第52回愛知県視覚障害者福祉大会開催

2019年11月21日

 社会福祉法人愛知県盲人福祉連合会(金子芳博会長)主催による第52回愛知県視覚障害者福祉大会(稲沢大会)が、11月15日稲沢市の名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)を会場に関係者約300名が参集しました。

 式典では、金子会長の式辞、稲沢市長・稲沢市議会議長による歓迎の言葉に続き、愛知県社会福祉協議会会長表彰状、同連合会より組織功労、スポーツ功労、光のカガミ、および福祉文化功労の会員に対する表彰状、点訳・音声訳奉仕活動・移動支援等のボランティアに対する感謝状の贈呈、来賓祝辞や祝電披露などが行われました。議事では、4項目の決議と宣言が採択されました。

 決議された要望事項の概要は次の通りです。

1.安全な移動の確保のために
(1)駅ホームにおいて
 ホームドアの設置の促進をするとともに、改札口への音声案内、弱視者にもわかりやすい駅構内の案内表示など、駅ホームからの転落防止対策の実施を要望する。

(2)一般道路において
 音響式信号機の24時間作動または信号機の色が確認できる代替え手段の確立、弱視を含めた視覚障害者や高齢者が使いやすく安全性の高い「押しボタン信号」の設置、歩車分離式交差点やスクランブル交差点には必ずLED付き音響装置やエスコートゾーンの整備を要望する。

2.災害対策と情報保障のために
 災害時に障害者が安全に避難できるよう、福祉避難所の設置と避難生活を支える体制づくりを市町村と提携し推進することを要望する。
 災害情報などの緊急速報及びニュース速報の字幕を音声化、字幕を大きくするとともに、弱視者を含めた視覚障害者への配慮を要望する。

3.情報技術等のバリアフリーのために
 国や自治体のホームページがウェブアクセシビリティに関するJISに準拠し、また、テキストデータ等の音声化が容易にできる情報提供がなされ、視覚障害者にとってアクセス可能なものになるよう要望する。
 利便性の向上や人員削減等により、新たなバリアが生まれないよう、機器開発において視覚障害者の要望が盛り込まれるような制度を強く要望する。

4.あん摩師等法19条を死守するために
 視覚障害者の三療(あはき)における業権を擁護し、無資格医業類似行為者の取り締まりを強化することにより、視覚障害あん摩師が生計を維持し、国民の健康生活に寄与できるよう条件の整備を要望する。