ゲームへの熱き思いぶつかる!世代・性別・障害の枠を越えて、すべてのゲーマーがYahoo! JAPAN「LODGE」に集結!!

2017年3月29日

コワーキングスペースとは?

【写真の説明】Yahoo!JAPANが運営する「LODGE」(1)

【写真の説明】Yahoo! JAPANが運営する「LODGE」

 インターネットは私たちの生活を大きく変化させ、私生活はもちろんのこと働き方にも多様性をもたらしました。
 オフィスで同僚と顔を合わせて仕事をするという従来のスタイルから離れて、自宅やカフェなど効率の上がる環境で仕事を行い、必要に応じてメールやSNSなどのツールを活用して連絡を取り合うという働き方が一部企業では取り入れらていますが、このような自由な働き方はまだ一般的と呼ぶにはまだまだ浸透してはいません。
 しかしながらそのようなニーズを反映してか、フリーランスで活躍されるライターやプログラマーなど異業種の人々が一つの空間に滞在し、他の利用者と交流しながら仕事や勉強に集中する「コワーキングスペース」と呼ばれるサービスが近年増えているようです。

 東京ガーデンテラス紀尾井町(東京都千代田区)に昨年11月にオープンした、Yahoo!JAPANが運営する「LODGE」も、この「コワーキングスペース」となります。

「目が見えなくてもスト2はできる。全盲ゲーマーと対戦!」開催!!

【写真の説明】Yahoo!JAPANが運営する「LODGE」(2)

【写真の説明】会場に設置されたゲーム機とモニター

 3月25日、1,330平方メートルの開放感あふれる空間の一画には人だかりができ、時折大きな拍手と驚嘆の声が湧き起こりました。
 大きな画面に映し出されたゲーム画面とコントローラーを握るプレイヤーといった組み合わせは、まさにゲームイベントそのものといったものでしたが、特徴的な点と言えばコントローラーを巧みに操作しているプレイヤーが視覚障害者であったということでしょうか。

 IT企業などに所属する有志たちが主催するアクセシビリティキャンプ東京、その10回目として開催されたイベント「目が見えなくてもスト2はできる。全盲ゲーマーと対戦!」には多くの参加希望者があり、定員枠を40名に増員するなど運営側も対応に追われたようです。

 会場を提供したヤフー株式会社の中野信さんに、「多くのセミナーなどを見てきましたが、こんなに歓声や拍手が湧き起こるのは初めて。ゲームの吸引力は凄い」と言わしめたこのイベント、気になるその内容をさっそくレポートしたいと思います。

当事者ゲーマーのゲーム遍歴について

【写真の説明】4名の登壇者たち

【写真の説明】登壇した4名。左から、中根さん・伊敷さん・辻さん・諸熊さん。

  • 中根雅文さん:アクセシビリティの情報サイト「AccSell」主宰。プレイゲーム/ロードランナー、電車でGO!、NetHackなど。
  • 伊敷政英さん:Cocktailzとしてフリーランスで活動。登壇した4名中、唯一のロービジョン。プレイゲーム/マリオブラザーズ、スパルタンX、アイスクライマー、ドラゴンクエストⅡ、ストリートファイター2など。
  • 辻勝利さん:全盲のエンジニア。プレイゲーム/電車でGO!、ストリートファイター2など。
  • 諸熊浩人さん:民間企業に属し、製品やサービスの検証などの業務に従事。自身もゲーム作成など行う。プレイゲーム/ドラゴンクエスト、ロマンシング・サガ、聖剣伝説など。

視覚障害者流、ゲームのやりこみ方とは?

【写真の説明】電車でGO!を実演する辻氏

【写真の説明】音だけで電車を運転する辻さん。

  • ロードランナー(中根さん):「ロードランナーはコントローラーのキーを同時に押し、進むことができる方向をしらみつぶしで確認・記憶しました。音で落下の状況や、足元の様子が分かります。掘れるか掘れないかは分からないですが、それはやってみればいいだけの話です」
  • 電車でGO!&ストリートファイター2(辻さん):「(スト2あたりから)画面上を動くキャラクターの場所を、音で把握することができるようになってきました。これがゲームにはまるきっかけとなりました」。電車でGO!は、「鉄橋を渡っている時など、レールの音がしっかり変化します」とのこと。
  • マリオブラザース&ファミリースタジアム(伊敷さん):「弱視のためTVに顔を近づけて見ていると、弟から画面が隠れて見えないと苦情を言われ、よくケンカをしました。ファミリースタジアムは守備が大変で、フライの影が芝のコントラストとの関係で視認できなかったため、弟にノックしてもらい練習しました。弟に鍛えられましたね(笑)」

【写真の説明】ポケモンをプレイする諸熊氏

  • ポケットモンスター(諸熊さん):「音を頼りにMAPを歩きました。ネットの情報も参考にしました。出てきたポケモンは鳴き声で判別、700くらいなら認識できます。鳴き声だけを集めた動画をダウンロードしてきて、聞き比べられるように整理をしたりもしました」

【写真の説明】実際にポケモンをプレイする諸熊さん。「これが○○の鳴き声で、これが××で、これが▲▲で~」、一般参加者「・・・すごい(※全部同じに聞こえてしまう)」。

一般参加者も視覚障害者と同じ条件で、振動や音を頼りにゲームに挑戦!!

【写真の説明(上)】辻さんと伊敷さんがスト2対決。辻さんを負かすために、密かに特訓を積んだ伊敷さんですが、その結果は・・・?

【写真の説明(右)】伊敷さん「え、もう終わり?」。思わず苦笑い。

  • ストリートファイター2を音でプレイ!
     辻さんと伊敷さんの対決は、辻さんが圧倒!キャラクターが技を繰り出す度に、観戦者たちからどよめきが起こります。
     2人の熱戦に刺激を受けたのか、一般の参加者も続々と名乗りを上げ、当事者ゲーマーとの対戦を楽しみました。
     普通に対戦しただけでは飽き足らず、「自分も音だけでプレイしたい!」と目を閉じたり画面に背を向けてプレイする一般の参加者も現れ、決着がついてから画面を確認したときにキャラクターの立ち位置が逆になっていたことに苦笑いを浮かべたりと、操作の難しさを実感していたようでした。
  • ぷよぷよ~色弱模擬フィルタ「バリアントール」を装着して~
     色弱者が感じる色の見分けにくさを体験することができる「バリアントール」グラスを装着し、同じ色の「ぷよ」を積んで消していくぷよぷよを体験、「黄色だと思ったら緑だったり、全然分からなかった」と一般の参加者は驚きを隠せないようでした。

【写真の説明】3月に発売されたNintendo Switch

【写真の説明】これが今話題のNintendo Switch!!

  • Nintendo Switch~カウントボールで対決!!
     任天堂株式会社が3月3日に発売した、新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」の体験イベントも開催されました。カウントボールは1-2-Switch(税抜\4980)に収録されていて、ジョイコン(本体から取り外して使うことができるコントローラーのこと)を傾けるとボールが転がっているかのような振動が伝わり、左右に傾けながら、その振動を頼りに何個のボールが入っているかを当てるゲームとなります。TV画面には木箱が表示され、もちろん中身は見えないため、視覚障害者も一般の方も対等の条件で挑戦することができるゲームです。
     コントローラーから伝わってくるリアルな振動に参加者たちは驚き、手のひらに意識を集中させながらジョイコンを傾けていました。

【写真の説明】中根さんと伊敷さんが、カウントボールに挑戦!さぁ、正解に近いのはどちら!?