障害者差別解消法に関する相談等の在り方検討会
令和3年9月14日、内閣府は「障害者差別の解消に向けた相談体制、事例の収集・共有の在り方等に関する検討会」の第2回検討会をオンラインで開催しました。日視連からは田中伸明評議員(名古屋市視覚障害者協会会長)が当該検討会の構成員として参加しました。
今回は地方公共団体へのヒアリング(好事例調査)として、障害者の差別を解消するための条例を先駆的に制定した千葉県の取り組みが説明され、それに基づいて質疑応答・意見交換が行われました。
千葉県は、平成18年に「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」を制定し、翌年19年から施行しました。当該条例に基づき、県内に16名の広域専門指導員及び530名超の地域相談員を配置して相談に当たっています。
田中評議員からは、1.広域相談員の相談の在り方(単独かチームか) 2.条例における県と市町村との役割分担 3.訴訟に係る費用の貸付等の援助の基準(金額や使い道)及び実績について質問が出され、これに対してそれぞれ 1.チームで相談に当たること 2.条例の制定は浦安市についてのみ把握しているが適宜分担していること 3.訴訟に係る援助についての基準は特に設けていないが条例制定後の実績はないことが説明されました。
その他、広域相談に比べて地域相談の件数が少ないこと、障害当事者からの相談に比べて事業所側からの相談はごく少数であり啓発が必要であること、難しい事例に対応できる相談の人材育成が必要であること、市町村の枠を超えて対応が求められるケースや地域に関係なく発生し得る汎用性の高いケースの取り扱いに工夫が必要であることなど、多岐にわたって質疑応答・意見交換が行われました。