雇用率問題野党合同ヒアリングで意見表明

2018年9月25日

 本年8月、中央省庁が雇用する障害者数を長年にわたり水増ししていた問題が、NHKはじめ各マスコミから一斉に報道され、大きな社会問題となりました。
これを受け、立憲民主党など野党5党1会派は国会閉会中審査を求めたがそれが実現しないため、「障害者雇用水増し問題野党合同ヒアリング」を開催しました。8月21日(第1回)、24日(第2回)、28日(第3回)、30日(第4回)と開催され、9月6日には第5回が予定されていたが、北海道胆振東部地震が発生したため中止となりました。

 日本盲人会連合は、第2回目から4回目まで3度にわたって工藤正一総合相談室長が出席しました。この中で、工藤室長は、国家公務員は総定員法により定員管理がされており、そもそも重度の障害者は採用されにくい仕組みになっていることを指摘し、多くの自治体で障害者の採用枠があるように、国家公務員にも障害者枠採用が必要であると述べました。出席議員から政府に対し、障害者枠を設けることについて質問したところ、人事院から現行法の下でも可能との見解が示され、導入を検討することが示唆されました。さらに、工藤室長は、今後3000人以上の障害者を雇用するに当たり、雇用率達成のための数合わせではなく、真に障害者に適した仕事を見つけ、必要があれば職場介助者(ヒューマンアシスタント)を採用し、適切な雇用管理を図るよう、今後に向けた具体的な取り組みを提案しました。