経産省 点字の表示に関するJISを改正

2017年2月24日

 2月20日、経済産業省は、JIS T0921「アクセシブルデザイン-標識、設備及び機器への点字の適用方法」の改正について公表しました。このJISは、消費生活製品の操作部や、公共の建物内の部屋の入り口、エレベーターの操作ボタンなどに、読みやすく誤読の起こりにくい点字表示をするために制定されたものです。

 今回の改正は、2006年に制定された「高齢者・障害者配慮設計指針-点字の表示原則及び点字表示方法-公共施設・設備」に、2009年に制定されたJIS T0923「同指針-点字の表示原則及び点字表示方法-消費生活製品の操作部」を統合し、2013年に発行された国際規格(ISO17049)との整合性を図ったものです。

 主な改正点は次の通りです。
(1)規定する表示対象について、従来の「標識や設備(階段等の手すり、部屋等の入口、エレベーターや自動販売機等の操作部)」に「消費生活製品(家電製品、燃焼機器、住宅設備機器、情報通信機器、玩具等の操作部)」を追加し、適用範囲を拡大する
(2)使用できる点字の点の寸法及び形状について、国際規格の値を包含し、その範囲を拡大する
(3)表示する点字の周囲に空白スペースを設ける規定を追加する
(4)操作ボタンとダイヤルへの点字表示の規定を追加する
(5)屋外で表示する点字の点の高さ(中心の垂直の高さ)の規定を追加する
(6)家電製品の操作部など限られたスペースにも適切な点字表示ができるように、附属書として「略語表記」の参考例を記載する。

 なお、日本工業標準調査会(JISC)のホームページ(http://www.jisc.go.jp/)から、「T0921(アクセシブルデザイン-標識、設備及び機器への点字の適用方法)」でJIS検索すると本文を閲覧できます。

 問い合わせ先は「経済産業省産業技術環境局国際標準課」(電話03-3501-9277、内線3423)。