70周年記念 第64回全国盲青年研修大会開催 

2018年9月21日

 9月16・17の両日、社会福祉法人日本盲人会連合・同青年協議会・一般社団法人奈良県視覚障害者福祉協会・同青年部主催の日盲連結成70周年記念第64回全国盲青年研修大会が奈良県橿原市の奈良県社会福祉総合センターならびにDAIWA ROYAL HOTEL THE KASHIHARAを会場に、全国の盲青年と関係者210名が参集し、開催されました。

 1日目午後から行われた代表者会議では、平成29年度事業報告・決算報告・会計監査報告、平成30年度事業計画案・予算案が審議され、いずれも承認されました。その他、昨年度に行った視覚障害のある児童・生徒の基礎データを作成することを目的としたアンケートについて、今年度中に集計と分析を行い取りまとめることが報告されました。また、「中央省庁をはじめとする各行政機関における障害者雇用水増しに関する特別決議」が満場一致で採択されました。なお、今年度団体青年部活動助成金については、広島県、堺市、和歌山県、静岡県、富山県に配分することが報告されました。
 続いて、来年度札幌市で開催される第72回全国盲人福祉大会に向け、交通問題、バリアフリー・日常生活、職業問題・その他について各分科会で協議され、次の3つの議案を提出することが決議されました。

(1)視覚障害者のスムーズな移動を実現するために、交通機関同士のさらなる連携を
(2)ネットバンキングやネットショッピングサイト等のセキュリティーが強化されたサイトへのログイン認証を視覚障害者が単独で容易に行えるよう配慮を
(3)利用者家族へのサービス提供が原則禁止されている同行援護制度、家事援助制度を見直し、子育て中の視覚障害者が、ヘルパー等による十分な支援を受けながら子育てができる制度の整備を

【右写真の説明】大会式典で主催者挨拶をする竹下義樹会長。
【左写真の説明】第64回全国盲青年研修大会式典での様子。壇上中央に伊藤丈人青年協議会会長。

 2日目は、天理大学雅楽部による雅楽演奏と楽器に触れる「雅楽に親しむ」と、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館に移動し、同博物館学芸員の説明を聞きながら縄文から古墳時代に使われた土器や装飾品に触れる「触って体感考古学」の2つの研修会と、大会式典が行われました。大会式典では、奈良県視覚障害者福祉協会辰巳寿啓会長の歓迎の挨拶、日盲連竹下義樹会長、同青年協議会伊藤丈人会長の主催者挨拶、奈良県知事・橿原市長等から来賓祝辞などが行われました。最後に次年度開催の三重県の地で再会することを約束し、盛会のうちに幕を閉じました。