日生具・補装具についてシンポジウムを開催

2017年11月9日

 11月3日、東京都墨田区で開催された第12回サイトワールド内で、日本盲人会連合による「視覚障害者のための日常生活用具と補装具の現状と課題に関するシンポジウム」が開かれ、約120名が会場につめかけました。
 日盲連竹下義樹会長は開会の挨拶の中で、「私たちの日常生活での安全を守り、生活の質をよくしている日常生活用具や補装具において、全国の理解が十分に進んでいない。ときには誤解も生じている。調査研究の中で問題点を把握した。このシンポジウムで、今後の日常生活用具・補装具の在り方、給付を進めていくうえでの問題点について、十分に見えてくることを願っている」と述べました。
 続いて、慶應義塾大学中野泰志教授より、アンケート調査結果に基づく中間報告がなされました。アンケートは、当事者・自治体・販売店・メーカーに対し、それぞれ行っています。調査の中で、まず当事者や自治体に対して日常生活用具や補装具とは何であるかを質問し、それぞれの制度についての理解を図りました。報告の中で、日常生活用具・補装具制度をより利用しやすいものに変えていくためには、当事者・販売店・メーカーが力を合わせる必要があり、また自治体を巻き込むことも必要であると述べました。
 基調報告の後パネルディスカッションが行われ、視覚障がい者ライフサポート機構“viwa”代表奈良里紗氏、株式会社ラビット代表取締役社長荒川明宏氏、株式会社トラストメディカル小泉大介氏、ケージーエス株式会社籠宮純氏、公益財団法人テクノエイド協会企画部長 五島清国氏、中野教授がパネラーとして、当事者・販売店・メーカー・全体的な立場として制度の課題や解決に向けて意見を述べました。 調査報告書は、今年度末にまとめられる予定です。