駅ホームからの転落事故について

2016年10月20日

 駅ホームから線路に転落するのは視覚障害者だけではありません。1年間に3000人以上の鉄道利用者が線路に転落しており、そのうち2%前後が視覚障害者なのです。この実情を踏まえて国も鉄道事業者も対策を講じていただくことが必要です。電車がたとえ便利な乗り物であるとしても、それが「危険と隣り合わせ」では困るのです。

 国は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、東京をバリアフリー化し、あるいはユニバーサルデザインの環境づくりを進めています。しかし、1日あたり10人以上の人が線路に転落し、特に視覚障害者にとって極めて危険な駅ホームを改善せずして、ユニバーサルデザインとは絶対に言えません。

 私たちは、視覚障害者のための安全対策としてホームドアの設置を強く働きかけてきました。その要求は視覚障害者だけの安全対策にとどまるものではありません。鉄道利用者、すなわち国民や来日者、すべての人のための安全対策に結びつくことを力説し、早急なホームドア設置が進むよう、強く働きかけていきたいと思います。

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