社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合

　神奈川県の座間市市議会議員選挙において、点字・録音・拡大文字の三媒体で視覚障害者向けの選挙公報（選挙のお知らせ）が作成され２１日に到着しました。
　これまで座間市視覚障害者協会の新井修身（あらいおさみ）会長が要望してきたもので、今回の選挙だけでなく４年前の市議会議員選挙においても実施され今回で２度目となります。「選挙のお知らせ」の発行にあたっては、予算の問題や製作日数の問題に加えて点訳、音訳、拡大文字の製作者などのハードルがあり、なかなか作成されるケースは少ないです。

　この「選挙のお知らせ」の発送にあたっては、市障害福祉課も協力し、市内の視覚障害者に対して三媒体で選挙のお知らせが発行されることを事前に周知しています。短期間で「選挙のお知らせ」を製作できたのは、市選挙管理委員会が立候補予定者への説明会において、次の２点の協力を求めたことによるものです。

　その一つは、原稿提出をできるだけ早く出すこと。
　二つ目は原稿に対してフリガナを必ず付けること。

　その結果、１８日公示２５日投票のわずかな時間で三媒体での製作が可能となりました。実現にあたっては、市選挙管理委員会、市障害福祉課、とりわけ立候補予定者の協力と、三媒体で製作する人的資源が不可欠です。障害者差別解消法が施行された今年、選挙における格差が少なくなることは「障害者差別」の解消に向けた取り組みであると評価したいです。