サイトワールド2019 レポート

2019年11月8日

 11月1日から3日にかけて、すみだ産業会館(東京都墨田区)を会場にサイトワールド2019が開催されました。日本でも最大級の福祉機器展とあり、3日間で全国から約4700名もの人々が訪れました。

 3日の会議室5では社会福祉法人日本点字図書館、公益財団法人共用品推進機構主催の「目が見えない・見えにくい私だから考え付いた“とっておきのアイディア”コンテスト」表彰式が挙行されました。このコンテストは、障害をもった自分たちが考えたアイディアだからこそ、そのアイディアが広まれば、今後世の中にでてくる製品が本当に使いやすく変わっていくのではないかという考えの下、毎年開催されており、今年で4回目となります。

 今回は、日常生活で使うものをテーマにアイディアを募り、盲学校の部では43名50作品、一般の部には33名55作品が寄せられ、その中から15作品が選ばれました。

 表彰式は、共用品推進機構 森川美和氏の進行により進められ、最初に同機構 金丸淳子氏からの挨拶がありました。表彰に続き、最優秀賞受賞者挨拶が行われました。

 盲学校の部・最優秀賞に輝いた埼玉県立特別支援学校 塙保己一学園 小学部1年の平山めぐみさんは、書見台を利用し読書をする時にドーム型ルーペを使うと手を抑えながら読むのは手が疲れることから書見台に貼り付いて子供でも軽い力で移動ができるルーペ「らくらくルーペ」を生み出しました。平山さんは、夏休みの音読の宿題からアイディアが生まれたとのエピソードを語った。

 愛知県丹羽郡の近藤貞二さんは「手袋になるハンドクリーム」で一般の部・最優秀賞を受賞しました。手袋をすると触覚を妨げることになるため、指先の触覚が重要な視覚障害者の場合、手袋をしたくてもできないことがあることに触れ、ハンドクリームを塗っているときに思いついたと話しました。近藤さんは、今回で3回目の応募での受賞ということで喜びもひとしおの様子でした。

 その他の受賞者については、共用品推進機構のホームページ(http://www.kyoyohin.org/ja/exhibition/)に掲載されています。