第121回社会保障審議会障害者部会開かれる
令和3年11月5日、厚生労働省の「第121回社会保障審議会障害者部会」がベルサール飯田橋駅前(1階)においてオンライン参加も交えて開催され、日本視覚障害者団体連合の吉泉豊晴情報部長が参考人(竹下義樹会長の代理)として出席しました。
今回の議題は障害者の居住支援で、地域生活支援拠点等の整備の推進および共同生活援助について社会・援護局障害保健福祉部の障害福祉課から説明があり、それらを踏まえて議論が行われました。吉泉部長は、地域生活支援拠点等の整備の推進に関して拠点の充実に賛同しつつ、1.視覚障害者に対応できるグループホームなどの居住施設が少ない現状を指摘し、市町村単位だけでなく都道府県あるいは地方ブロックの広域を視野に入れた支援が必要であること、2.65歳を境にして障害者施策から高齢者施策に移行するため居住施設の選択においても悩む視覚障害者が少なくなく、そうした問題に対応できるよう拠点の相談機能を充実する必要があることを述べました。
共同生活援助については支援の質の確保に関連して、遠方の施設ではなく住み慣れた地域の施設に入居できることが望ましいものの、視覚障害者が地元の入居施設を選択した場合、適切な支援を受けられず外出機会が制限されたり、共同の余暇活動に参加できず疎外感を覚えたりする現状があることを指摘し、障害特性に応じた支援が行われるよう研修体制あるいは外部支援者の受入れ体制を整備することが重要であると述べました。他の委員からは、防災対策、選択時の意思決定支援、あるいは地域間格差の是正等に関する多岐にわたる意見や要望が提示されました。