障害者差別解消法に関する相談等の在り方検討会
9月30日、内閣府は「障害者差別の解消に向けた相談体制、事例の収集・共有の在り方等に関する検討会」の第3回検討会をオンラインで開催し、日視連からは田中伸明評議員(名古屋市視覚障害者協会会長)が構成員として参加しました。
今回は自治体・地域への好事例ヒアリングとして、長野県上小圏域、兵庫県明石市、岡山県総社市、福岡県北九州市の取り組みが説明され、それに基づいて質疑応答・意見交換が行われました。
田中評議員は、総社市の「障がい者千五百人雇用センター」に関連して、先駆的な取り組みと評価した上で、就労では様々な合理的配慮が必要になるが、障害者と事業者の間に立って仲介する人材を誰が担うのかを質問しました。
これに対し、センターの運営は委託事業であり、そこの職員が担っているが、市の職員も事業所訪問等を積極的に行っており、受託機関と市が連携して当たっているとの説明がありました。
また、田中評議員から4自治体に対して、1.障害者からの相談のうち市町村が相手方となる場合に解決に向けた流れはどうなるのか、2.相談員・仲介者の人材育成やその確保が課題とされているが、それに関連するガイドラインやマニュアルの作成についてどう考えるかとの質問がなされました。
これに対して4自治体から、1.については、事業者の場合と同様に相手方となった役所の部署や職員に合理的配慮を求めたり、啓発の研修を行うことにより対応しているといった実態の報告があり、2.のマニュアル作成については、簡単な申し送りのメモ書きなどはあるが整備されたものを作る余裕がなく、国等でしっかりしたものを作成してくれれば助けになるといった意見がありました。