あはきの会が19条と柔整療養費で当局に謝意
国リハあはきの会(菅間健司代表幹事)役員など23名が、9日参議院議員会館においてあはきの懸案問題の改善を求める折衝を、厚生労働省関係当局と約2時間にわたって行いました。対応したのは、障害保健福祉部国立施設管理室、老健局介護支援課、職業安定局障害者雇用対策課、医政局医事課及び保険局医療課の担当者です。
席上同会は、医道審議会において、マッサージ課程の新設を申請した7施設についてこれを不認可と結論付けたことに対し、あはき法19条の趣旨を厳守した点で謝意を表しました。さらに数日前からマスコミで大々的に報道されている柔整療養費の詐欺事件に関して、これまでのあはきに対する業権侵害が大幅に改善する可能性が広がっているとしてこれに対しても謝意を表しました。
同会は柔整療養費の分野に反社会的勢力が介入してきたのには、給付の審査が厳正でなかったことにあるとして、今後これを契機に二度の会計検査院勧告を完全に実施する方向で当局が一層の抜本的な施策を講ずるよう強く要請しました。具体的な例のひとつとして、柔整療養費の請求書には発症原因の記載を義務付けていることから、この記載のない請求書については架空請求の場合がありえるので給付を停止することなどです。
そもそも柔整師に健保上の有利な取り扱いが認められているのは、外傷性の急性疾患が施術対象であると定められているからに他ならず、現在横行している肩こり腰痛などの慢性症は取り扱えないからです。なお、同会が当日厚労省に提出した主な要望は、次の通りです。
(1)国リハ等のあはき養成施設においては、実践力を養う教育を充実させること
(2)特養等の介護保険施設に視覚障害者を機能訓練指導員としての雇用を促進する方策を講じること
(3)あはき無免許対策を保健所や警察と連携して推進すること
(4)各都道府県に設置されている柔整療養費審査機関の審査員に対する人件費を計上して実効性のある審査体制を確立することです。