全国盲青年研修大会 鹿児島県で開催
8月26、27の両日、社会福祉法人日本盲人会連合・同青年協議会ならびに一般社団法人鹿児島県視覚障害者団体連合会・同青年部主催の「第63回全国盲青年研修大会」が開催されました。鹿児島県の鹿児島市勤労者交流センター(よかセンター)ならびに鹿児島東急REIホテルほかを会場に、全国の盲青年ならびに関係者170名が参加しました。
1日目午後から行われた代表者会議では、平成28年度事業報告・決算報告・会計監査報告、平成29年度事業計画案・予算案が審議され、いずれも承認されました。その他、視覚障害のある児童・生徒の基礎データを作成することを目的としたアンケートによる全国的な調査の実施、団体青年部活動助成金を富山県、福島県、堺市(大阪府)、奈良県、静岡県に配分することが報告されました。
また、会議終了後次期会長選挙が行われ、伊藤丈人氏(東京都)が選出されました。続いて、来年度東京都で開催される第71回全国盲人福祉大会に向けて、交通、バリアフリー、法制度、職業、その他の各分科会で協議され、次の3つの議案を提出することが決議されました。
1.視覚障害者が駅を安全かつ快適に利用できるよう、全盲・弱視等多様な視覚障害者の声を取り入れて、駅の設備を総合的に整備することを要望する。その際、エスカレーターの音声サイン、点字ブロック、見やすい文字案内板の設置については、特に考慮するよう求める。
2.テレビの緊急速報や外国語の日本語訳などは字幕だけでなく、音声でも放送するよう要望する。総務省には各放送局への指導の徹底を求める。
3.公務員であっても、職場における合理的配慮としてジョブコーチや職場介助者等のヒューマン・アシスタントを使うことができる制度の確立を求める。
2日目は、二胡奏者・坂口真平氏による「中国渡航、この28年」と題した講演会、NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター事務局長川野浩二氏による「UDキャスト体験会」という2つの研修会、大会式典が行われました。来年度開催の奈良県の地で再会することを約束し、盛会のうちに幕を閉じました。