
 25日は常任委員会と全国委員会、26日午前は全国代表者会議で各ブロック提出議案などを審議、午後からの研修会では、福山平成大学教授の藤井悟先生による講演に続いて、「災害と私」をテーマに各ブロック代表者がレポートを発表、意見交換が行われた。
 27日は広島県民文化センターで大会式典が開かれ、代表者会議及び研修会の報告と承認に続き、大会宣言案、決議案が採択された。次回の第52回全国盲女性研修大会は、青森県で開催の予定。決議された要望事項11項目は次の通り。
 (1)移動支援利用に際し応益負担を余儀なくされる現状から、障害基礎年金を1級月額10万円以上、2級月額7万5000円以上に引き上げ(2)応益負担額算定基準を家族の総合所得ではなく利用者本人のみの所得に(3)新法が視覚障害者に不具合を生じないものとなるよう要望(4)移動介助に地域格差の無いよう的確な対応を(5)IT時代に即応し、視覚障害者に使いやすい機器の開発と、適切な指導者の育成、派遣(6)居住する場所によって福祉の恩恵に不平等が生じている現状の打開策を(7)交通機関に対し、段鼻への鮮明な色表示と車内放送を明瞭にし駅名が聞きやすくなるよう配慮を要望(8)食品、医薬品など必要不可欠なものへの点字表示を義務付け(9)テレビのニュース速報など音声化と音声解説付き番組を増やすよう要望(10)災害時の避難対応、避難所での移動、食品・日用品の配布など、視覚障害者へのきめ細かな配慮を(11)音声タグを読み取る「ものしりトーク」を日常生活用具に指定。

 《7.全国盲青年研修大会を福島県で 次期協議会長に舟崎氏》
 第51回全国盲青年研修大会が日本盲人会連合青年協議会(西村秀樹協議会長)などの主催により7月29日から3日間、福島県福島市の飯坂温泉ホテル聚楽で、全国代表並びに関係者約200人が参加し開かれた。前回の第50回大会を節目として新たな一歩を踏み出した今大会では、会議の持ち方にも工夫がなされ、ぎっしり詰まったスケジュールの中で、将来を見据えた熱心な討論が繰り広げられた。
 注目の平成18年度以降の役員選挙では、協議会長に舟崎隆(札幌市)、監査員に比企和昭(東京都)、藤原健司(京都府)の諸氏を選任した。次回、第52回大会は平成18年9月16日から3日間、京都で開かれる。今大会決議事項の概要は次の通り。
 (1)鍼灸マッサージの権益と国民の安全を守るため、有資格者のみが行えることを広く社会に啓発するとともに、無資格類似行為者一掃を進め、法的整備を要望(2)公共交通機関等では、音響、触覚、文字のサイズや色彩など、視覚障害者の特性に配慮した案内システム構築(3)誰もが使いやすい地上デジタル放送関連機器の開発(4)金融機関等での手続きに代筆申請を認め、視覚障害者が単独で使用できないATMが多数を占めている現状を改善(5)障害者ITバリアフリー支援化事業を来年度以降も継続し、単眼鏡と拡大ルーペを補装具に(6)障害者自立支援法は障害特性に最大限配慮し、真の意味での障害者自立を支援する基本法に(7)障害基礎年金引き上げと、所得制限の大幅緩和。

 《8.テレビの解説放送調査研究2年目に》
 日本盲人会連合が独立行政法人福祉医療機構の助成を受けて実施しているテレビの視覚障害者向け解説放送(副音声)開発に関する調査研究事業の平成17年度第1回研究委員会が7月5日、東京・高田馬場の東京都盲人福祉センターで開かれた。
 この研究は平成16年度を初年度として3年計画で進められており、昨年度は全国の視覚障害者約600人のテレビ放送に対するニーズ調査を実施した。本年度はその結果をもとに100名のモニターを中心に3回の実験放送に対する評価を行い、具体化に向けて方針を打ち出すことにしている。
 テレビ解説放送は、平成15年度にスタートした「新しい障害者基本計画」でも重点施策として取り上げられており、視覚障害者に対する情報コミュニケーション保障の手段として、今後の充実が期待される。

 《9.支援プロジェクト 衆院選も公報全文点訳》
 日本盲人会連合、日本盲人社会福祉施設協議会などで構成する日本盲人福祉委員会(笹川吉彦理事長)の選挙情報支援プロジェクト(点字出版所20施設が参加)は、昨年の参院選に続き、9月11日投開票された第44回衆院総選挙の選挙公報を全文点訳・配布した。
 今回は、小選挙区、比例11ブロック、最高裁判事の国民審査と、公報3種類を点訳し、合計約4万3000部(前回は1万部)を印刷。突然の解散で、作業期間も実質5日間という厳しさだったが、同プロジェクトは「情報保障の要であり、今後も早く点字有権者に届けられるよう頑張りたい」としている。

 《10.平成17年版障害者白書 国民の5%に障害》
 政府は6月7日の閣議で、平成17年版「障害者白書」を決定した。高齢化に伴って身体や精神に障害を持つ人が増え、「国民のおよそ五%が何らかの障害を有している」と推定。より身近な問題となっている障害への理解を深めるとともに、企業や社会が障害者の自立を後押しする必要性を強調している。
 2000~02年の調査では身体障害者が在宅、施設入所を合わせ約351万人、知的障害者が約46万人、精神障害者が約258万人、合計約655万人と、1995~99年に比べて93万人増えた。特に身体障害は40歳代以降の発症割合が6割近かった。