第19回茨城県視覚障害者福祉大会開催

2018年11月19日

 11月18日、「第19回茨城県視覚障害者福祉大会」(坂場篤視理事長)が水戸市の三の丸ホテルにて開催され、会員・関係者約150名が参集しました。

 午前の部の式典では、会員並びに支援者(奉仕者)の組織功労、援護功労に対し、感謝状贈呈、来賓祝辞などが行われました。続く議事では、情報報告の後、大会宣言・大会決議が採択されました。午後の部の講演会では、茨城県国体・障害者スポーツ大会局障害者スポーツ大会課主査の八巻和香氏による「『第19回全国障害者スポーツ大会・いきいき茨城ゆめ大会』の概要と準備状況について」が行われました。福祉機器展示会なども行われ盛会裏に終了しました。

【決議された内容の概要】
1.視覚障害者の権利を守るために
(1)「差別解消法」に基づき、全市町村で、速やかに対応要領を策定し、地域協議会を設置する
(2)県立点字図書館・視覚障害者福祉センターの施設整備に着手し、さらなる充実を図る 
2.視覚障害者の生活を守るために
(1)消費税率の引き上げを控え、視覚障害者の生活安定を図るため、障害基礎年金額を増額する
(2)就労機会の拡大や中途視覚障害者の社会復帰、雇用継続を進めるため、職場環境の整備、合理的配慮の提供を促進する体制づくりに努める
(3)無資格医業類似行為の取り締まりを強化し、晴眼あはき師養成機関の新増設を認めない
(4)災害時の避難所における支援体制の充実を図る 
3.安心・安全な移動と歩行を守るために
(1)弱視者(ロービジョン)のニーズに基づく公共施設や交通機関の階段、トイレ等の改善、地域の医療機関や訓練施設におけるロービジョンケアの実施を促進する
(2)誘導ブロック、エスコートゾーン、音響式信号機などの設置拡大と安全意識向上に向けた活動や声かけ運動など交通安全県民運動を積極的に推進する
(3)可動式ホーム柵など駅ホームの安全対策を推進するとともに、駅員による押しボタン式開閉ドアの案内や、座席誘導など乗車サービスを提供する 
4.福祉サービスの地域間格差を解消するために
(1)同行援護事業において、利用者ニーズに合ったサービスの提供と地域間格差の解消に向けた取り組みを強化する
(2)補装具・日常生活用具給付事業における地域間格差解消に向けた取り組みを強化し、利用者ニーズを適切に反映した制度の運用を図る
(3)情報機器の取扱い等の相談・指導にあたるパソコンボランティアを養成し、派遣状況の偏りを解消する 
5.障害者スポーツ文化の振興のために
(1)練習場の確保や指導者の育成など環境整備を進める 
(2)「第19回全国障害者スポーツ大会」において、障害者を迎え入れるための環境整備と県民が障害者を暖かく迎え入れる機運を醸成する。