第117回社会保障審議会障害者部会開かれる

2021年12月10日

 令和3年9月6日、厚生労働省の「第117回社会保障審議会障害者部会」がベルサール飯田橋駅前(1階)においてオンライン参加も交えて開催され、日本視覚障害者団体連合の竹下義樹会長が構成員として出席しました。

 今回は、1.障害福祉サービス等の質の確保・向上等について、および2.制度の持続可能性の確保等について社会・援護局障害保健福祉部から説明があり、それらを踏まえて議論が行われました。

 竹下会長は、障害福祉サービス等の質の確保・向上等に関連して、基本的に提示された案を前向きに評価する旨を述べた上で、サービスを提供する事業所を評価する際、定型化されたやり方にこだわるのでなく、実態として障害当事者のニーズに対応しているかどうかを見極める必要があることを指摘しました。専門家による客観的な評価も大事だが、障害者のニーズに対応しているかどうかという視点を忘れてはならないとしました。
 また、高い評価が報酬増につながる仕組みを設け、それが確実に施行されるようにしないと、サービスの質の向上につながらないことも指摘しました。これについて他の委員からも賛同の発言がありました。

 なお、部会の構成員である黒岩祐治 神奈川県知事が会議冒頭において、相模原市の障害者施設津久井やまゆり園で発生した殺傷事件を検証し、県では障害当事者目線を反映させた施策に取り組んでいることを述べました。利用者(障害者)の安全のためという理由でしばりつけや閉じ込めを行うのではなく、閉じ込められたらどんな気持ちになるかという当事者目線を大切にし、施設か地域生活かなどを選択してもらえるよう取り組んでいると発言しました。