警察庁に信号機に関する要望書提出

2019年8月5日

  8月2日、日盲連竹下義樹会長と三宅隆情報部長が警察庁を訪問し、「信号機に関する要望書」を提出しました。これまで同庁に対して、信号機に関する要望を出してきましたが、昨年12月の早朝に発生した視覚障害者の交通死亡事故も踏まえ、信号機に関する要望を行いました。

 

日盲連発第72号 
令和元年8月2日 

 

  警察庁交通局長
    北村 博文 殿

社会福祉法人 日本盲人会連合  
会 長  竹下 義樹  

 

信号機に関する要望

 平素は視覚障害者に対する福祉の増進に対し、弛まざるご努力を頂きありがとうございます。
 さて、本連合では、かねてより警察庁に対して信号機のバリアフリー化(押しボタン式の信号機の設置、24時間作動の音響式信号機の設置、シグナルエイドによる時間延長や音響の作動等)を要望し続けているものの、十分な改善が図られてはおりません。昨年12月には、JR駒込駅前の都道において、音響式信号機が停止中に視覚障害者の横断したことによる死亡事故が発生しており、信号機のバリアフリー化は喫緊の課題です。

 ついては、信号機に関する下記3点の要望をいたします。全国の視覚障害者の安全確保についてご検討ください。

《要望内容》
1 視覚障害者が安全に横断できる信号機を設置していただきたい。
 昨年12月の事故をふまえ、音響式信号機の24時間作動または信号機の色が確認できる代替手段の確立を早急にご検討ください。

2 ユニバーサルデザインの原則に基づき、全国統一の誰もが使いやすく安全性の高い「押しボタン信号」を設置していただきたい。
 現在の信号機に取り付けられた押しボタンは、都道府県によって形式や色が異なり、操作方法もわかりにくく、弱視を含めた視覚障害者や高齢者には使用しづらい内容になっています。

3 信号機の設置にあたっては、障害当事者団体が参加する委員会等を設置し、障害当事者の意見を聞いた上での信号機設置を推進していただきたい。
 様々な交通弱者が必要とする信号機を設置することこそが、地域の安全確保に繋がります。

※資料 
 1)「警察庁 信号機に関する要望書」(DOC形式/33KB)
 2)都内駒込駅前における視覚障害者の交通事故に関する 緊急声明(2018年12月25日)