島根県視覚障害者福祉大会 雲南市で開催

2015年6月24日

 公益社団法人島根県視覚障害者福祉協会(小川幹雄会長)と雲南視覚障害者協会(田部博也会長)の共催による島根県視覚障害者福祉大会が6月14日、雲南市加茂文化ホール「ラメール」で、県内の視覚障害者・来賓、学生を含むボランティアなど150余名が参加し、盛大に開催されました。

 雲南市は、島根県盲人協会に尽力され日本盲人会連合会長としても活躍された故高尾正徳先生の出身地です。また今年が先生の生誕100年にあたり、会場には先生の写真が展示され、かなり鮮明な録音テープにより独特の語りが会場に流され、先生を知るものにとって懐かしいひと時が持てました。
 また会場には加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸のレプリカが展示され、触ってみることが出来ました。式典・視障協総会に続くアトラクションでは、「楽しく動いて健康づくり」と題してインストラクターによるストレッチや簡単な体操が行われ、体と脳の訓練を楽しみながら行いました。

 大会決議の概要は次の通りです。
1.障害者差別解消条例は県のみならず各市町村でも当事者参画により早期に制定されること。
2.先般交付された按摩・鍼・灸の施術所開設届出済みステッカーの意義を住民に周知させ、各保健所館内の届出済み施術所を文書により広報。
3.按摩・鍼・灸業に従事する視覚障害者に島根県版アシスタント制度を新設。
4.障害基礎年金の増額と所得制限の緩和、高齢者への加算。
5.視覚障害の状況に応じた選挙公報の配布。
6.日常生活用具は給付費のみでなく修理費も認めて。
7.テレビの緊急放送は必ず音声化。
8.公共施設階段段鼻などへの色付けと照明を落としすぎないこと。
9.障害者参加の避難訓練は実際に近いものに。
10.公務員、特に警察官は視覚障害者も認識できる身分証の携帯を。
11.金融機関等での代筆代読の徹底と保険契約時等の代筆の制度化。

 そのほか、理事の改選があり、小川幹雄会長が再選されました。また、ネパール大地震における被災視覚障害者への義援募金活動を行いました。