島根県視覚障害者福祉大会開催

2023年6月20日

 公益社団法人島根県視覚障害者福祉協会(小川幹雄会長)と雲南地区視覚障害者協会(田部博也会長)主催の令和5年度島根県視覚障害者福祉大会を6月11日(日)に雲南市加茂交流センターにて開催しました。会員55名、来賓8名、ボランティア12名、そして付き添いなど含めて100名余を集めての開催となりました。
 
 第1部式典では地区代表の歓迎の言葉、主催者挨拶に続き、石飛雲南市長など来賓から祝辞を頂きました。
 
 第2部の総会では、前年度事業及び決算について審議、承認しました。
 
 意見交換の中では会員から現在運動中の視覚障害者支援センターの内容についてと同行援護事業の充実についての意見が出ました。また、任期満了に伴う理事の改選では新任の3名を含め、25名を選出しました。
 
 その後の臨時理事会で新しい会長に佐藤昌史氏を選出しました。佐藤会長は55歳、中途失明でまだ若干視力はあるものの、将来を考え歩行訓練や点字触読訓練を受け、民間建設業に復職した努力家です。自分の体験を踏まえ中途失明者の社会復帰に高い関心を持っています。佐藤新会長にも小川前会長同様、全国同士の温かいご支援をお願いします。  
 また13期26年間会長を務めた小川前会長は名誉会長に就任しました。
 
 午後からの第3部アトラクションは地元で活躍中のエレクトーン奏者LiLica*氏によるコンサートを楽しみ、別室ではオセロゲーム交流会も行われました。令和元年以来4年ぶりの開催で、そこかしこで談笑する風景も見え、対面開催の大事さを改めて感じました。大会で採択した決議の概要は次のとおりです。
 
○県の差別解消条例の早期制定
○視覚障がい者が自立するための支援センター設置
○ICTサポート総合推進事業の早期実施
○テレビ放送における字幕部分の音声化と掲示時間の延長は地域民間放送法でも実施されること
○選挙公報を含む行政情報は視覚障がい者個人が最も理解しやすい方法で提供されること
○読書バリアフリー法にもとづく県の基本計画を早期に策定し、視覚障害者の読書環境を推進すること
○県内どの地域においても同行援護事業が利用できるよう市町村への周知と援護従事者の資質向上
○あはき、特にあん摩マッサージ指圧師の社会的地位を高めるため視覚障害の免許保有者をヘルスキーパーとして公務員や民間企業への採用
○視覚障害者の安全歩行のため交差点への音響信号機やエスコートゾーンの設置
○視覚障害の理解に学校教育や社会教育での当事者参画による啓発
○福祉避難所における視覚障害者用具の充実と人的サポート