ホームドア整備に関するWG第2回開かれる

2019年6月20日

 5月28日、国土交通省のホームドア整備に関するWG(座長・秋山哲男中央大学研究開発機構教授)の第2回会議が、東京都千代田区の一般財団法人運輸総合研究所で開かれました。日本盲人会連合から、竹下義樹会長の代理として工藤正一総合相談室長が出席しました。

 今回の議題は、
1. 1日10万人以上の駅におけるホームドア整備状況等の総括
2.新型ホームドアの主なタイプ
3.ホームにおける事故の分析
4.利用者向けアンケート調査(素案)について
5.ホームドア整備費用の負担について
6.バリアフリー法に基づくハード・ソフト計画について
 というものでした。

 事務局の説明を受けて、工藤室長は次のような意見を述べました。
(1)東京メトロがホームドアを全駅に付けると発表されたこと、JR東日本も計画を逐次進めていると発表されたことに感謝する。他の事業者も積極的にこれに追随して欲しい。また、国も補助金を出していることから、責任をもって関与していただきたい。
(2)ホームドアは8種類3タイプに分類できるとの説明があったが、それぞれがどういうものか視覚障害者にはイメージできない。可能ならば、模型を作って、視覚障害者が触って分かるようにして欲しい
(3)転落事故の原因分析に、監視カメラの動画などを利用できるようにして欲しい
(4)利用者アンケートについて、積極的に調査に協力したいので、視覚障害者向けの調査も実施して欲しい
(5)声掛けサポートについては、周辺を巻き込んでいくような対策も必要ではないか

 秋山座長は、「平成29年度に視覚障害者は65人、一般健常者は2863人が転落しているが、この数字から、視覚障害者が多いことは見えてこない。視覚障害者全体と日本の人口全体を分母にした事故率で見ると、視覚障害者が一般健常者の7、8倍多いことが分かり、問題の本質を鮮明にできる」と指摘しました。