さわるテクノロジー2015レポート

2015年9月16日

 9月5日、社会福祉法人桜雲会、有限会社読書工房、ヘレンケラーシステム開発プロジェクト主催のイベント「さわるテクノロジー2015」が東京・北区の北とぴあにおいて開催され、視覚障害者をはじめ、約80名の参加者が集まりました。

 「視覚障害者と情報処理」、「ロボットを活用する触覚体験」、「さわる美術館」という3つのパートに分かれて講演を中心に実際のデモ体験が行われ、大いに賑わいました。
 「さわる美術館」のパートでは、さわる天文教材の開発を進めている京都大学の嶺重慎氏によるワークショップと、昨年から西早稲田に「手と目でみる教材ライブラリー」を開設した大内進氏(日本盲人会連合点字図書館長・国立特別支援教育総合研究所客員研究員)による視覚障害者にとってわかりやすい触覚教材のあり方についての講演が行われました。

 会場内では、ヘレンケラーシステム開発プロジェクトの代表長谷川貞夫氏が開発を進める盲ろう者用電話としての「ヘレンケラースマホ」をはじめ、さまざまな装置のデモンストレーションが行われました。また、太陽系の惑星や、「モナ・リザ」「神奈川沖波裏」などの触覚教材の展示が行われ、日常的に触覚を頼りに生活している参加者が多いこともあり、熱心に開発者・制作者との会話がなされていたのが印象的でした。