新国立競技場の設計計画に意見

2015年2月27日

 独立行政法人日本スポーツ振興センター新国立競技場設置本部による「新国立競技場のユニバーサルデザインに関する第5回ヒアリング」が、2月24日に日本スポーツ振興センターで開かれ、「ユニバーサルデザインの実施設計への反映状況について」の報告の後、各障害者団体がそれぞれの立場から意見を述べました。

 前回までのヒアリングを受けて変更された点は、「外部移動空間」の項目では、誘導用ブロックを鋲からブロックに変更し、案内所の北西、南西、南東まで敷設範囲を広げたことです。「内部移動空間」の項目では、エスカレーターに誘導手摺を設置、センサー内蔵の光電ポールの設置による逆流を防止、上り下りの方向がわかる手摺に改善するなど安全な誘導が可能となるように計画変更したことです。また、コンコースには、ロービジョン者用に認識しやすい色彩計画を行うとともに、全盲者用に、
(1)チケット購入時に運営者側が障害を把握
(2)来場時、場内スタッフによる誘導
(3)ブルートゥースを用いたナビシステムの検討などを報告しました。

 日本盲人会連合大橋由昌情報部長は、コンコースに誘導用ブロックを全面的に引かない方針に対し、「前回も強く要望したにもかかわらず、設計段階から決定しているのは当事者無視の姿勢」と抗議しました。なお、工事完了は、2019年3月の予定です。