第14回本間一夫文化賞決定のご報告
2017年11月1日
日本点字図書館の創立者・本間一夫氏の業績を記念して、視覚障害者の文化向上に貢献した個人・団体に贈られる本間一夫文化賞の第14回受賞者が、元徳島県立高等学校教員藤野稔寛氏(65)に、選考委員の全員一致で決まりました。
藤野氏は盲学校教諭時代の1991年に、図形を点訳するパソコンソフト「エーデル」を独自に開発し、フリーソフトとして無償で提供すると共に、現在に至るまで改良を続けてこられた。エーデルの開発によって、理数系の図やグラフの点図化をはじめ、地図や絵本の点訳、一般学校に通う視覚障害児童・生徒用の点字教科書作成の道が開けました。
また、その普及は全国の点訳ボランティアは勿論、韓国や台湾にまで及び、視覚障害者の図や絵の認識の広がりに多大な貢献をしています。点字の世界における表現を豊かにし、全国の点訳者を支え続ける藤野氏の功績は、本年度の本間一夫文化賞に最も相応しいと評価され、今回受賞の運びとなりました。
11月11日(土)に日本点字図書館で開催する「日本点字図書館オープンオフィス」にて、表彰式と記念講演が行われる予定です。