令和5年度卓越した技能者(現代の名工) ソフトウェア開発技術者の齋藤正夫さんが表彰されました

2023年11月22日

 令和5年11月13日、厚生労働省は「令和5年度 卓越した技能者(現代の名工)の表彰式」を開催し、日本視覚障害者団体連合から推薦した齋藤正夫さんが表彰されました。

【写真】会場の様子

 卓越した技能者の表彰制度は、その道で第一人者と目されている技能者を表彰する制度であり、技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し、将来を担う優秀な技能者の確保・育成を進め、優れた技能を次世代に承継していくことを目的としています。そして、令和5年度からは新たに「第22部門 障害がある技能者」が設けられ、同部門には齋藤さんを含め合計3名の方が選出されました。

 齋藤正夫さんは、石川県在住のソフトウェア開発技術者で、パソコン用ソフトウェア「スクリーンリーダー」開発のパイオニアとして有名です。視覚障害の当事者として、パソコンが視覚障害者のコミュニケーション手段に有効であることに気付き、昭和58年よりデジタルデータを音声で読み上げるパソコン用ソフトウェアの開発に着手し、世界初の日本語「スクリーンリーダー」を開発しました。その後も改良を重ねたことにより、視覚障害者がコミュニケーション手段としてパソコンを使うことができるようになり、視覚障害者の自立心を高め、社会参加の推進に大きく寄与しました。これらのことが評価され、卓越した技能者に選出されました。

【写真左】表彰状を授与される様子 【写真右】謝辞を述べる様子

 表彰式は東京都新宿区のリーガロイヤルホテル東京で行われ、全国から合計150名の方が表彰されました。そして、齋藤さんが被表彰者を代表し、齋藤さんのこれまでの道のりを振り返りながら、「今後もより一層の技能向上に精進し、その心を後進に伝承していく」と力強く謝辞を述べられました。

【写真】授賞式後の喜びの様子

 なお、令和5年度卓越した技能者(現代の名工)の詳細は、下記の厚生労働省ホームページで公開されています。

厚生労働省 報道発表資料「令和5年度卓越した技能者(現代の名工)を決定しました」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36120.html