第65回日盲連中国ブロック岡山県大会開催

2016年9月15日

 第65回日本盲人会連合中国ブロック盲人福祉大会(岡山県大会)が9月10日、11日の両日、日本盲人会連合中国ブロック大会ならびに岡山県視覚障害者協会(片岡美佐子会長)の主催により、岡山市北区のロイヤルホテルを会場に会員・関係者約350名が出席して開催されました。
 初日は分科会(一般・あはき・女性・青年・スポーツ)と全体会が開かれ、当面する課題について真剣な討議が行われました。飛び入りで、不当な差別を受けたとして訴訟中の岡山短期大学の山口雪子准教授が登壇され、これまでの支援に対するお礼と、今後の協力依頼がありました。
 続いて、竹下義樹日盲連会長による「中央情勢報告」の講演が行われ、活発な質疑応答が交わされました。
 これに並行してオセロ大会が行われ、また、隣接の岡山フェアレーンでは、スポーツ体験(ボーリング大会)が日盲連スポーツ協議会大橋博副会長を迎えて催されました。
 2日目は、式典と議事が行われ、大会報告、宣言、18項目の決議などを承認。最後に恒例のカラオケ大会が行われ、なごやかに閉会しました。
 この度の大会では、初めて岡山県に導入されたラウンドアバウト(信号のない環状交差点)の模型を展示し、感心を集めました。また、日盲連用具購買所の出店があり、直接手にふれて品選びができるため好評でした。
 更に、熊本・大分地震で被災された方々を支援する取り組みとして義援箱を設置し多くの方のご協力をいただきました。

 日本盲人会連合中国ブロック大会ならびに岡山県視覚障害者協会(片岡美佐子会長)主催により、9月10日、11日に開催された「第65回日本盲人会連合中国ブロック盲人福祉大会(岡山県大会)」にて決議された要望事項は次の通りです。
(1)すべての地方公共団体において、当事者参画による障害者差別解消推進条例の制定
(2)65歳を過ぎてからのグループホーム入所に際して、要件の緩和
(3)視覚障害者が三療以外でも安定した生活を営んでいけるよう新職業の開拓
(4)大型店舗、セルフサービス店舗での買い物支援サービスの充実
(5)地域生活支援事業で、自宅における代筆代読の実施
(6)あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう関連の無資格業者養成所の排除
(7)あん摩、はり、きゅうの保険点数を現行より引き上げ、病院等で働く視覚障害者の意欲の増進
(8)研修会の充実で資質向上と組織強化
(9)無資格業者の法的規制の制度化
(10)視覚障害者が金融機関を利用する際、複数の行員の立会いのもとで代筆、代読の実施
(11)入院時にもホームヘルパー利用の実現
(12)テレビの緊急放送や、ニュース速報の字幕の音声化
(13)押しボタン式信号機の押しボタンの位置がわかるような配慮
(14)食品の賞味期限を見えやすくするとともに、開封方法やバーコードの位置など視覚障害者への配慮
(15)エスコートゾーンの敷設を伴う音響信号の増設と、稼働時間の延長
(16)障害者差別解消法にいう合理的配慮の中にヒューマンアシスタント制度を含めること
(17)すべてのスマートフォンを視覚障害者が安心して使えるように改善
(18)点字ブロック上の障害物、歩道上を走行する自転車などが、視覚障害者の安全な歩行を妨げることを理解されるための活動など。

 次年度の大会は広島県福山市で、9月16~17日に開催予定です。