医療機関の好事例など当事者の声が報告される
2月12日、公益財団法人共用品推進機構(東京・千代田)の会議室において、平成27年度第2回「医療機関に関する良かったこと調査委員会」が開催され、日本盲人会連合からは鈴木孝幸副会長が出席しました。ここでは、障害者・高齢者などを対象に行われた「医療機関に関する良かったことアンケート調査」の中間報告があり、その内容を受けて取りまとめ方や広報について議論がなされました。
アンケートの項目は、通院時・入院時における代筆・誘導など人的支援、音声・点字ブロックなど設備による支援などソフト・ハードの両面にわたります。回答者数は報告時点で534名となっており、視覚障害関係では全盲が99名(全体の約19%)、弱視は53名(約10%)、盲ろう7名(約2%)。ソフト面では「笑顔での声かけ」をはじめ「診察券などを手渡し」「当事者への対応方法を現場で共有」「切開箇所を触って伝える」「トイレに近い、入り口近くのベッドを手配」などが、ハード面では「広くてフラットなスペース」「土足で入れるので、靴を探す必要がない」「床やトイレの入り口にビニールテープを貼り目印に」など、当事者から寄せられた「声」が多数紹介されました。
その後の意見交換の場で、鈴木副会長は「この調査結果を差別解消法による対応要領・対応指針に反映させることや、4月以降も随時加えていき好事例として公表すること」などを要望、この調査結果の有効的な活用に期待を寄せました。