〘開催案内〙英国の視覚障害者の早期介入・支援に学ぶ講演会

2025年6月19日

 日本視覚障害者団体連合(日視連)では、慶應義塾大学経済学部中野泰志研究室と共催にて、日本の視覚障害者の早期介入・支援を考えることを目的として、英国の当事者団体RNIBからお二人をお招きし、英国における早期介入・支援4つのテーマで8月18日(月)から22日(金)の間に講演を開催します。詳細は下記をご確認ください。
 ご関心のある方は、下記またはチラシに記載の申込方法に従って、お申込みいただきますようお願い申し上げます。

趣旨

 日視連は、2022年度から学識経験者、医療、福祉、教育の専門家のご協力を得ながら、視覚障害リンクワーカーを実現し、視覚障害者の早期相談支援体制の構築を目的として調査研究を調査研究を進めています。
 視覚障害リンクワーカーは、病院を拠点として、早い段階から患者とその家族らに寄り添いながら支援を行うとともに、福祉・教育・就労等の社会資源(リソース)へ橋渡しを担う専門家です。
 この調査では、日本で先駆的に行なわれている視覚障害者への早期支援の実態と課題を把握するとともに、1990年代から英国で取り組まれているECLO(Eye Clinic Liaison Officer)について、現地調査を通じて、その役割と支援体制を学び視覚障害リンクワーカーの活動等に関する手引き(ガイドライン)を取りまとめました。
 2025年度は、これまでの調査結果を踏まえて、視覚障害リンクワーカーの養成研修について調査を行なっています。
 この度、英国の当事者団体のRNIB(Royal National Institute of Blind People)から、ECLOの専門家をお招きし、ECLOサービス設立の背景と成長してきた理由とともに、視覚障害者を支援するシステム等について、講演をいただき、日本ならではの相談支援体制を皆様と考えていきたいと思います。

講師

Stevie Johnson(Clinical Lead:RNIBにおけるECLOプログラムおよび早期介入サービスの責任者)

Carolyn Chamberlain(Director of Eye Care Specialist Services:英国全土のアイケア支援サービスを総括する責任者)

講演

医療従事者向け講演

Empowering Vision: The Development of ECLO Services in the UK andtheir impact

○8月18日(月)18時00分~19時30分

視覚障害者向け講演

Empowering Independence: The Role and Impact of ECLO Services forPeople with Visual Impairment
(自立への支援: ECLOが視覚障害者に与える影響とその役割)

○8月19日(火)13時30分~15時00分

歩行訓練士等の視覚障害リハの専門家向け講演

Defining Roles and Enhancing Collaboration Between ECLOs and Rehabilitation Workers
(ECLOとリハビリテーション従事者の役割と連携の強化)

○8月20日(水)13時30分~15時00分

小児眼科や視覚障害教育の専門家向けの講演

Supporting Children and Young People: The Role of ECLOs in Collaborating with Children, Families, and QTVIs

(視覚障害児の支援:ECLOが子供、家族、視覚障害教育の専門家の連携に果たす役割)

○8月22日(金)15時30分~17時

ハイブリッド開催

(1)対面
18日・19日・20日
日本視覚障害者センター2階 研修室(東京都新宿区西早稲田2-18-22)
【アクセス】
 地下鉄副都心線 「西早稲田駅」1番出口から徒歩5分
 地下鉄東西線「高田馬場駅」7番出口から徒歩10分
 JR山手線・西武新宿線 「高田馬場駅」早稲田口から徒歩15分

※22日(金)は調整中

(2)オンライン
方法:ZOOM
定員:100名(先着順・要予約)
参加者には後日ZOOM URLをお送りします

申込み方法

 会場参加ご希望の場合は、電話もしくはメール(最後に記載してあります)で次の必要事項をお知らせください。
1.お名前(漢字、フリガナ)
2.付添者の有無
3.電話番号
4.メールアドレス

※googleフォームでの申し込みはこちら
8月18日(月)
・8月19日(火)準備中
8月20日(水)
・8月22日(金)準備中

申込み先・お問い合わせ

日本視覚障害者団体連合 情報部
電話:03-3200-0011(ガイダンス:4)
メール:jouhou@jfb.jp

チラシ

○8月18日(月) PDF版(200KB)/ テキスト版(2KB)
○8月19日(火) PDF版(KB)/ テキスト版(KB)準備中
○8月20日(水) PDF版(203KB)/ テキスト版(2KB)
○8月22日(金) PDF版(KB)/ テキスト版(KB)準備中

ECLOの概要と日視連の調査研究

(1)ECLOとは

 ECLOは、眼科病院を拠点として、見えにくさで困っている患者とその家族にすぐに活用できる支援の情報提供と気持ちに寄り添った支援を行い、個々人のライフステージに合った社会資源(リソース)や支援先等に橋渡し(リンク)している専門家です。
 また、ECLO は、患者が診察室に入る際に同席し、医師の説明を平易な言葉で患者に伝える等のサポートや、日本の身体障害者手帳にあたる CVI(視覚障害証明書)にCVI登録のメリットと概要を説明するとともに、登録に係る事務作業を一部担っています。

英国のエクロが患者を専門家に橋渡ししている様子

【写真】英国のECLOの支援イメージ

 

(2)RNIBとは

 RNIBは、1868年に設立されたチャリティー団体。英国最大級の当事者団体で、全盲やロービジョンのご本人のみならず、その家族や支援者に対してもサポートを提供しています。
 主な事業として、拡大文字や点字の書籍出版、録音都証の作成、教育支援、就労支援、リソースセンター(福祉用具の開発・販売)、ICT機器の使い方支援、電話相談等を行なっています。
 また、ECLOの養成、眼科病院等への配置、ECLOのフォローアップ等では、英国の視覚障害者の当事者団体であるRNIB(英国王立盲人協会)が重要な役割を果たしています。

 

当事者団体がECLOをサポートしているイメージ図

【写真】RNIBのエクロのサポート体制

(3)日視連の調査・研究

2022年度 失明の可能性の告知を受けた人の早期相談支援体制の構築に向けた調査研究
http://nichimou.org/all/news/other/230630-jouhou-1/

2023年度 視覚障害者の早期相談支援のためのリンクワーカー育成に係るガイドライン作成事業
http://nichimou.org/all/news/other/240806-jouhou-1/

2024年度 効果的なリンクワーク実現のための視覚障害者支援ネットワーク構築事業
報告書を作成中

2025年度 視覚障害リンクワーカーの養成研修カリキュラム作成事業
実施中

以上

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