全国盲青年研修大会 神奈川県で開催

2021年10月7日

 9月19日・20日の両日、社会福祉法人日本視覚障害者団体連合・同青年協議会ならびにNPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会・同スポーツ・青年部主催の第67回全国視覚障害青年研修大会が神奈川県厚木市のレンブラントホテル厚木を会場に、Zoomによるオンラインと併用して全国の視覚障害青年ならびに関係者96名が参集し開催されました。

 1日目午後から行われた代表者会議では、令和2年度事業報告・決算報告・会計監査報告、令和3年度事業計画案・予算案が審議され、いずれも承認されました。

 その他、青年協から(1)青年部員がいない団体にも青年部担当者を配置すること(2)青年部担当者の役割についての説明(3)青年部員に年齢制限を設けること(4)オンラインイベントによる組織強化の可能性について等についての投げかけがありました。今後常任委員・全国委員を中心に検討し、各団体の青年部代表者と検討していきたいと思います。

 なお、今年度の団体青年部活動助成金については、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県、大阪府、大阪市に配分することも報告されました。

 続いて、青年協議会の会長と会計監査委員の改選選挙が行われ、静岡県視覚障害者協会の片平考美氏が会長に、神奈川県視覚障害者福祉協会の齋藤健二氏、札幌市視覚障害者福祉協会の石田由香理氏が会計監査委員に選任され、令和4年4月1日付で就任することになりました。

 続いて、来年度名古屋市で開催される第75回全国視覚障害者福祉大会に向けて、ICT、消費生活、代筆代読、教育等で協議され、次の3つの議案を提出することが決議されました。(1)飲食店、小売店等で進むサービスの無人化に有人支援などの代替手段の確保を求める指針の策定を要望する。(2)視覚障害者の職域を広げるため、ICTスキルの習得を目指す専攻科を各地域の盲学校に設置するよう要望する。(3)賃貸住宅の貸主や不動産業者に障害に関連した借用拒否は差別的取り扱いであることの周知、指導を要望する。

 1日目の最後に会員と青年層非会員とのオンライン交流会を実施しました。参加者は北海道から鹿児島県までの会員41名、非会員が25名の66名でした。テーマ別に6グループに分かれて1時間半、ざっくばらんな内容で交流でき、オンライン開催の良さを感じました。

 2日目は、全日本ろうあ連盟青年部中央組織委員会事務局長の清水愛花氏を招き、他団体の当事者団体の中での青年部活動の概要、活動の工夫についてご講演いただきました。障害は違っても、青年部活動で目指す内容は同じであることがわかりました。ろうあ団体の青年部の活動方針にしっかりとした3つの柱「仲間づくり・学びの場づくり・要望づくり」があり、地域団体の青年部活動にもしっかりと反映されていて、組織力の強さを感じました。

 清水氏の話の中で、「青年部は『今』しかない。何のために存在するのか。何のためにやっているのか。」という言葉が印象的でした。今まで他団体の活動を聞く機会はなかなかなかったため、大変参考になりました。組織強化については、青年部だけでなく、各地域の団体の協力体制のもと今後の活動について検討していく機会がもてるとよいと思いました。

 研修会後の式典では、竹下会長より日視連の活動や視覚障害者を取り巻く社会情勢についてお話しいただきました。主催県挨拶では、神奈川県の鈴木会長より、今後の青年部への期待と激励の言葉をいただきました。

 最後に次年度9月18日・19日に開催される福岡県の地で再会することを祈念し、盛会のうちに幕を閉じました。

 なお、大会の模様は次の動画から視聴することができます。

◎「大会式典」

URL:https://youtu.be/HOr2wUlAe7k