障害者放送協議会が放送事業者と意見交換
去る6月6日、東京都渋谷区のNHK放送センターにて、障害者放送協議会と放送事業者による「視聴覚障害者等向け放送に関する意見交換会」が開催され、NHKや民放の放送事業者ならびに視聴覚障害者団体、支援団体等が参集しました。日盲連からは逢坂忠事業部長と三宅隆情報部長が出席しました。
冒頭、障害者放送協議会放送・通信バリアフリー委員長の寺島彰氏は挨拶の中で、
「20年余りにわたって放送事業者にお願いしてきたことが、少しずつ実現している印象がある。視覚障害のある多くの方もテレビを見ているという認識のもとに、その方々の情報保障という観点からも、より一層の協力をお願いしたい」
と述べました。
その後、総務省からの挨拶があり、続いてNHKと民放連より視聴覚障害者等向け放送への取り組み状況について報告がありました。NHKからは、2018年度から新たに解説放送が付与された番組について紹介がありました。民放連からは昨年度、解説放送に関する意見交換会を開催し、寄せられた意見を基に、より質の高い解説放送付与に取り組んでいることが報告されました。
後半は、解説放送と字幕・手話の2分科会で、それぞれ意見交換が行われました。
NHKからはテロップ表示されるニュース速報の音声化に関する取り組みとして「NHK防災アプリ」により、スマホの合成音声を用いて内容を確認できるようになっていることが紹介されました。
日盲連からは、
1.技術革新によりスマホを持っていなくてもニュース速報の内容がわかるようにすること
2.解説放送が付与された番組を他の放送局で放送する場合も付与された解説放送が利用できるようにすること
3.一部の放送局で行われているスポーツ中継などの生解説放送時にニュース速報が入ったときにはその場で読み上げる
などの対応を求めました。