日盲連 弱視問題対策部会 第1回委員総会 報告書
【開催日】
令和元年7月6日(土)13時30分~16時30分
【場所】
日本盲人福祉センター 研修室
調査報告書のデータ
報告書は下記よりダウンロードができます。
目次
●2 開会
●6 閉会
1 弱視問題対策部会について
日本盲人会連合(以下、本連合)は、令和元年度より団体内に弱視問題対策部会(略称「弱視部」)を設置し、7月6日(土)に設立総会となる「第1回委員総会」を開催した。
弱視問題対策部会は、本連合の運動において、長年の課題である「弱視問題」を解決するために組織された部会になる。
本連合は、視覚障害者の生活が向上するための様々な働きかけを行う視覚障害者の全国組織であり、日本各地の視覚障害者からの要望を集約し、国や関係機関への働きかけを行っている。しかし、弱視者は人によって見え方や行動が大きく異なることから、全ての弱視者の要望をまとめることが難しく、国や関係機関に対して明確な働きかけができないことがあった。また、本連合自体も、弱視者の多様性について十分に理解していない部分もあったことから、弱視者のことを深く理解する必要にも迫られていた。
そこで、本連合では、平成27年12月より「弱視に関する懇談会」を開催し、弱視問題についての研究を開始した。懇談会は、平成30年11月までに計15回開催し、その成果は平成30年12月に報告書「見えづらい・見えにくい人のくらし」(※1)として取りまとめを行った。
そして、この懇談会の開催を進める中で、弱視問題の根本的な解決のためには、全国的な運動を行う必要性があることが確認され、懇談会の枠組みを超えた全国組織の設立を目指すことになった。その後、懇談会内で検討を行い、全国の本連合加盟団体の協力を得る形で弱視問題対策部会を設立をすることとなった。
弱視問題対策部会は、設立時の令和元年7月時点では、全国の加盟団体からの推薦委員、本連合からの推薦委員、合計44名の委員で構成されている。そして、委員の中から選出された常任委員及び部会長・副部会長が中心となって活動を推進することとなっている。
今後、弱視問題対策部会の委員が一丸となり、弱視問題の根本的な解決に向けて全国的な運動を進めていきたい。
(※1)報告書は、本連合のホームページにて公開を行っている。
http://nichimou.org/all/news/secretariat-news/190122-jimu/
2 開会
第1回委員総会は、全国から34名の委員が集い、弱視問題対策部会の設立を祝うものとなった。
当日は、江見英一委員が司会を務め、開会を宣言した。
開会の挨拶では、日本盲人会連合会長の竹下義樹が挨拶を行った。
竹下会長からは、本連合が令和元年10月1日に名称を「日本視覚障害者団体連合」に変更することを踏まえ、本連合として、今後も弱視問題にしっかり取り組むことが急務であることを述べた。その上で、今後、この弱視問題対策部会が、本連合の弱視対策を進めるための大きな柱にしたい旨を述べ、参加委員に対して更なる協力をお願いした。
3 委員総会 議事
第1回委員総会では、弱視問題対策部会に関わる次の議案の審議を行った。
・第1号議案 常任委員の選任
・第2号議案 部会長、副部会長の選任
・第3号議案 令和元年度事業計画
議長には三宅隆委員が承認され、議長の進行のもと、議事が進められた。委員からは様々な意見や要望が述べられ、今後の弱視問題対策部会の方向性を後押しする活発な議論が行われた。
その結果、各議案は事務局からの提案内容が賛成多数で承認された。以下では、承認された議案、寄せられた意見等を掲載する。
1.常任委員(10名、50音順)
・伊敷 政英 ・石原 純子
・氏間 和仁 ・江見 英一
・岡崎 明美 ・神田 信
・中野 泰志 ・堀口 実樹
・三宅 隆 ・渡邊 寛子
2.部会長、副部会長
部会長:神田 信
副部会長:伊敷 政英
【写真の説明】委員総会の様子
3.令和元年度事業計
(1)弱視者の困り事の実態把握
①弱視者の困り事の更なる整理
・「弱視に関する懇談会」報告書では取りまとめができなかった未検討課題について、意見交換や調査を実施し、課題の整理を行う。
・整理された課題を取りまとめ、次の報告書の作成に向けた準備を行う。
・主な検討課題
・弱視の子供の早期発見と適切な支援
・身体障害者手帳が持てない弱視者
・障害者と健常者の狭間で悩む弱視者
・医療現場での困り事
・女性や高齢者の困り事
・弱視の父母による子育てにおける困難 等
(2)弱視者への理解を促す周知活動
①医療機関、患者向けのリーフレットの発行
・「弱視に関する懇談会」報告書を元に、弱視者への理解を促すリーフレットの発行を行う。
・令和元年度中の完成を目指し、全国の医療機関や視覚障害者関係団体等への配布、ホームページへの掲載を行う。
②視覚障害者向け報告書の発行
・「弱視に関する懇談会」報告書の点字版とデイジー版の発行を行う。
・令和元年秋の発行を目指し、視覚障害者関係団体等への配布、ホームページやサピエへの掲載等を行う。
(3)本連合としての弱視対策へのバックアップ
①弱視対策の強化に向けた検討
・加盟団体の弱視対策を調査・分析し、必要とする弱視対策の検討を行う。
・本連合及び本連合加盟団体に対して、弱視対策の具体的方策の提案を行う。
②弱視に関わる運動への協力
・本連合に参加要請のあった国の検討会等に対して、弱視に関する視点を盛り込むために委員派遣や助言を行う。
・本連合へ相談があった国や自治体が進めるバリアフリー整備に対して、弱視者が見えやすい・利用しやすい内容の提案を行う。
(4)中長期の弱視対策の推進
①弱視に関する明確な基準作りに向けた検討
・国や関係機関のバリアフリー施策等に盛り込むべき、弱視者にとって見えやすい基準、配慮すべき基準等の検討を行う。
・3~5年後を目標に基準を取りまとめ、国や関係機関のバリアフリー施策等に盛り込ませる運動を行う。
4.追加提案
・竹下会長より、委員の間での情報共有や意見交換のために、委員向けメーリングリストの開設の追加提案があった。提案は、委員の賛成多数で承認された。
5.寄せられた意見
(1)各地域での弱視対策を進めるための意見
・今後、地方からの意見を取り入れるために、常任委員に各ブロックからの代表者を入れるのはどうか。
・地方からの常任委員を増やし、この部会の理念や取り組み等を説明できる人材を育てていくのはどうか。
・この部会の取り組みを地方に伝えるために、常任委員等が地方に出向き、地方の会員等に説明することはできないか。
・各地域からの弱視の意見を吸収するために、委員になった団体の代表同士が横のつながりを持ち、各ブロックレベルで分科会を作るのはどうか。
(2)医療機関、患者向けのリーフレットに対する意見
・行政に配ることも検討してほしい。
・リーフレットを各地域で効果的に配布するためには、各地域の日盲連加盟団体が、地元の医療機関等に対して積極的に働きかけることが必要ではないか。
(3)その他
・弱視の基準を作ることについて、基準作りに視覚障害当事者が入ることは大賛成だ。是非、進めてほしい。
・本年6月に成立をした「読書バリアフリー法」の動きと弱視問題対策部会の動きを連動させ、これまで点字図書館等からあまり支援を受けていなかった弱視者にも、様々な支援が受けられるようにすべきではないか。
4 特別講演
「弱視者のための合理的配慮講座ーー学校や職場で必要な配慮を要求しようーー」
講師:慶應義塾大学経済学部 教授 中野泰志
弱視問題対策部会の委員に就任を頂いた慶應義塾大学中野泰志教授より、「弱視者のための合理的配慮講座」として、約1時間の特別講演が行われた。特別講演においては、中野教授に加え、岸本委員、オブザーバーの吉本氏にも参加を頂き、参加者にとって有意義な内容となった。
本報告書では、特別講演で紹介があった内容を抜粋して掲載する。
【写真の説明】特別講演の様子
1.はじめに
・弱視者は、盲でも晴眼でもない、境界的で中途半端な存在。
・弱視者は長年の間、注目されない存在だった。例えば、視覚障害教育における教科書においては、点字の教科書が作られた半世紀後に拡大教科書が作られている。
・ただ、弱視者は視覚障害者の中で88.5%を占めていると言われており、実は視覚障害者の多くは「弱視者」になる。
・これまでの弱視者は、何かにつけて遠慮していた部分がある。今回は「弱視者よ、今こそ立ち上がり、主張しよう!」ということを伝えたい。
2.弱視とは?
・弱視は「眼鏡やコンタクトレンズで屈折矯正をしても、手術をしても治療することができない、日常生活や社会生活に支障が出る程度の視覚障害」になる。
・医療の観点では視力が低い程、生活や学習が困難になると考えられているようであるが、生活・学習の観点では、低視力の方が楽に活動できる場合もある。例えば、網膜色素変性症の視覚障害者が、視力が低下し、点字や白杖を使うようになってからの方が楽に生活できるという報告がある。
・ただ、弱視者の大半が、盲と晴眼者の狭間で、盲にもなれず、晴眼にもなれず苦しんでいる。自身の心の整理(障害の受容)や周りからの理解が要因とされている。特に、周りからの理解は重要で、理解がされないために必要な配慮が受けられない傾向がある。
・弱視は「軽度の盲」ではない。全盲とは違う障害と考えてもおかしくはない。
3.弱視の見え方と配慮の多様性
・弱視者の見え方は人それぞれで、100人いたら100通りの見え方がある。
・そして、見え方に応じて必要な配慮が異なるので、弱視者は周りから理解がされにくい。
・そのため、周りの人に自分のことを理解してもらうために「自分の見え方」を紹介することがある。この点については、岸本さんと吉本さんより好事例を紹介してもらいます。
(1)「見え方紹介アプリ」(岸本将志)
・自分の見え方を周りの人に理解してもらうために、スマートフォンやタブレット向けのアプリを開発した。
※紹介URL http://jakumonken.sakura.ne.jp/miekata_apps.htm#contents
・昔は「私の見え方 紹介カード」を利用して紹介していたが、色々と苦労をしていた。晴眼者に理解してもらうのも大変だが、同じ視覚障害者に伝えるのも大変だった。
・そして、自分の見え方をより分かりやすくするために、スマートフォンのカメラを利用して、自分の見え方を疑似的に映し出すアプリを開発した。
・今後もバージョンアップをしていくので、是非、活用して欲しい。
(2)「弱視学生の進学に関する合理的配慮」(吉本賀永子)
・千葉大学に通う弱視の大学3年生。弱視の学生がどのようにして支援を受けながら進学したのかを紹介する。
・自己紹介は重要で、学年が上がるたびに自分の見え方の自己紹介を行っていた。おかげで、周りの先生や生徒からは理解され、自分にあった様々な配慮を受けることができた。また、自分で「自分の見え方」を説明するのが上手くなった。
・拡大教科書や機器の利用等はできたが、自分から配慮の工夫や提案をしたことも大切だった。例えば、授業後にノートの誤字の点検等をお願いすることで、勉強することの精度を保つことができた。
・まず、「自分は何ができて、何が難しいか」を説明できる力が大切だ。そして、事前に配慮をお願いすると同時に、その時々に応じて先生等に相談を重ねることも大切だ。
・視覚障害のある若者の交流・情報交換の場が少ないと感じている。交流・情報交換のできる仕組みが構築されることを期待している。
4.障害の捉え方を変えよう
・見えにくいことの原因を考えると、自分の見え方を理由にすることが多い。これは「個人・医療モデル」と呼んでいる。
・しかし、自分の見え方が問題なのではなく、本来は読みにくい文字で書かれた本等があることを問題にすべきだ。障害は「社会によって作られた障壁(バリア)」と考えるべきで、この考え方を「社会モデル」と呼ぶ。
・障害の捉え方は、「個人・医療モデル」の観点と「社会モデル」の観点の両面で捉える必要がある。
5.まとめ
・弱視だから困るのではなく、弱視のことを考えていない世の中があることを、もっと多くの人に知ってもらう活動が必要である。そのためには、自分にとって必要な配慮は何かということを、多くの人に知ってもらうことが重要だ。
・こういった配慮を求めることは決してわがままなことではない。自分のためだけではなく、周りの人のためにもなる。
・今回の弱視問題対策部会が、弱視者の人の理解を生むための活動の第一歩になることを期待したい。
5 意見交換会
テーマ : 「私が困っていること、解決できたこと」
コーディネーター : 慶應義塾大学経済学部 教授 中野泰志
助言者 : 弱視問題対策部会 部会長 神田 信、副部会長 伊敷政英
委員総会の後半では、中野泰志教授の司会進行により、参加委員との意見交換会を開催した。参加者からは、テーマである「私が困っていること、解決できたこと」に沿った自由な意見が寄せられ、弱視に関する困り事等は、改めて解決すべき課題が多いことが確認できた。特に、階段の段鼻や点字ブロック等の「移動の安全を守ること」については、多くの意見が寄せられた。
本報告書では、意見交換会で寄せられた意見を整理した上で掲載する。
1.階段の段鼻や点字ブロックの色について
(1)困っている実例
・地元の駅では、周りの景観に合わせてか、階段の段鼻がグレーになってしまい、弱視者にとっては確認しにくい仕様になっている。駅からは、ガイドラインに沿って輝度比は守っているため問題がないと言われた。
・駅の階段の段鼻で、端の方は黄色だが、中央付近になるとグレーになっている。これは見間違えるので危ない。
・エスカレーターの段鼻がしっかりと黄色に塗られていないもの、または剥げてしまっているものがあり、見にくいものがある。
・地元の駅では、階段の最初と最後の段鼻は黄色だが、途中の部分は別の色になっている。これだと、黄色の部分が目立たなくなってしまい、逆効果になっている。
(2)要望、意見
・段鼻の幅の長さが異なっている。長さを統一した方が良いのではないか。
・点字ブロックの色を黄色に統一して欲しい。
・色の判別が難しい者にとっては、コントラストをつけた敷設をして欲しい。例えば、黄色の点字ブロックの両端に黒い側帯を塗る等。
・弱視者にとって見やすい点字ブロック等の敷設方法を推進する一方で、周囲の景観との調和も必要と感じている。周囲の景観との調和によって、全ての利用者に点字ブロックという存在を受け入れてもらうことができるのではないか。
・世界的には「Safety Yellow(セイフティー・イエロー)」として、注意すべきものには黄色を配色することが増えている。この観点があるにも関わらず、点字ブロックの発祥国である日本では、黄色の点字ブロックの普及が海外より遅れている部分がある。
(3)弱視問題対策部会に望むこと
・弱視者にとって色の見え方は様々だ。このような見え方の意見を集約し、弱視者にとって必要な基準を立案すべきではないか。今回、色々な意見があった階段の段鼻だけでも基準を作る価値はある。
・点字ブロックや段鼻については、国が作ったガイドライン等が未整備な部分が多く、弱視者が満足する内容にはなっていない。弱視問題対策部会で集めた意見を、このようなガイドライン等の修正を促すための材料にすることはできないか。
・バリアフリーに関する色合いは「カラーユニバーサルデザイン機構」が色々な提案をしている。この団体と連携をして、弱視者にとって見やすい色合いを検討するのはどうか。
2.駅の安全対策について
・駅の工事が行われることを以前は地元の駅から連絡してくれていて助かっていたが、担当者が変わったことでその連絡がなくなり、困ってしまった。特に、歩行訓練を受けた者で、駅構内の点字ブロックの進み方を決めている者にとっては、突然、点字ブロックがなくなるのは大変怖いことだ。
・駅の工事における視覚障害者向けの安全対策は、ガイドライン等には明確には記載されていない。この部分にも視覚障害者の意見を盛り込むような活動をすべきではないか。
・駅構内の点字ブロックの敷設は何故か遠回りになることが多い。これは困るのでやめてほしい。
3.試験について
・センター試験で時間延長等の配慮が受けられるのは視力が0.15以下と聞いて驚いた。弱視者への入学試験等の配慮は不完全だと感じている。この弱視問題対策部会の活動によって、様々な試験の正しい在り方を検討するのはどうだろうか。
・入学試験等は、試験を受ける当事者が声を上げなければ改善されることは少ない。試験の課題は、就労にも関わるので、もっと視覚障害当事者が重要視すべき課題だと思う。
4.日常生活用具について
・日常生活用具「視覚障害者用ポータブルレコーダー」は、弱視者も利用をしたいという意見が多いが、大半の自治体が1~2級を支給要件にしているので、なかなか利用ができない。ただ、自治体への交渉によっては、支給要件となる等級を下げてくれた自治体もある。
・支給要件を拡大することができた自治体の例を、全国の視覚障害者が共有し、各地で要件緩和に向けた交渉を行うのはどうか。
5.弱視に関する客観的なデータについて
・弱視者のニーズ等を実証する客観的なデータはあまりない。客観的なデータにより弱視者のニーズが実証できれば、国や都道府県に対して、弱視者が希望する福祉やバリアフリー施策等を充実させるための交渉が行いやすくなる。事業計画でも提案があったが、弱視問題対策部会の活動においては、このようなデータを作ることを意識してほしい。
・フランスの視覚障害者団体は、団体が研究者を雇い、視覚障害に関する研究を行っている。日本でも、このような方法を活用するのはどうか。
6.その他
・視覚障害者向けのIT講習(パソコン教室)を利用しているが、弱視者向けの講習会はあまりない。弱視者もパソコンの利用で困っている人が多いはずだ。全盲とは異なる支援が必要なので、弱視者向けの講習会を広めるべきではないか。
・今後のバリアフリー対策は、バリアフリー法の改正により各地で評価会議を作ることになっており、より地域で声を上げていくことが重要になっている。この場で、弱視者の意見を整理し、各地で声を上げやすくする必要があるのではないか。
【写真の説明】意見交換会の様子
6 閉会
第1回委員総会は、参加者の熱意や思いが反映された設立総会となった。閉会では、竹下会長、神田部会長、伊敷副部会長より委員総会の感想が述べられ、参加をした委員への感謝と共に、この弱視問題対策部会がこれからも課題解決に向けて進んでいく決意が述べられた。
【竹下会長の感想】
やはり、人が集まって議論をすることは大変良いことだと感じた。今回の参加者からの意見を聞いて、我々が取り組むべき課題が多くあることが分かった。当然、時間もお金もかかる課題が多いが、課題解決に向けてしっかりと行動していきたい。
【神田部会長の感想】
今後、弱視問題対策部会では弱視特有の問題や課題を拾っていけるようにしていきたい。弱視に関する課題は多くあると思います。一度、その課題を全部出してもらい、その中から解決ができるものは、順々に解決をしていくことが大切だ。ぜひ、皆様には今後も協力を頂きたい。
【伊敷副部会長の感想】
今日は「大切な一歩」を踏み出せた日になったと思います。この弱視問題対策部会を通して弱視者の困り事を整理し、情報発信を行っていく決意ができたことがその一歩になる。数年後に「あの一歩から始まった」と思い返せるよう、活動を頑張っていきたい。
7 委員名簿(令和元年7月6日現在 44名)
1.常任委員 10名
部会長 神田 信 (横浜市)【※】
副部会長 伊敷 政英(東京都)
中野 泰志(慶応義塾大学 教授)【※】
氏間 和仁(広島大学 准教授)【※】
渡邊 寛子(福島県)
石原 純子(埼玉県)【※】
堀口 実樹(埼玉県)【※】
江見 英一(東京都)【※】
三宅 隆 (東京都)【※】
岡崎 明美(神戸市)
2.委員 34名
加藤 弘 (北海道) 佐藤 成恵(札幌市)
大久保友芳(青森県) 畠山 朗 (宮城県)
鈴木 浩行(山形県) 豊島 京子(茨城県)
高橋 賢司(群馬県) 岡村 淳子(埼玉県)
須合 俊子(千葉県) 小澤 恒二(神奈川県)
船橋 光俊(川崎市) 八代 義男(相模原市)
小田切浩子(山梨県) 中山 孝一(長野県)
佐生 秀一(富山県) 米島 芳文(石川県)
片平 考美(静岡県) 中西 利宗(愛知県)
栗木 寿章(名古屋市) 大西 昇一(三重県)
大橋 博 (滋賀県) 吉川 典雄(京都府)
坂田ちづよ(大阪市) 辰巳 寿啓(奈良県)
岸本 将志(兵庫県) 片岡美佐子(岡山県)
薮田 和利(鳥取県) 橘高 則行(広島県)
赤瀬 修 (広島市) 安田 和正(山口県)
梶原 勝彦(高知県) 栗田 慶三(福岡市)
島田 中 (熊本県) 田場 上 (沖縄県)
3.備考
【※】が付いた委員は本連合会長が推薦した委員、それ以外の委員は本連合の加盟団体が推薦した委員になる。
8 参考資料 設置要綱、細則
1.設置要綱 (平成31年4月1日制定)
(弱視問題対策部会の設置)
第1条 本要綱は定款第27条に基づき「弱視問題対策部会」(略称「弱視部」)を設置するものである。
(目的)
第2条 弱視部は、弱視者(ロービジョン)の日常生活及び社会生活における困難を解決するとともに、全盲や弱視の区別なく視覚障害者が安心して暮らせる社会の実現を目指すことを目的として活動する。
(弱視部委員)
第3条 弱視部は、法人構成団体所属の会員から推薦された委員と有識者をもって組織する。
2 法人構成団体は、1名の弱視部委員を推薦することができる。
3 本会会長は、弱視部委員として有識者を含む若干名を推薦することができる。
4 法人理事会は、法人構成団体及び本会会長から推薦された委員から弱視部委員を選任する。
(組織)
第4条 弱視部には、委員全員による委員総会と若干名による常任委員会を置く。
2 常任委員は本会会長が推薦し、委員総会において決定する。
3 委員総会は、年1回ないし2回開催する。
4 常任委員会は、必要に応じて開催する。
5 委員総会及び常任委員会は部会長が招集する。
6 委員総会及び常任委員会は、委員の過半数以上が出席し、出席委員の過半数をもって決議する。
(役員)
第5条 弱視部には部会長1名、副部会長1名を置く。
2 部会長及び副部会長は、委員総会において委員の互選により決定する。
3 部会長は弱視部を代表し、会務を統括する。
4 副部会長は部会長を補佐し、部会長に事故があるとき、または部会長が欠けたときはその職務を代行する。
(委員及び役員の任期)
第6条 委員及び役員の任期は2年とする。但し、再任を妨げない。
(議事録及び庶務)
第7条 委員総会及び常任委員会を開いたときは、議事録を作成し、法人事務局に備え置くものとする。
2 弱視部の庶務は、組織部団体事務局において行う。
(その他)
第8条 この要綱に定めるもののほか、弱視部の組織及び運営に関して必要な事項は委員総会において決定する。
附則
この要綱は、平成31年4月1日から施行する。
2.弱視問題対策部会に関する旅費の取扱い【細則】(平成31年4月1日制定)
(趣旨)
第1条 本細則は、日本盲人会連合弱視問題対策部会設置要綱(以下 「設置要綱」という)第3条に基づく弱視部委員に対して支払う旅費について必要な事項を規定するものである。
(旅費の支給対象委員)
第2条 旅費の支給は、設置要綱第3条の3に規定する委員にのみ支給する。
(旅費)
第3条 交通費は、日本盲人会連合旅費規程に準じ、その実費を支給する。
(旅費の対象となる業務)
第4条 旅費の対象となる業務は、設置要綱第4条の5(委員総会及び常任委員会)にかかる業務とする。
(改正)
第5条 この規程の改正は、委員総会において行う。
附則
この細則は、平成31年4月1日から施行する。