【熊本地震】竹下会長・藤井組織部長が被災地を訪問

2016年6月4日

 4月14日・16日に連続して熊本県・大分県を襲った震度7を超える地震による被災者の見舞いと被災状況の視察のため、5月28日、日本盲人会連合 竹下義樹会長と藤井貢組織部長が熊本市の被災地を訪れました。

 当日は、現地で視覚障害者に対する支援活動を行っている熊本県視覚障がい者福祉協会を訪問し、同協会の村上芳継会長をはじめとする関係者との情報交換を行い、要望など聞き取りを行いました。また、持参した支援物資を提供するとともに、視覚障害者が入居する福祉避難所を視察しました。
 情報交換の場では、現地の被害状況、復興に向けての対応策などが同協会から報告されるとともに、家屋の損害により福祉避難所等に避難していた視覚障害者が市営住宅等の仮設住宅に入居し始めている現状などについても報告がありました。仮設住宅入居は一つの安心材料ではあるが、今までと異なった環境へ移住するため、移住先での移動、買い物など生活環境に慣れるまでの困難など多くの課題があり不安を抱く視覚障害者が多数いることが報告されました。竹下会長は、新たな環境で生活を行うためには歩行訓練士による生活訓練が円滑に行われる事が重要だと指摘し、実現出来るように日盲連として調整を行っていくことを伝えました。
 そして、同協会に対しては、現地での支援活動に役立てもらうために、全国から集められた義援金を元に支援物資として音声時計100台、見本用の白杖セット一式を提供しました。なお、株式会社アステムからはテレビが聞けるラジオ5台を寄贈品として日盲連が預かり、支援物資と共に同協会へ提供しました。

 また、同協会の他、熊本市内で視覚障害者への支援活動を行っている出田眼科医院にも訪問し、熊本障害フォーラムが主催した熊本県内の障害関係機関・自治体関係者が集まった会合へも参加しました。どちらも、関係機関が連携を行い、包括的に障害者を支援していくことが重要だという指摘があり、日盲連として推進している各地域内での支援ネットワーク作りの重要性が再認識されました。

左の写真は竹下会長が熊本県視覚障がい者協会の村上会長にテレビが聞けるラジオを寄贈している様子。右側は熊本障害フォーラムの会合の様子。

【写真の説明】竹下会長が支援物資を村上会長に渡している様子。熊本障害フォーラムの会合の様子。