平成27年度 各関係省庁へ陳情

2015年6月29日

 平成27年5月29日(金)から31日(日)に岐阜県で開催されました第68回全国盲人福祉大会において、採択されました視覚障害者福祉施策等に関する陳情案件の改善を関係各省庁等へ6月25日(木)に陳情しました。

 厚生労働省陳情書

1.65歳を過ぎると、介護保険法による居宅介護が優先されるが、65歳以降も障害者総合支援法によるサービスを受けられるよう要望する。

2.通学・通勤時にも同行援護サービスを受けられるよう要望する。

3.同行援護利用の契約の際、事業所から示される重要事項説明書は、利用者のニーズに応じて拡大文字・点字・音声版等で示すことを義務付け、周知することを要望する。

4.同行援護利用時に介護保険制度利用を優先させる扱いを廃止することを要望する。

5.同行援護従事者養成事業を地域生活支援事業の必須とするよう要望する。

6.同行援護事業の地域格差の是正を要望する。

7.質の高い同行援護従事者の養成を要望する。

8.同行援護のサービス提供者の資質を向上させるためのガイドラインを作成するよう要望する。

9.同行援護のサービス提供者の体制の充実を図るよう、関係者への指導を徹底するよう要望する。

10.同行援護事業所に3年以上勤務し、視覚障害を熟知した者を相談支援専門員として認めるよう要望する。

11.同行援護利用者及び利用しようとする者への十分な制度説明と情報提供の徹底を要望する。

12.自治体の担当者は、同行援護制度の理念を熟知し、利用者、ヘルパーの相談者となるよう要望する。

13.同行援護で実施されている所得に応じた負担金を撤廃するよう要望する。

14.同行援護事業において、個人のニーズに合った支給量を確保し、支給上限額や一日の利用時間の制限を撤廃するよう要望する。

15.入院時にガイドヘルパーが利用できるよう要望する。

16.入院時にホームヘルパーが利用できるよう要望する。

17.視覚障害者の入院時において、安心して療養できるよう、看護補助者に対し、障害特性を理解するための教育を施し、看護助手の業務が充実するよう要望する。

18.市町村における相談支援指定事業所の不足解消と、同サービスの地域間格差をなくすよう、都道府県を通じて市町村への指導を行うよう要望する。

19.日常生活用具の指定は国で行えるよう、制度の改正を要望する。

20.日常生活用具給付事業の運用において、日本盲人会連合のホームページに掲載している「日常生活用具指定品目一覧」を参考にすることにより、地域間格差を解消し、自治体間の取り扱いを平準化するよう要望する。

21.障害基礎年金(1級・2級)の引き上げを要望する。

22.消費税率アップと物価上昇分を反映させた障害年金の増額を要望する。

23.障害を理由として無年金、低年金にある障害者に特別給付を設けるなどの救済措置を設けるよう要望する。

24.各都道府県に歩行訓練士等の指導者を配置し、歩行等のリハビリ訓練が訪問指導により受けられるよう、「視覚障害者リハビリ訓練事業(仮称)」を国として事業化することを要望する。

25.視覚障害リハ指導員(訓練士)養成に力を入れ、視覚障害生活訓練等指導者(通称:歩行訓練士)を国家資格とすることを要望する。

26.視覚障害等級判定の基準の見直しを行うよう要望する。

27.共同生活援助の対象として、65歳を過ぎて手帳を取得した者でも入居できるよう要望する。

28.カセットテープレコーダー及びカセットテープを継続的に供給するための補助金を要望する。

 

厚生労働省陳情書(職業関係)

1.あはきに関する広告において、施術料の広告ができるよう、制限の緩和を要望する。

2.あはき法19条の堅持を要望する。

3.医道審議会あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師分科会委員に、あん摩マッサージ指圧師の代表として、日本マッサージ指圧師会の委員を入れるよう要望する。

4.病院・企業等で、ヘルスキーパーを積極的に採用すると共に、採用の際は有期雇用ではなく、無期雇用の保障を図るよう要望する。

5.病院に勤務するあはき師の地位を確保するために診療報酬の中にマッサージ点数の格付けを要望する。

6.療養費(鍼灸)の医科診療との併用を認めていただくよう要望する。

7.医療保険取扱い上、柔道整復師とあはき業者の平等性をはかるため、打撲、捻挫等の治療について、マッサージの適応症とすると共に、医師の同意書の添付を廃止するよう要望する。

8.各自治体へ、無資格類似業者による被害の実態調査を行う体制を急ぎ整えるよう、指導・監督を要望すると共に、無資格類似行為者の取り締まりを要望する。

9.差別禁止のガイドラインを普及させ、事例集やQ&Aを利用することにより、一般就労を含む、視覚障害者の職場・職域の拡大を要望する。

10.視覚障害者の雇用の実態が明らかにするため、重度視覚障害者の就労内容についてのデータを集積し、データベース化するよう要望する。

11.全ての事業主、事業場における職員・従業者の採用条件から活字対応が可能な者等を条件とする、実質的に視覚障害者を排除する効果を持つ採用条件の撤廃するように指導することを要望する。

12.全ての事業主、事業場における職員・従業者の採用試験に際しては、点字、拡大文字、及び音声読上げソフト利用による受験、試験時間の延長などの合理的配慮に基づいた採用試験を実施するよう、指導することを要望する。

 

経済産業省陳情書

1.スマートフォン等の新たな情報端末を視覚障害者でも容易に活用できるよう技術開発を行う等、業者へ指導するよう要望する。

2.視覚障害者が、スマートフォンや携帯電話を用いて周囲の情報、屋外に加え、屋内での位置情報、電車内のアナウンスと同内容の情報、歩行中に自動車や自転車の接近を知らせるシステム等を開発すると共に、アプリケーションを標準搭載するよう要望する。

3.携帯電話でバーコードの認証や位置確認ができるアプリを開発する等の方策をとるよう要望する。

4.家電製品のユニバーサルデザイン化のさらなる推進を要望する。

5.家電製品が最後まで視覚障害者が使用できるよう、メニューキーの音声化と点字表記を要望する。

6.家電製品について、取り扱い説明書の点字、CDを作成するよう要望する。

7.詰め替え用洗剤(ボディーシャンプー、シャンプー、リンス)の品名がわかるよう、点字表示化を要望する。

8.我が国が率先して、オートパイロットシステムの研究・開発を推し進め、視覚障害者の夢である車の運転が実現できるよう要望する。

9.自営業者に対しても、業務の介助者(ヒューマンアシスタント)を付けられるような制度を策定するよう要望する。

 

国土交通省陳情書

1.歩道車道の分離されていない道路においても、視覚障害者の歩行の安全確保のため、設置指針等により、視覚障害者誘導用ブロックの設置を拡大し、道路の環境改善を講ずるよう要望する。

2.2020年のオリンピック・パラリンピック競技会場の整備にあたり、出場選手の事故防止のため、日盲連が策定した屋内用誘導ブロックの啓蒙普及を要望する。

3.交通系ICカードの「障害者割引用」を作成すると共に、障害者と介助者が1枚で使用できるシステムの開発や、触って種類が識別できる工夫をするよう、発行事業者並びにメーカーへの働きかけを要望する。

4.駅ホームの可動柵の設置について、各鉄道会社が年次計画を立てて推進するよう国からの指導を要望する。

5.鉄道各社において、改札口やエレベーター、階段等の音サイン、音声案内の整備を行うよう要望する。

6.バリアフリー新法に該当しない小規模な駅であっても、視覚障害者のニーズを十分に反映して、安全施策を早急に実施するよう要望する。

7.視覚障害者が同乗する車両の利便性を高めるため、高速道路料金の割引制度について改善されるよう、事業者への指導を要望する。

8.福祉有償運送制度が、震災復興特別区や福祉支援モデルとして、外出支援と併せて容易に制度活用できるよう「特区」の指定を行うと共に、有償運送協議会において関係事業者の協力の下、許認可が容易に受けられるよう要望する。

9.公共施設、高速道路、空港、駅や新幹線などの、多目的トイレ内を案内する音声装置の設置と操作ボタンの統一を図ると共に、統一された音声装置が設置について、事業者への指導を行うよう要望する。

10.公共施設等の多目的トイレ内の構造を、規格に基づいて改修するよう要望する。

11.公共施設入り口、トイレには小型送信機(シグナルエイド)対応の音声ガイドを設置するよう、関係機関への指導を要望する。

12.ラウンドアバウト(環状交差点)では、視覚障害者が横断しやすいような歩道橋や地下道の設置を要望する。

13.音の静かな自動車の危険防止対策を後退することなく、持続的に推進するよう強く要望する。

 

 金融庁陳情書

1.金融機関における各種の契約などにおいて、代筆が可能になるよう制度の充実を要望する。

2.金融機関における全ての書類に行員及びガイドヘルパーによる代筆を認めていただくよう要望する。

3.各銀行のATMにおいて、振込が視覚障害者1人でもできるよう、機器の改善を行うように業者への指導を要望する。

4.全てのコンビニエンスストアのATMにハンドセットを備えるよう、要望する。

 

総務省陳情書

1.災害時における初期緊急避難の際、視覚障害者が近隣の住民の支援を受けられるためのマニュアルの作成を要望する。

2.災害に備えるために、テレビの緊急ニュース速報の音声化、重要な情報について音声による説明を徹底するよう要望する。

3.テレビ放送のニュース番組における字幕スーパー、テロップ、地震や津波などを伝える緊急放送の字幕スーパーの音声化と、外国語放送の吹き替えを要望する。

4.公共施設において、多目的トイレ内を案内する音声装置の設置と操作ボタンの統一を、地方公共団体に対し指導するよう要望する。

5.公職選挙法を改正し、視覚障害者に対し最低限提供すべき情報の範囲などを明らかにするとともに、情報提供の在り方などのガイドラインを策定し、予算の確保など選挙情報を的確に提供できる体制を整備するよう要望する。

6.平成19年1月29日に人事院が発出した「障害を有する職員が受けるリハビリテーションについて(通知)」(職-35人研調-115)は、「視覚障害者に対する合理的配慮」を具現化したような優れた通知であるので、平成26年2月に我が国が障害者権利条約を批准し、障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法が平成28年4月から施行されることになっていることを鑑み、障害者権利条約や前述の法律の趣旨を踏まえ、総務省独自に、前述の人事院通知を参考にして、視覚障害のある地方公務員に対する合理的配慮に焦点を当てた「障害を有する職員に対する合理的配慮について」という通知を発出することを要望する。

7.視覚障害者に対する合理的配慮として、ヒューマンアシスタント(職場介助者)の配置、拡大読書器や音声パソコンなど、視覚障害者就労支援機器の整備などを明記することを要望する。

8.視覚障害を有する地方公務員が合理的配慮を受けやすくするために、合理的配慮に要する予算措置を要望する。

9.全ての地方公務員、関係団体の採用条件から、活字対応が可能な者などを条件とするような、実質的に視覚障害者を排除する効果を持つ採用条件の撤廃を、各自治体に指導するよう要望する。

10.全ての地方公務員、関係団体の採用試験に際しては、点字、拡大文字、及び音声読上げソフト利用による受験、試験時間の延長などの合理的配慮に基づいた採用試験の実施を各自治体に指導するよう要望する。

11.政府の方針として視覚障害あん摩マッサージ指圧師をヘルスキーパーとして雇用することを地方公共団体に対し、指導していただくよう要望する。

12.マイナンバー制度を実施するにあたり、10月に送付される文書には、点字・拡大文字などの、視覚障害者に配慮された媒体を同封すると共に、視覚障害者にも配慮した郵送方法で実施するよう要望する。

 

文部科学省陳情書

1.2020年の東京パラリンピックを見据えて、視覚障害者のスポーツの競技力向上に不可欠な支援者の育成を国として推進するよう要望する。

2.2020年の東京パラリンピックにおいて、オープン競技として、グランドソフトボール・フロアバレーボール・サウンドテーブルテニス・ブラインドテニスを競技種目とするよう要望する。

3.2020年のオリンピック・パラリンピック競技会場の整備にあたり、出場選手の事故防止のため、日盲連が策定した屋内用誘導ブロックの啓蒙普及を要望する。

4.スポーツ施設の利用に際して、ナショナルトレーニングセンターを障害者にも開放し、障害者と健常者が共にスポーツの技術向上を図れるよう要望する。

5.あはき国家試験不合格者に対するフォローアップ研修制度の確立を要望する。

 

 

財務省陳情書

1.障害基礎年金(1級・2級)の引き上げを要望する。

2.消費税率アップと物価上昇分を反映させた障害年金の増額を要望する。

3.障害を理由として無年金、低年金にある障害者に特別給付を設けるなどの救済措置を設けるよう要望する。

 

 

警察庁陳情書

1.道路交通法施行規則14条の白杖規定について、広く国民に対して啓発するよう要望する。

2.視覚障害者誘導用ブロック上の違法駐車の取り締まり強化を要望する。

3.安全な交差点の環境整備の観点から、見えやすい音響付のユニバーサルデザインに配慮された信号機の普及を要望する。

4.弱視者にも視認ができるように、歩行者用信号機の位置を低くすることやLED付き補助信号機の設置等の対策を講じるよう要望する。

5.歩車分離式信号機やスクランブル交差点、歩行者先行信号交差点に対し、音響信号機を付ける等の対策を講じるよう要望する。

6.押しボタン式信号機に音声案内装置の設置を要望する。

7.信号が変わったことが手元でわかるような、振動式受信機の開発、普及を要望する。

8.横断歩道にはエスコートゾーンの敷設を要望する。

9.音声信号機が稼働する時間帯の延長を行い、その音量が周囲の環境に適した音量になるよう配慮して配置するよう要望する。

10.マッサージ業等の無資格類似行為者の取り締まりを要望する。

 

 

人事院陳情書

1.平成19年1月29日に人事院が発出した「障害を有する職員が受けるリハビリテーションについて(通知)」(職-35人研調-115)は、「視覚障害者に対する合理的配慮」を具現化したような優れた通知であるので、平成26年2月に我が国が障害者権利条約を批准し、障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法が平成28年4月から施行されることになっていることを鑑み、障害者権利条約や前述の法律の趣旨を踏まえ、改めて視覚障害者に対する合理的配慮に焦点を当てた「障害を有する職員に対する合理的配慮について」という通知を発出することを要望する。

2.視覚障害者に対する合理的配慮として、これまでの職員が受けるリハビリテーションに加えて、ヒューマンアシスタント(職場介助者)の配置、拡大読書器や音声パソコンなど、視覚障害者就労支援機器の整備などを明記することを要望する。

3.各府省において合理的配慮をしやすくするために、合理的配慮に要する予算措置を要望する。

4.国家公務員(地方事務所、関係機関その他の職員を含む)の採用条件から活字対応が可能な者等を条件とするような実質的に視覚障害者を排除する効果を持つ採用条件の撤廃を要望する。

5.国家公務員(地方事務所、関係機関その他の職員を含む)の採用試験に際し、点字、拡大文字、及び音声読上げソフト利用による受験、試験時間の延長などの合理的配慮に基づいた採用試験を実施すると共に、独自で採用を行う地方事務所、関係機関その他の事務所・事業所などに対し周知するよう要望する。

 

 

日本郵便陳情書

1.葉書のユニバーサルデザイン化を推進するため、すべての葉書に切り込みを入れ、誰もが使用できるよう要望する。

2.郵便差出箱の投入口に添付してあるプレートの点字を正確に記述すると共に、読みやすい高さで作成するよう要望する。

 

 

内閣官房陳情書

1.マイナンバー制度の周知徹底のため、点字、録音、拡大文字での文書を作成し、視覚障害者に配布するよう要望する。

2.視覚障害者の個人識別カードに点字や切り込みをいれるよう担当行政機関に指導するよう要望する。

3.マイナンバー制度のコールセンターの相談窓口の料金を無料にするよう要望する。