第62回岡山県視覚障害者福祉大会報告

2020年11月25日

 社会福祉法人 岡山県視覚障害者協会 主催による「第62回岡山県視覚障害者福祉大会」が、11月17日、岡山市北区の岡山県総合福祉・ボランティア・NPO会館(きらめきプラザ)において、さわやかな秋晴れの中、会員・関係者100余名が参加して開かれました。コロナ禍の中、会場では検温や手指の消毒、さらに三密にならないような配慮も行われました。

 第1部式典では、片岡美佐子会長の開会の挨拶に続き、組織功労の会員に対する表彰状、点訳・朗読奉仕活動の感謝状等の贈呈が行われ、来賓から祝辞が述べられました。

 第2部議事では、大会決議処理報告ならびに事業報告、今年度運動方針ならびに事業計画に続いて、大会宣言と7項目の決議が採択されました。

 議事終了後、視障協文芸作品授賞式が行われました。川柳・俳句・短歌と3部門で、応募作品も増え、秀作ぞろいの中、各々3名の表彰が行われ、作品が紹介されました。最後に閉会の挨拶と視障協のさらなる発展を願って万歳三唱がなされ盛会の内に幕を閉じました。

 この大会で決議された要望事項の概要は次のとおりです。

1.新型コロナウイルス感染拡大防止のため、密集、密閉、密接にならないようソーシャルディスタンスを確保することが求められているが、視覚障害の場合、移動等の際に密接な状況を避けることはできない。感染防止対策をしたうえで、密接な関係の必要性の理解と啓発を要望する

2.本年10月から開始される通勤における同行援護が利用しやすいものになるようにすること。あわせて通学においても同行援護が利用できるようにするか、通学において利用できる新たな福祉制度を新設することを要望する

3.同行援護事業所、従業者数を確保するとともに、同行援護事業における地域間格差をなくし、個人のニーズに合った支給量を得られるように要望する

4.あん摩師等法19条を死守し、視覚障害あはき師への支援策の確立や無資格医業類似行為者の取り締まり強化によって、視覚障害あはき師の生計と職業領域が維持されるよう要望する

5.視覚障害者が必要とするすべての交差点への、音響式信号機、エスコートゾーンおよび誘導用ブロックの設置を要望する

6.スーパーマーケットやコンビニ等がセルフレジ化した場合でも、視覚障害者が1人で利用できるよう、店員(支援者)の配置や、店員対応のレジを残すことを要望する

7.視覚障害者が使いやすい音声機能対応のフィーチャーフォンの製造を続けていただくよう要望する