東京都盲人福祉大会が北区で開催

2020年10月14日

 10月12日、北区視覚障害者福祉協会創立58周年記念「第52回東京都盲人福祉大会北区大会2020」が北とぴあ(ほくとぴあ)さくらホールを会場に、会員・関係者約500名が参集し開催されました。今大会は、新型コロナウイルス感染症防止対策として、参加者数を制限し、内容を短縮し午後のみで開催されました。

 第1部の式典は、遠藤吉博(えんどう よしひろ)北区視覚障害者福祉協会会長による歓迎の辞、笹川吉彦 東京都盲人福祉協会会長、名誉大会長 花川與惣太(はなかわ よそうた)北区長両氏の挨拶、感謝状の贈呈、来賓祝辞などが行われました。

 来賓祝辞では、日視連竹下義樹会長から、兵庫県姫路市のマッサージセンターでクラスタ感染が発生したことについて述べた後、読書バリアフリー法に基づく国の基本計画が公表されたこと、障害者差別解消法の施行3年後見直しの中で、民間事業者における合理的配慮の提供を法的義務とする議論が行われていることについて触れ、視覚障害者がくらしやすい社会になるようさらなる協力を求めました。

 続く第2部の議事では、情勢報告、宣言文・決議文が採択されました。

 第3部のアトラクションでは、ギタリスト筧優(かけい まさる)氏によるギター演奏が行われました。

 最後に次年度八王子市で再会することを確認し、盛会のうちに終了しました。

 決議された内容は次のとおりです。

1.コロナウイルスから高齢者や障害者を守るためPCR検査が容易に受けられるよう対策を講ずるとともに、入院した場合には安心して療養できるよう十分な受け入れ体制を整備するよう

2.コロナウイルスの影響により、日々の生活に大きな影響を受け、経済的自立が困難となっている障害者を救援するため、心身障害者福祉手当の増額を

3.東京高裁で行われるあん摩師等法19条裁判において、視覚障害者の職業的自立を守るため、関係団体が一丸となって勝利するよう団結を呼びかけ、強力な運動を推進するとともに、厚生労働省の積極的な取り組みを

4.ホームからの転落死亡事故をゼロにするため、ホームドアの設置を急ぐとともに、小中高校教育の中に「声かけ運動の重要性」を訴え、教育面において周知徹底を図るよう

5.災害時における障害者や高齢者に対し、避難所における優先スペースを確保し、無事に避難できる対策を講ずるよう

6.東京都における同行援護事業、日常生活用具給付事業において、地域間格差が生じており、都民として極めて不平等な状況にあるため、早急に市区町村間格差を是正するよう

7.昨今、視覚障害者をターゲットとした悪質な犯罪が横行しており、生活が脅かされているので、都内各警察署は取締りを強化し、一層生活の安全を確保するよう

8.視覚障害者の歩行の安全を確保するため、誘導ブロックやエスコートゾーン、音響式信号機など安全設備の整備を促進するよう

9.情報バリアを解消するため、点字、大活字、音声による各種情報を視覚障害者個々にも提供するよう