議員連盟で読書バリアフリー法骨子案を検討
12月3日、東京・永田町の参議院議員会館にて「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟」の第5回総会が開催されました。
同連盟は、「障害者権利条約」における全ての障害者のための情報アクセシビリティの保障やICTの利活用などの確保、また「障害者差別解消法」の合理的配慮として重要な理念である情報アクセシビリティの保障を具体化するための「読書バリアフリー法」を実現するために設立されたものです。
今回の総会では、超党派の衆参両議員、日本盲人会連合、日本点字図書館、全国視覚障害者情報提供施設協会、出版・図書館関係団体、関係省庁が参集し、参議院法制局より提示された「視覚障害者等の読書の環境の整備の推進に関する法律(仮称)」いわゆる「読書バリアフリー法」の骨子案について検討しました。
日盲連からは竹下義樹会長が出席し、「われわれが求めてきた、視覚障害者の読書において、書籍を『買う自由』と『借りる権利』の内容が随所に盛り込まれており、たいへん感謝している」と述べました。
なお、法律の運用面についての意見は次の通りです。
1.基本計画の中で関係行政機関における審議の際、計画策定段階での当事者団体からの意見聴取を要望する。特に地方においては、各地域の当事者団体からも意見聴取するよう要望する
2.電子書籍の販売について、アクセシブルな電子書籍が作られていくことに期待できる内容となっていることは評価するが、販売に当たっては情報提供の在り方についても検討してもらいたい
3.協議の場を設けることは極めて重要であり、法律制定後は、速やかに開催され、視覚障害者等の読書環境整備が充実するよう取り組んでもらいたい。
各団体と参加議員からの意見発表の後、同連盟会長の自民党・衛藤晟一参議院議員より各関係省庁に意見が求められ、文部科学省、内閣府、総務省、厚生労働省、経済産業省から法の制定後、内容を推進する旨の決意表明がなされました。
最後に、同連盟事務局長の自民党・滝波宏文参議院議員より骨子案について確認が求められ、満場一致で採択されました。